はじめに
Salesforceの「ライセンス」は、ユーザーがアクセスできる機能や使用できるオブジェクトの範囲を決定する重要な要素です。ライセンスには「ユーザーライセンス」と「Feature License（機能ライセンス）」の2種類があり、それぞれ異なる目的と役割を持っています。適切なライセンスを選択することで、コストを最適化しながら、必要な機能を提供できます。本記事では、ライセンスの種類と選び方について詳しく解説します。
学習目標
この記事を読むことで、以下の内容が理解できます：
- ユーザーライセンスと Feature License の違い
- 主要なユーザーライセンスの種類と特徴
- ライセンスの選択基準
- ライセンスの割り当てと管理方法
- ライセンス最適化のベストプラクティス
ライセンスの基本概念
ライセンスの2つのタイプ
Salesforceには2種類のライセンスがあります：
1. ユーザーライセンス（User License）
→ 基本的な機能範囲を決定
→ 1ユーザーに1つのみ
2. Feature License（機能ライセンス）
→ 追加機能へのアクセスを提供
→ 1ユーザーに複数割り当て可能
ライセンスとプロファイルの関係
ライセンス + プロファイル = ユーザーの権限
例：
Salesforce ライセンス + 営業ユーザープロファイル
= 営業機能へのアクセス権限
重要な順序：
1. ライセンスを選択（機能範囲）
↓
2. プロファイルを選択（そのライセンス内での権限）
ユーザーライセンス（User License）
主要なユーザーライセンス一覧
| ライセンス名 | 主な用途 | カスタムオブジェクト | API アクセス | 概算コスト |
|---|---|---|---|---|
| Salesforce | フル機能 | 無制限 | 可 | 高 |
| Salesforce Platform | カスタムアプリ | 10〜110個* | 可 | 中 |
| Chatter Free | Chatterのみ | 不可 | 不可 | 無料 |
| Chatter Plus | Chatter + 一部機能 | 制限あり | 制限あり | 低 |
| Identity | SSO専用 | 不可 | 不可 | 低 |
| Community | 外部ユーザー | 制限あり | 可 | 低〜中 |
*Starter: 10個、Plus: 110個（エディションにより異なる）
1. Salesforce ライセンス
説明: 完全な Salesforce 機能にアクセス可能な標準ライセンス
利用可能な機能:
• すべての標準オブジェクト
- Account, Contact, Lead, Opportunity
- Case, Campaign, など
• カスタムオブジェクト（無制限）
• すべての標準機能
- Sales Cloud
- Service Cloud
- レポート・ダッシュボード
• Chatter
• API アクセス
• モバイルアプリ
適している人:
- 営業担当者
- サポート担当者
- マーケティング担当者
- 一般的な業務ユーザー
価格帯: $$$（最も高額）
注: 記事内の価格は概算例です。実際の価格は地域、エディション、契約内容により異なります。詳細は Salesforce の公式価格ページをご確認ください。
使用例:
氏名: 山田 太郎
部署: 営業部
業務内容:
- 商談管理
- 取引先管理
- レポート作成
- ダッシュボード確認
推奨ライセンス: Salesforce
理由: Sales Cloud の全機能が必要
2. Salesforce Platform ライセンス
説明: カスタムアプリケーション専用のライセンス
ライセンスの種類:
Salesforce Platform には主に2つのエディションがあります：
| エディション | カスタムオブジェクト | 用途 |
|---|---|---|
| Platform Starter | 10個まで | 小規模カスタムアプリ |
| Platform Plus | 110個まで | 大規模カスタムアプリ |
利用可能な機能:
• カスタムオブジェクト（エディションにより異なる）
• カスタムアプリ
• API アクセス
• レポート・ダッシュボード（カスタムオブジェクトのみ）
• Chatter
× 標準 CRM オブジェクト（Account, Opportunity など）への書き込み
× Sales Cloud 機能
× Service Cloud 機能
アクセス可能な標準オブジェクト:
- Account（読み取り専用）
- Contact（読み取り専用）
- Task, Event
- User
- Report, Dashboard
適している人:
- カスタムアプリのみを使用
- CRM機能が不要
- 社内業務アプリの利用者
価格帯: $$（中程度）
使用例:
氏名: 佐藤 花子
部署: 人事部
業務内容:
- 社内申請システム（カスタムアプリ）
- 経費精算システム（カスタムアプリ）
- CRM機能は不使用
推奨ライセンス: Salesforce Platform
理由: カスタムアプリのみで十分、コスト削減
制限事項:
重要な制限:
- カスタムオブジェクト: ユーザーごとにアクセス可能な数に制限があります
• Platform Starter: 10個まで
• Platform Plus: 110個まで
（注：組織全体で作成できる総数はエディションにより異なります）
- マネージドパッケージのカスタムオブジェクトは制限にカウントされません
- カスタムタブ: 最大10個（Starter の場合）
- 標準CRMオブジェクトへの書き込み不可
**試験対策メモ:**
Administrator 認定試験では、一般的に「Platform = 10個」として
出題されることが多いですが、実際の契約では複数のエディションが
存在することを理解しておきましょう。
3. Chatter Free ライセンス
説明: Chatter 機能のみを使用する無料ライセンス
利用可能な機能:
• Chatter フィード
• グループ
• ファイル共有
• プロフィール
• ピープルディレクトリ
× CRM データへのアクセス
× カスタムオブジェクト
× API アクセス
× レポート
適している人:
- 経営陣（情報確認のみ）
- 他部門の協力者
- 社内コラボレーションのみ
価格帯: 無料
使用例:
氏名: 鈴木 次郎
役職: 役員
業務内容:
- 社内情報の確認
- Chatter での承認
- ファイルの閲覧
推奨ライセンス: Chatter Free
理由: データ入力不要、情報確認のみ
数量制限:
Chatter Free は無償で上限なく発行できます。
（組織全体の総ユーザー数上限に従います）
注意: Salesforce ライセンス数に比例する制限はありません。
4. Chatter Plus ライセンス
説明: Chatter + 一部の CRM 機能
利用可能な機能:
• Chatter のすべて
• Account, Contact（読み取りのみ）
• カスタムオブジェクト（3個まで）
• レポート（制限あり）
• ファイル同期
× Opportunity, Lead などの主要 CRM
× API アクセス（制限あり）
適している人:
- Chatter がメインだが、一部データアクセスが必要
- カスタムアプリへの限定的なアクセス
価格帯: $（低価格）
注意:
Chatter Plus（旧称: Chatter Only）は現在、Salesforceでは非推奨となっており、
エディションによっては新規契約ができない場合があります。
新規でライセンスを検討する場合は、他のライセンスタイプの使用を推奨します。
5. Identity ライセンス
説明: シングルサインオン（SSO）専用のライセンス
利用可能な機能:
• Salesforce Identity 機能
• SSO（シングルサインオン）
• 外部アプリへの認証
× Salesforce データへのアクセス
× Chatter
適している人:
- 他システムのSSO認証のみ必要
- Salesforce 自体は使用しない
価格帯: $（低価格）
6. Community ライセンス（Experience Cloud）
説明: 外部ユーザー（顧客、パートナー）向けライセンス
主な種類:
1. Customer Community
- 顧客向け
- ケース管理、ナレッジ閲覧
2. Customer Community Plus
- より多くの機能
- カスタムオブジェクトアクセス
3. Partner Community
- パートナー向け
- 商談へのアクセス
利用可能な機能:
• ケース作成・閲覧
• ナレッジ記事
• カスタムオブジェクト（制限あり）
• Chatter
• レポート（制限あり）
× すべてのCRMオブジェクトへのフルアクセス
適している人:
- 顧客（セルフサービスポータル）
- パートナー（リードや商談の共有）
- 代理店
価格帯: $〜$$（ユーザー数により変動）
Feature License（機能ライセンス）
Feature License とは
定義: 特定の追加機能へのアクセスを提供するライセンス
特徴:
✓ ユーザーライセンスに追加
✓ 1ユーザーに複数割り当て可能
✓ プロファイルや権限セットで機能を有効化
主要な Feature License 一覧
1. Marketing User
提供機能:
- キャンペーン管理の高度な機能
- マーケティングリスト
- キャンペーン階層
必要な人:
- マーケティング担当者
- キャンペーン管理者
割り当て方法:
ユーザー詳細 > Feature License
または
プロファイル > Marketing User チェックボックス
2. Knowledge User
提供機能:
- Salesforce Knowledge
- 記事の作成・編集・公開
- 記事タイプの管理
必要な人:
- サポート担当者（ナレッジ作成）
- コンテンツ管理者
使用例:
サポート担当が FAQやマニュアルを
Salesforce Knowledge で管理
3. Service Cloud User
提供機能:
- Service Console
- オムニチャネル
- ライブエージェント
- CTI（Computer Telephony Integration）
必要な人:
- カスタマーサポート担当
- コールセンタースタッフ
4. Sales Cloud User
提供機能:
- Sales Console
- 売上予測
- コラボレーション予測
必要な人:
- 営業担当
- 営業マネージャー
注意:
多くの場合、Salesforce ライセンスに
Sales Cloud 機能は含まれています。
エディションにより異なる。
5. Flow User について
重要な注意:
Flow User に関する情報は、情報源によって説明が異なる場合があります。
現在の実装（2024年以降）:
Flow 機能へのアクセスは、主にユーザーパーミッションとして管理されます：
• プロファイルや権限セットで以下の権限を付与：
- 「Run Flows」（Flow の実行）
- 「Manage Flows」（Flow の作成・編集）
• 独立した Feature License の枠を消費するタイプではありません
• 最近のエディションでは、多くのライセンスに Flow 関連の権限が
デフォルトで含まれています
注意事項:
• 一部の古い情報源やサードパーティの記事では、Flow User が
Feature License として言及されている場合がありますが、
現在の Salesforce の公式 Feature License リストには含まれていません
• エディションや契約時期により扱いが異なる場合があります
• 実務での対応: Flow 機能が必要な場合は、プロファイルまたは
権限セットで該当するユーザーパーミッションを有効化してください
Salesforce CMS について
重要な注意:
Salesforce CMS は、2020年以降、専用の Feature License は廃止されています。
現在は、すべてのユーザーが追加ライセンスなしで利用可能です。
• CRM ライセンス（Salesforce）を持つユーザーは、CMSを使用できます
• Experience Cloud を利用する場合も、CMSの専用ライセンスは不要です
• 過去には「CMS User」というFeature Licenseが存在しましたが、
現在のSalesforceには存在しません
CMSを使用する場合は、標準のSalesforceライセンスまたは
Experience Cloudライセンスで十分です。
Feature License の確認方法
組織レベルでの確認
設定 > 会社の設定 > 会社情報
> Feature License セクション
表示例:
Marketing User: 5 使用中 / 25 ライセンス
Knowledge User: 3 使用中 / 10 ライセンス
Service Cloud User: 10 使用中 / 50 ライセンス
ユーザーレベルでの確認
設定 > ユーザー > ユーザー
> [ユーザー名をクリック]
> Feature License セクション
Feature License の割り当て
方法1: ユーザー詳細から割り当て
1. ユーザー詳細ページを開く
2. 編集をクリック
3. Feature License セクションで必要なライセンスをチェック
4. 保存
方法2: プロファイルで設定
一部の Feature License はプロファイルで有効化：
設定 > ユーザー > プロファイル
> [プロファイル名]
> 編集
> Marketing User チェックボックス
方法3: 権限セットで割り当て
設定 > ユーザー > 権限セット
> 新規
> License: [Feature License を選択]
> 保存
> 割り当ての管理
ライセンスの選択基準
デシジョンツリー
Q1: 標準CRMオブジェクト（Account, Opportunity等）への書き込みが必要ですか？
YES → Q2へ
NO → Q3へ
Q2: 営業・サポート機能が必要ですか？
YES → Salesforce ライセンス
NO → Salesforce Platform または Chatter 系へ
Q3: カスタムアプリを使用しますか？
YES → Q4へ
NO → Q5へ
Q4: カスタムオブジェクトは何個必要ですか？
10個まで → Platform Starter
11個以上 → Platform Plus
（注: API アクセスが必要かも確認）
Q5: Chatter のみ必要ですか？
YES → Chatter Free
NO → Identity（SSO専用）
補足: 外部ユーザー（顧客・パートナー）の場合は Community ライセンスを検討
ユースケース別の推奨ライセンス
ケース1: 営業担当者
業務内容:
- リード管理
- 商談管理
- 取引先管理
- レポート作成
推奨ライセンス:
ユーザーライセンス: Salesforce
Feature License:
- Sales Cloud User（必要に応じて）
- Marketing User（キャンペーン管理する場合）
ケース2: サポート担当者
業務内容:
- ケース管理
- ナレッジ記事作成
- オムニチャネル対応
推奨ライセンス:
ユーザーライセンス: Salesforce
Feature License:
- Service Cloud User
- Knowledge User
ケース3: 人事担当者
業務内容:
- 社内申請システム（カスタムアプリ）
- 社員情報管理（カスタムオブジェクト）
- CRM機能は不使用
推奨ライセンス:
ユーザーライセンス: Salesforce Platform
Feature License: 不要
コストメリット:
Salesforce ライセンス: $150/月
Salesforce Platform: $25/月
→ 年間 $1,500 の削減（1ユーザーあたり）
ケース4: 経営陣
業務内容:
- ダッシュボード閲覧
- レポート確認
- Chatter での承認
推奨ライセンス:
オプション1: Chatter Free（データ閲覧不要の場合）
オプション2: Salesforce Platform（ダッシュボード閲覧必要）
オプション3: Salesforce（フルアクセス必要）
ケース5: 外部パートナー
業務内容:
- 商談の閲覧・更新
- ファイル共有
- Chatter コラボレーション
推奨ライセンス:
ユーザーライセンス: Partner Community
Feature License: 特に不要
ライセンスの管理
ライセンス使用状況の確認
会社情報ページでの確認
設定 > 会社の設定 > 会社情報
表示情報:
Salesforce: 45 使用中 / 50 ライセンス
Salesforce Platform: 8 使用中 / 10 ライセンス
Chatter Free: 15 使用中 / 制限なし
リストビューでの確認
設定 > ユーザー > ユーザー
> リストビュー作成
> フィルター: ライセンスタイプ
活用方法:
1. Platform ライセンスのユーザーを表示
2. 最終ログイン日を確認
3. 未使用ライセンスを特定
未使用ライセンスの特定
レポートの作成
ステップ:
1. レポート > 新規レポート
2. レポートタイプ: ユーザー
3. フィルター追加:
- 有効 = True
- 最終ログイン日 < 90日前
4. グループ化: ライセンスタイプ
5. 保存して実行
アクション:
最終ログイン90日以上のユーザー:
1. 業務状況を確認
2. 不要であれば無効化
3. ライセンスを解放
4. コスト削減
ライセンスの変更
ユーザーライセンスの変更手順
設定 > ユーザー > ユーザー
> [ユーザー名]
> 編集
> ユーザーライセンス変更
> 保存
注意事項:
注意: ライセンス変更時の影響:
- プロファイルが自動変更される可能性
- アクセス権限が変わる
- カスタム設定の見直しが必要
変更可能なパターン
ダウングレード（機能削減）:
Salesforce → Salesforce Platform
Salesforce → Chatter Plus
Platform → Chatter Plus
アップグレード（機能追加）:
Platform → Salesforce（プロファイル・権限の再設定が必要）
Chatter → Salesforce（プロファイル・権限の再設定が必要）
注意: ライセンス変更時は、プロファイルや権限セットの
見直しが必要です。特にアップグレード時は、新たに利用可能に
なった機能へのアクセス権限を適切に設定してください。
ライセンス最適化のベストプラクティス
1. 定期的な監査
月次チェック
□ 使用中 / 利用可能ライセンスの確認
□ 未使用ライセンスの特定
□ 新規ユーザーの適切なライセンス割り当て
四半期レビュー
□ 各ユーザーの業務内容確認
□ ライセンスタイプの適正性評価
□ ダウングレード可能なユーザーの特定
2. コスト最適化戦略
パターン1: Platform ライセンスへの移行
対象ユーザー:
• カスタムアプリのみ使用
• CRM機能を使用していない
• レポートは限定的
期待効果:
例: 10ユーザーを移行
Salesforce: $150/月 × 10 = $1,500/月
Platform: $25/月 × 10 = $250/月
→ 月 $1,250、年 $15,000 の削減
パターン2: Chatter Free への移行
対象ユーザー:
• 情報確認のみ
• データ入力なし
• レポート不要
期待効果:
例: 5ユーザーを移行
Salesforce: $150/月 × 5 = $750/月
Chatter Free: $0/月 × 5 = $0/月
→ 月 $750、年 $9,000 の削減
3. Feature License の適切な使用
ベストプラクティス:
• 必要な人にのみ割り当て
• 未使用の Feature License を回収
• 権限セットで柔軟に管理
• 定期的にレビュー
4. ドキュメント化
# ライセンス管理ドキュメント
## ライセンス在庫
- Salesforce: 50ライセンス
- Platform: 10ライセンス
- Chatter Free: 無制限
## 部門別割り当て
- 営業部: Salesforce × 20
- サポート部: Salesforce × 15
- 人事部: Platform × 5
- 経営陣: Chatter Free × 5
## 変更履歴
- 2025-01-15: 人事部をPlatformに移行（5ライセンス）
- 2025-02-01: 新規ユーザー追加（営業部）
## 更新予定
- 契約更新日: 2025-12-31
- 追加購入予定: なし
よくある間違いと対処法
間違い1: 過剰なライセンス割り当て
問題:
すべてのユーザーに Salesforce ライセンスを割り当て
実際にはカスタムアプリしか使用していない
コスト影響:
10ユーザーで年間 $15,000 の無駄
対処法:
1. 各ユーザーの実際の使用状況を調査
2. カスタムアプリのみ → Platform に変更
3. 情報閲覧のみ → Chatter Free に変更
間違い2: Feature License の放置
問題:
退職者の Feature License が回収されていない
使用していない Feature License が割り当てられたまま
対処法:
1. 月次で Feature License 使用状況を確認
2. 未使用のライセンスを特定
3. 不要なライセンスを解除
4. 新規ユーザーに再割り当て
間違い3: ライセンスとプロファイルの不一致
問題:
Platform ライセンスに営業ユーザープロファイル
→ エラーが発生
エラーメッセージ:
"このプロファイルはこのライセンスタイプで使用できません"
対処法:
1. ライセンスに適合するプロファイルを選択
2. Platform ライセンス → Platform ユーザープロファイル
3. カスタムプロファイルの場合は権限を確認
間違い4: Community ライセンスの誤使用
問題:
内部ユーザーに Community ライセンスを割り当て
リスク:
- 機能制限が多い
- 内部業務に不適切
- セキュリティリスク
対処法:
内部ユーザー → Salesforce または Platform
外部ユーザー → Community
試験対策ポイント
重要な試験トピック
-
ライセンスの種類
- Salesforce: フル機能
- Platform: カスタムアプリ専用（Starter: 10個、Plus: 110個のオブジェクト）
- Chatter Free: 無料、Chatterのみ
-
Feature License の役割
- ユーザーライセンスに追加
- 特定機能へのアクセス提供
- 複数割り当て可能
-
ライセンスの制限
- Platform: カスタムオブジェクト数に制限あり（エディションにより異なる）
- Platform: 標準CRMオブジェクトは読み取りのみ
-
ライセンス変更の影響
- プロファイルの再設定が必要
- アクセス権限が変わる
よく出る試験問題パターン
問題例1:
Q: Salesforce Platform Starter ライセンスでユーザーが
アクセスできるカスタムオブジェクトの最大数は？
A: 10個
（注: Platform Plus の場合は110個）
問題例2:
Q: 1ユーザーが持てるユーザーライセンスの数は？
A: 1つのみ
（Feature Licenseは複数持てる）
問題例3:
Q: Chatter Free ライセンスでアクセスできないものは？
（複数選択）
a) Chatter フィード
b) Account レコード
c) カスタムオブジェクト
d) グループ
A: b) と c)
問題例4:
Q: Knowledge User は何の種類のライセンスですか？
A: Feature License（機能ライセンス）
問題例5:
Q: ユーザーライセンスとプロファイルの正しい関係は？
A: ライセンスを先に選択し、そのライセンスで
利用可能なプロファイルを選択する
まとめ
Salesforce のライセンス管理では、まずユーザーライセンスの種類を正しく選ぶことが重要です。Salesforce（フル機能）、Platform（カスタムアプリ向け）、Chatter Free、Community など、利用目的に応じて適切に使い分けます。さらに、Marketing や Knowledge などの Feature License を必要に応じて追加し、機能を拡張します。実務では、ユーザーの業務内容に基づいて最適なライセンスを割り当て、過剰な契約を避けることがポイントです。また、月次の使用状況チェックやライセンス履歴の記録を行い、定期的に見直しながら最適化していくことが効果的です。
Trailhead
動画解説(著者用)
スライド(著者用)