文章力の基本を読んで、今後業務上で気を付けるべきことをまとめておく。
章ごとに何個かセクションがあるが、特に自身が気を付けるべき点を抜粋して記述する。
第1章:短く書く
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短く言い切る勇気を持つ
- 文章を長くしない
- 「~であり」「~して」のように文を繋げすぎると、読み手が分かりにくいものになってしまうため
- 文章を長くしない
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一度にたくさん運ぼうとしない
- 一文に多くの情報を入れ過ぎない
- 読み手に負担が掛かってしまうため
- 一文に多くの情報を入れ過ぎない
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述語を早く示す
- 結論を先に言う
- 読み手としては何が言いたいのかわからなくなってしまうため
- 結論を先に言う
第2章:文の前半と後半が手をつなぐ
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何をどうしたのか(目的語と述語)
- 目的語+述語の組み合わせが適切になるようにする
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宙に浮いた言葉は使わない
- どこにも繋がらない(適切な述語と組み合わせることが出来ない)言葉は入れない
第3章:分かりやすく書く
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読み手に頭を使わせない
- 最後まで読めば理解出来る文章は、読みやすい文章ではない
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主役を早く登場させる
- 主題は先に登場させておき、後から修飾する
- 延々と続く修飾語が文頭に並んだ文章がある。それを書いた本人は、文の主題が何か分かっているので主題を理解出来ている。しかし、読み手は最後まで読まないと主題が何かわからない
- 主題は先に登場させておき、後から修飾する
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省略された主語は変えない
- 1つの文の中の主語は一貫したものでなければならない
- 句読点の前後で文章の主語が変化するのを避ける
- 1つの文の中の主語は一貫したものでなければならない
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理由の説明から入らない
- 相手の求める答えを先に提示する
- 理由から入るのは私生活中の会話でもやりがち
- 相手の求める答えを先に提示する
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挿入句は別の文にする
- 思いついたことを思いついた順に書かない
- 現在、業務中のノート作成で頻繁に犯しているのでここは要チェック
- 思いついたことを思いついた順に書かない
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ぼやかして書かない
- "何かを伝えることを目的とした文章"ははっきり書く
- まさに今の業務中に作成する文章
- ×「~してみたり」×「~な風に」
- "何かを伝えることを目的とした文章"ははっきり書く
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箇条書きや表にしてみる
- いくつかの事を列挙する場合は、長い文章ではないものにする。
- 最近は業務中に箇条書きで書くことが多い。が、その箇条書きにしたものが問題なので、甘えずしっかりとした文章を書く
- いくつかの事を列挙する場合は、長い文章ではないものにする。
第4章:簡潔に書く
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削れる言葉は削る
- 何となく書いた言葉の中には削れるものが多い。
- 文章によっては3割〜6割削れる。
- もっと短く言えないか、という観点でチェックし直す。
- 何となく書いた言葉の中には削れるものが多い。
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同じ言葉が続いて出てきたら1つにする、同じ意味の言葉を重複して書かない
- ×「主に〜が多い。」
- ○「主に〜だ。」、「〜が多い。」
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似たような言葉をたくさん並べない
- 話の焦点を絞る。
- 多く言葉を並べると、予防線を張っているように見える。
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より短い表現を探す
- 他に表現出来るのなら、短い表現を選ぶ。
- 冗長となることは避ける。
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無意味な言葉は書かない
- 飾る気持ちや逃げの気持ちが表れている。
- 「基本的には〜」 ← 例外がある時の言い逃れのよう。
- 「〜に対して」も無意味。
- この節はかなり刺さった。
- 文章に自信が無いことが現れている。
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「〜と感じる、考える」を削る
- わざわざ書かなくても伝わっているので、書く必要がない。
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漢語で飾らない
- 「現状、状況、背景、存在、内容」
- 無意識に文章の格を上げようとしている。
- 書いていたのでやめる。
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余分なつなぎ語を削る
- 「そして、また、それに、さらに」
- 前後で内容が繋がっている文章を書くことが出来れば必要ない。
- 逆接は明記すべき。
- 読み手に、文章の流れが変わることを伝える。
- 「そして、また、それに、さらに」
第5章:的確に書く
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論理的に首尾一貫させる
- 文の前後で論理の繋がる文章を書く
- 論理の飛躍があると書いているので気を付ける。
- 文の前後で論理の繋がる文章を書く
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因果関係をつかむ
- 原因と結果を逆にしたり、原因を取り違えない
コラム:文章の種類によって書き方は変わるか?
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おまけのコラムが興味深かったのでまとめる
- 「書く文章の種類によって、文章の書き方は異なる」は誤解
筆者が「ロボット型掃除機の特徴」「亀がいかに可愛らしいペットか」という文章を添削した時の話。
両者とも本質と長所短所を的確に把握し、論理的に簡潔明瞭な文章としたら説得力のあるものになった。
=>これは業務上で書くべき文章と変わりのないものだ。
文章によって形式や語彙は異なることがある。
しかし、「理解と共感を得る」ことについてはほとんど変わらない。
故に、「ビジネスに関するテーマを書かなければ、ビジネス文書の書き方は学べない」は誤解である。 - 「書く文章の種類によって、文章の書き方は異なる」は誤解
第6章:どんな内容を、どう構成するか
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内容をなるべくシンプルに整理する
- 「この文章で伝えるべきことは何か」を見定める
- 言いたいことをはっきりさせる
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段落にわける
- 段落の意味
- 1つの意味の固まりが終わる
- 話の新たな展開を視覚的に予告できる
- 段落の骨子
- 1つの段落の内容は1行で要約出来る程度に絞る
- 各段落の内容を短く要約したものをここでは「骨子」と呼ぶこととする
- 文章構成
- まずは自分の思いつくままに書く
- その後、要旨を順に箇条書きにする
- 要旨を並び替えて似たものを集め、段落ごとの骨子を作る
- 要約力
- 長文の構成力を高めるために、自分が言いたいことを短く適切に要約する力を付ける
- 論理の展開、話の飛躍、重複の有無などをチェックできるようになる。
- 長文の構成力を高めるために、自分が言いたいことを短く適切に要約する力を付ける
- 段落の意味
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同じ話はまとめて書く(基本は時系列)
- 同じ種類の話を飛び飛びに書かない
- 思いついた順に書いていると陥るので注意。
- 同じ種類の話を飛び飛びに書かない
第7章:「てにをは」を大切にする
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「に」と「で」
- 時間には「に」、場所には「で」
- このような機会に学びたいことがある。
- 山で方向を見失わないように。
- 存在には「に」、行為には「で」
- コンビニには野菜も置いてある。
- コンビニでは野菜も売っている。
- その他の使いわけ
- 有害物質が、川で流された。
- 有害物質が、川に流出した。
- 時間には「に」、場所には「で」
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「に」と「を」
- 静止物や最初から定まっている方向には「に」を使う
- その家は南に向いている。
- 中学生に向いた本だ。
- 自分の意志で向くときは「を」を使う
- 声のする方をみた。
- そっぽを向いた。
- 静止物や最初から定まっている方向には「に」を使う
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不要な「てにをは」を避ける
- ×カナダでのお土産話を聞いた。
○カナダのお土産話を聞いた。 - ×電車でのマナー違反をする人が多い。
○電車のマナー違反をする人が多い。 - ×この用紙に記入をして、提出をしてください。
○この用紙に記入して、提出してください。
- ×カナダでのお土産話を聞いた。
-
必要な「てにをは」は省かない
- ×会社内外関わらず、~
○会社の内外に関わらず、~
- ×会社内外関わらず、~
第8章:読点をどこに打つか
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読点は大きな意味の切れ目に打つ
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「長い主語」の切れ目
- 「Aが、Bだ」という文の基本形が最初から予告されるので、読みやすくなる。
- 短い主語の場合には、必ずしも必要ではない。
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「長い目的語」の切れ目
- 「Aを、Bする」という文の基本形が予告される。
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「原因」と「結果」、「理由」と「結論」の間
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「前提」と「結論」の間
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「状況や場の説明」と、「そこで起きていること」の間
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時間や場面が変わるところ
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逆接に変わるところ
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二つのものを対比するとき
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隣同士の修飾語に予想外の関係が生じてほしくないとき
- より多くの地域になじみのない人に、コミュニティ活動に参加してもらいたい。
- -> より多くの、地域になじみのない人に、コミュニティ活動に参加してもらいたい。
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よく使われる別の意味の表現と区別したいとき
- 倫理的な問題がありそう簡単にいかないと思う。
- -> 倫理的な問題があり、そう簡単にいかないと思う。
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ひらがな、カタカナ、漢字ばかりが続く場合
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-
読点は、意味の固まりを読者に一目で分かってもらうための配慮である。
我々はいくつかの文字を最初からまとめて、パターン認識している。
日本語はひらがな、カタカナ、漢字が適宜組み合わさることによって、意味の固まりが分かりやすくなり、パターン認識が容易になる。
第9章:表記と視覚効果にも気を配る
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漢字で書くか、仮名で書くか
- 漢字本来の意味から離れた言葉は仮名で書く
- ×目が見え辛く
- ○目が見えづらく
- 横書きでも漢数字を使う言葉がある
- ×1番重要です
- ○一番重要です
- 漢字本来の意味から離れた言葉は仮名で書く
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カッコと句読点を適切に使う
- カッコをいくつか並べる時は間に読点を打たない
- ×「」、「」、「」
- カッコをいくつか並べる時は間に読点を打たない
第10章:共感が得られるように書く
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感動を押しつけない
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強調する言葉は控えめに使う
- 強調語を使い過ぎると、読み手は感銘を強制されたように感じる
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持って回った表現、凝った表現は避ける
- 描写に合わせた表現を使う
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読み手をあまり待たせない
- 「前置きが長くなってしまったが、」と断らねばならない文章には改善の余地がある
第11章:話し言葉の影響を避ける
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無意味な飾り:「~に対して」
- 「~の」で済む場合が多い
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無意味な飾り:「~する中で」「~する上で」
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短縮表現:文頭の「なので」
- 文頭には「だから、ですから、したがって、よって、このため、そのため」などが正しい
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短縮表現:「基本」「結果」
- 「基本的には」は意味がない場合が多い
- ×「結果」
- ○「その結果~」「結果として~」
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逃げ腰表現「部分」
おわりに
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「良い文章=明快な文章」とは
- 言いたいことが明確な文章
- 言いたいことが自分でもよく分かっていない時に、表現の工夫をしても意味がない
- 頭を使わなくてもスラスラ分かる文章
- 最後まで読んで考えれば分かる、ではいけない
- よくわかる、ために簡潔に書くことが大切
- 伝えたいことの周りに余計な言葉を付けない
- 読み手の共感が得られる文章
- 言いたいことが明確な文章
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良い文章を書くための基本的な適正
- 「自分の頭で感じたり、考えたりする習慣」
- 「相手の身になって感じたり、考えたりする想像力」
- 「的確な言語表現力」