3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

【IBM Cloud】CDNをサービスの紹介(チュートリアル)

Last updated at Posted at 2022-12-12

はじめに

今回はIBM Cloud® Content Delivery Network (CDN)を使ってコンテンツを配信し、その方法の把握や配信速度の向上を確認したくチュートリアルを行ったため、その流れについて整理しながらCDNサービスを紹介していきたいと思います。

今回の内容にはIBM Cloudのアカウント(無料利用可能)が前提となっています。
なお、この記事でのコマンドは全てMacOS向けとなっています。

CDNとは?

インターネット上で公開されるWebサイトなどのコンテンツのデリバリー、つまり閲覧者に対するコンテンツの配信のために利用されるサービスです。例えば、スマートフォンを通じて情報を得ることができるのも、スマートフォンがネットワークに接続されていて、インターネットを通じて私たちが欲しい情報が格納されているサーバーと繋がっているためですが、この営みを最適化させるために利用されるネットワークを提供するサービスということになります。

IBM Cloudでは、Akamai社とのパートナーシップを結んでCDNを提供しています。

環境作成の流れ

CDNを介したコンテンツ配信の流れについて記載します。より詳しい情報はこちらを参照ください。

Webアプリケーション・コードを取得する

以下のコマンドでWebアプリケーション・コードを取得します。

Webアプリケーション・コード
git clone https://github.com/IBM-Cloud/webapp-with-cos-and-cdn
cd webapp-with-cos-and-cdn

Object Storageを作成する

次はオObject Storageを作成します。
IBM Cloudのコンソールにアクセスし、インスタンスを作成します。
スクリーンショット 2022-12-09 16.05.21.png

インスタンスに入り、バケットの作成カスタム・バケットをクリックします。
スクリーンショット 2022-12-09 16.06.41.png
スクリーンショット 2022-12-09 16.07.27.png

バケットの設定を行います。
username-mywebsiteなどの固有のバケット名を設定します。バケット名にはドット(.)は使用しないでください。
「耐障害性 (Resiliency)」を「リージョン(Regional)」に設定し、「ロケーション」を適切に設定します。今回はjp-tokに設定しました。
「ストレージ・クラス」は「Smart Tier」を選択し、下にスクロールして「静的 Web サイト・ホスティング」の追加をクリックします。
「ルーティング・ルール (個別)」、「インデックス文書」テキスト・ボックスに「index.html」と入力、「パブリック・アクセス」をオンにします。
また、「静的Webサイト・ホスティング」タイトル上部の保存をクリックします。
スクロールダウンしてバケットの作成をクリックします。
FireShot Capture 061 - Cloud Object Storage - IBM Cloud - cloud.ibm.com.png
バケットの作成が完了すると、バケットが表示されます。 「構成 (Configuration)」タブをクリックします。「エンドポイント」セクションを参照し、パブリック・エンドポイントをメモします。(後で ibmcloud CLI と CDN の両方を構成するために必要になります)
例えば、回復力を「リージョン (Regional)」に設定したjp-tokリージョンのバケットの場合、パブリック・エンドポイントはs3.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloudになります。

バケットにファイルをアップロードする

次は、バケットにコンテンツファイルをアップロードします。
まず、IBM Cloudにログインし、バケットが作成されたリージョンをターゲットにします。(以下例)

リージョンのターゲット
ibmcloud target -r jp-tok

以下のCOSエンドポイントのURL(パブリック)を表す変数とバケット名を表す変数を設定します。
上記で作成した内容でコマンドを入力し今す。

エンドポイント変数
PUBLIC_ENDPOINT=s3.jp-tok.cloud-object-storage.appdomain.cloud
バケット名変数
BUCKET_NAME=<YOUR_BUCKET_NAME>

前にダウンロードした Web アプリケーションのコードのコンテンツ・ディレクトリーから、index.htmla-css-file.cssa-picture.png、およびa-video.mp4という名前のファイルをアップロードします。 ファイルは、バケットのルートにアップロードします。

ファイルのアップロード
ibmcloud cos upload --bucket $BUCKET_NAME --key index.html --file index.html
ibmcloud cos upload --bucket $BUCKET_NAME --key a-picture.png --file a-picture.png
ibmcloud cos upload --bucket $BUCKET_NAME --key a-css-file.css --file a-css-file.css
ibmcloud cos upload --bucket $BUCKET_NAME --key a-video.mp4 --file a-video.mp4

そうすると、コンソールにてファイルのアップロードが確認できます。
スクリーンショット 2022-12-09 16.26.22.png

ファイルがアップロードできたら、curl を使用して、ブラウザーでファイルにアクセスします。

ブラウザーでファイルにアクセス
curl http://$BUCKET_NAME.$PUBLIC_ENDPOINT/index.html
echo open http://$BUCKET_NAME.$PUBLIC_ENDPOINT/index.html

結果として、以下のように表示されます。

<html>
<head>
  <title>Files hosted in Cloud Object Storage and accessible through a Content Delivery Network</title>
  <link rel="stylesheet" href="a-css-file.css"></link>
</head>

<body>
  <div class="container">
    <section>
      <h2>A picture</h2>
      <div class="section-content">
        <img src="a-picture.png" width="640" height="360"/>
      </div>
    </section>
・
・
・
<省略>

CDNを使用しファイルをグローバルに提供する

Ojbect Storageの作成・設定が終わったらCDNの設定を行います。
CDNの作成のため、コンソールにアクセスします。作成をクリックすると、オーダと共に設定画面に移ります。
スクリーンショット 2022-12-09 17.12.01.png

設定画面に映ったら、まず「Hostname」を設定します。ドメインはユーザーが管理でkるカスタム・ドメインのサブドメインに設定します。
その他Optionalと表記されている箇所は空欄のままにします。
Ojbect Storageタブを開き、エンドポイントとバケット名を入力します。
ポート・タイプはHTTPS Portもチェックし、作成を行います。
FireShot Capture 062 - IBM Cloud CDN Service - cloud.ibm.com.png

作成が完了したら、作成したインスタンスを選択します。
先ほど「DV SAN 証明書」を選択した場合は、Requesting certificateと表示されることがあります。 この状態が完了するまで 24 時間かかる場合があります。 利用可能になったら、ドメイン検証の表示 (View domain validation)をクリックして表示される手順に従ってください。 なお、これには数時間かかることがあります。 このチュートリアルを進めるには、新規 CDN を作成するだけにして、今回はHTTPSを有効にしたり、ワイルドカード証明書を選択したりしないでください。必ず別のホスト名を選択してください。

また、個別にDNSサービスにてドメインの用意が必要となります。もしドメインがない場合には、こちらでオーダーすることも可能です。
スクリーンショット 2022-12-12 13.39.22.png

その次に、ご利用のDNSプロバイダーに移動し、IBM CNAMEのHOSTNAMEのCNAMEレコードを作成します。
スクリーンショット 2022-12-09 17.28.20.png

ここでパフォーマンスの向上を確認することができます。CDNを介してアクセスし、curlの出力を確認して、正常に接続されたことを確認します。

SUBDOMAINの確認
SUBDOMAIN=static.example.com(作成したドメインに置き換え)
curl http://$SUBDOMAIN/index.html
while sleep 1; do curl --output /tmp/fast http://$SUBDOMAIN/a-video.mp4; done

すると、以下のような結果が表示され、接続情報が確認できます。

<html>
<head>
  <title>Files hosted in Cloud Object Storage and accessible through a Content Delivery Network</title>
  <link rel="stylesheet" href="moon-cdn.example.com/a-css-file.css"></link>
</head>

<body>
  <div class="container">
    <section>
      <h2>A picture</h2>
      <div class="section-content">
        <img src="moon-cdn.example.com/a-picture.png" width="640" height="360"/>
      </div>
    </section>

    <section>
      <h2>A video</h2>
      <div class="section-content">
        <video src="moon-cdn.example.com/a-video.mp4" width="640" height="480" controls autoplay loop>
          Oh, it looks like your web browser does not support the <code>video</code> tag.
          You can still download the video <a href="moon-cdn.example.com/a-video.mp4">here</a>.
        </video>
      </div>
    </section>
  </div>
</body>
</html>
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100  5867  100  5867    0     0  36233      0 --:--:-- --:--:-- --:--:-- 39375
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100  5867  100  5867    0     0   142k      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--  197k
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100  5867  100  5867    0     0   186k      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--  318k
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100  5867  100  5867    0     0   150k      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--  220k
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100  5867  100  5867    0     0   186k      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--  301k
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100  5867  100  5867    0     0   185k      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--  337k
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100  5867  100  5867    0     0   160k      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--  238k
  % Total    % Received % Xferd  Average Speed   Time    Time     Time  Current
                                 Dload  Upload   Total   Spent    Left  Speed
100  5867  100  5867    0     0   154k      0 --:--:-- --:--:-- --:--:--  238k

以下のコマンドを使ってCOSを介してアクセスします。

COSを介したアクセス
curl http://$PUBLIC_ENDPOINT/$BUCKET_NAME/index.html
while sleep 1; do curl --output /tmp/slow http://$PUBLIC_ENDPOINT/$BUCKET_NAME/a-video.mp4 ; done

ファイル index.html を置き換えて、cdn.html をアップロードします。

cdn.htmlのアップロード
ibmcloud cos upload --bucket $BUCKET_NAME --key index.html --file cdn.html

設定が終わったら、構成タブのパブリックエンドポイントのURLをクリックすると、コンテンツが表示されることがわかります。
スクリーンショット 2022-12-09 17.47.38.png
スクリーンショット 2022-12-09 17.46.17.png

3
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?