要点4項目
- 有機溶剤の定義
- 設備
- 作業主任者
- その他(点検、健診等)
1.有機溶剤の定義
5%(重量比)を超える有機溶剤を含有している混合物。
第一種から順に判定し、加算して次の条件判定に渡す。
条件判定式は一貫して「重量比5%超過か」のみ。
第一種有機溶材
2種類のみ。かつて7種だったが、5種は発がん性を鑑みて特定化学物質へ移行された
- 1,2-ジクロロエチレン
- 二硫化炭素
※1,2-ジクロロエタンは特化物
※クロロホルムも特化物。キングコング昏睡させた
第二種有機溶剤
35種類ある。生産現場でよく使われる。アセトンもこれに属する。
- アセトン
- トルエン
- キシレン
- ヘルマルヘキサン
- メタノール
- N,N-ジメチルホルムアミド
- 酢酸エチル
第三種有機溶材
7種類あるが、代表4つほど挙げる
- ガソリン
- ナフサ
- ミネラルスピリット
- 石油ベンジン
2.設備
- 第一種、第二種ともに必要設備は共通
- 第三種は、普通屋内では措置不要、タンク等では上位措置+「全体換気 + 呼吸用保護具 併用措置も可」が追加
第一種・第二種での必要設備
以下いずれか
- 局所排気装置(種類不問)
- プッシュ・プル型換気装置
※ 保護マスク不要
第三種での必要設備
「屋内作業等」の種別が登場。
- 一般の屋内作業場では、措置不要
- タンク、サイロ等の密閉作業場で措置必要
→必要措置
- 第一種・第二種と同じ内容または以下
- 全体換気装置 + 呼吸用保護具
3.作業主任者
- 種別に依らず、作業主任者の選任が必要
- 資格者からの選任必要:「有機溶剤作業主任者」資格
※ 試験研究の場合、作業主任者の選任不要!
※ 対比:特化物の場合は、試験研究の場合でも作業主任者の選任必要!
4.その他
- 環境測定:第二種以上の場合、半年に1回以内ごと、記録は3年保管
- 設備自主点検:1年以内に1回ごと、記録は3年保管
- 健康診断:対象者:「設備必要」な種別。半年に1回以内ごと、記録は5年保管
- 配置換えの際にも健康診断必要
※特化物の場合、健診結果は30年保管必要。発がん性があるものが特化物なので、理解できる
表
| 区分 | 物質数 | 代表的な物質 | 必要設備(屋内作業時) |
|---|---|---|---|
| 第1種 | 2種類 |
・二硫化炭素 ・1,2-ジクロロエチレン ※エタンやクロロホルムは特化物 |
以下いずれかが必須(マスクは原則不要) ・局所排気装置 ・プッシュ・プル型換気装置 |
| 第2種 | 35種類 |
・アセトン、トルエン、キシレン ・メタノール、酢酸エチル ・ノルマルヘキサン、DMF |
|
| 第3種 | 7種類 |
・ガソリン、ナフサ ・ミネラルスピリット ・石油ベンジン |
・普通の屋内:措置不要 ・タンク等(密閉空間):上記2種の設備、または「全体換気+保護マスク」の併用 |
その他管理ルール
| 管理項目 | 有機溶剤の共通ルール | 【参考】特化物との違い |
|---|---|---|
| 作業主任者の選任 |
・原則として選任が必須(資格要) ・★試験研究の業務時は選任不要 |
・試験研究であっても 選任の免除は一切なし |
| 特殊健康診断 |
・半年に1回以内ごとに実施(配置換時も) ・診断結果の記録は 5年間 保管 |
・実施頻度は同じ(半年毎) ・記録は 30年間 保管 |
| 作業環境測定 |
・第1種・第2種の屋内作業場が対象(3種は不要) ・半年に1回以内ごとに測定 ・測定結果の記録は 3年間 保管 |
・第1類・第2類が対象(3類は不要) ・頻度/保管は同じ(半年毎/3年) ※一部物質は30年保管 |
| 局所排気装置等の点検 |
・1年以内ごとに1回、定期自主点検を実施 ・点検結果の記録は 3年間 保管 |
・周期、保管年数ともに同じ (1年毎 / 3年保管) |
健診・作業環境測定の保存期間分け
5年、30年。40年。
石綿だけ40年
| 対象となる主な業務・物質 | 健康診断の保存年数 | 環境測定などの保存年数 |
|---|---|---|
|
・一般健康診断(定期、雇入時等) ・有機溶剤(アセトン、トルエン等) ・鉛業務 ・四アルキル鉛業務 ・高気圧業務 ・一般の特定化学物質(塩化水素、塩素等) |
5年間 |
・作業環境測定:3年間 ・局所排気装置等の自主点検:3年間 |
| 対象となる主な業務・物質 | 健康診断の保存年数 | 環境測定などの保存年数 |
|---|---|---|
|
・電離放射線業務 ・特化物:第1類物質すべて (ベンジジン、ベリリウム等) ・特化物:第2類「特別管理物質」 (ベンゼン、ホルムアルデヒド、オーラミン等) |
30年間 |
【注意:物質で分かれる】 ・第1類、オーラミン、マゼンタ等の環境測定:30年間 ・ベンゼン、ホルムアルデヒド等の環境測定:3年間 |
| 対象となる主な業務・物質 | 石綿に関するすべての記録(3つ) |
|---|---|
|
石綿(アスベスト) ※40年なのは日本でこれだけ |
★関連書類はすべて「40年間」保存 ① 石綿健康診断個人票 ② 作業環境測定記録(およびその評価記録) ③ 労働者の作業の記録(氏名、作業概要、保護具状況など毎月の記録) |

