PCでHTC Viveを利用するための前提条件
HTC VIVE Pro EyeをPCに接続して使うには,システム要件以上のGPUから出力されている DisplayPort もしくは Mini DisplayPort が必要である.
ハマりポイント
・そもそもノートPC(ラップトップ)にDisplayPortがついていることはほとんどない(VR Readyのゲーミングノートなどでもほぼついてない)が,Mini DisplayPortなら大体ついている.このMini DisplayPortが推奨スペック以上のGPUにつながっていればVRが使えるが,大体オンボードのGPU(しょぼいほう)にしかつながってないので結局使えない.
・Mini DisplayPortが1つしかついていない場合はオンボードのGPU(VR非推奨の弱いほう)につながっている場合がほとんどである(n=6/6).これは物理的なもので,デスクトップPCであればBIOSからオンボードのGPUを無効化することでMini DisplayPortからグラボが使えるようになる場合があるようだが,ノートPCのBIOSではオンボードGPUの無効化などといった変更はそもそもできないようだった.
→BIOSからは変更できないが,Windowsのデバイスマネージャーから無効化できた.無効化するGPU以外からの出力に対応した外部ディスプレイを繋いで(=外部ディスプレイの画面がもう一方のGPUからの出力で映ることを確認して)から無効化しないとPC画面を見る方法がなくなり使えなくなってしまう可能性があるので注意(よくわからない人はやらない方がいい).筆者の環境ではオンボードGPUを無効化してもVIVEはグラボの方には接続できなかった.
NVIDIA Control Panelで,ポートがオンボードなのかグラボなのかなんとなく見れる.アプリごとにどちらのGPUを使うのか指定もできるようだが,そもそもポートが物理的にグラボにつながっていなければVRは使えない.
・Mini DisplayPortが2つついているノートPCは,そのうち1つがオンボード,もう1つがグラボにつながっているっぽい.
D|ロ| |ロ| ←2つのMini DisplayPort.規格など不明だが,おそらくDマークがついているほうのポートがグラボにつながっているポートだというサインの決まりがある(?).
外付けグラボを利用する
その他の追加の選択肢として,外付けeGPUボックスとグラフィックボードを使うことで,DisplayPortやMini DisplayPortがついていないPCでViveを使用できることがある.
上記ツイートの例では,Thunderbolt3に対応したTypeCケーブルを用いて外付けグラボを接続し,そのグラボのDisplayPort出力にViveのDisplayPortケーブルを接続して起動できた.
eGPUボックスには「AKiTiO Node Titan Thunderbolt 3対応 グラフィックボード向け PCI Express 外付け拡張ボックス(¥49,800)」を用いた,
グラフィックボードや拡張GPUボックスがそれなりに高価であること,ただのTypeCの穴ではなくThundebolt3に対応している必要があることなど制約も多くお金もかかるため,試す場合は慎重な技術検討が必要である.
【参考記事】
トマシープが学ぶ - RiftSにつながらないノートPCの条件【DisplayPort】
↓筆者のノートPCはこれではないが,Mini DisplayPortの規格(謎のDマーク)や仕様についてなんとなく書かれているページはここしか見つけられなった.
FRGN / FRNZ シリーズ Mini DisplayPort の仕様について
【追記参考】
同じようなことを書いている記事をもう一つ見つけたのでリンク張っておきます.
VR-HMDの動作検証に使うラップトップPC選定の注意点