こんな使い方、していませんか?
毎日 Claude Code を使っているのに、
- 差分を確認するために、ターミナルの色付きテキストを目で追っている
- 「このファイルのこの行を直して」と、ファイルパスと行番号を手で打ち込んでいる
- lint や型エラーが出ているのに、Claude にそれをコピペで貼って伝えている
- 編集中のファイルやエディタの選択範囲を、わざわざ説明し直している
これらは、Claude Code をエディタ(IDE)と統合すると、ほぼ全部いらなくなります。差分はエディタのネイティブ diff ビューアに開き、選択範囲は自動でコンテキストに乗り、lint・型エラーも自動で共有されます。
本記事は「ターミナルでは使えているが、IDE 統合の旨味を活かせていない」人向けに、VS Code と JetBrains の統合を公式ドキュメント準拠でまとめます。メニュー名・設定キー・ショートカットは公式に基づいています。
まず結論:統合で何が変わるか(Before / After)
| 作業 | Before(素のターミナル) | After(IDE 統合あり) |
|---|---|---|
| 差分の確認 | ターミナルに色付きテキストで表示 | エディタのネイティブ diff ビューアに side-by-side 表示。差分上で直接編集も可 |
| 行の指定 |
src/auth.ts の 5〜10 行目を… と手打ち |
コードを選択 → ショートカット一発で @app.ts#5-10 を挿入 |
| 編集中ファイルの共有 | 「いま開いてるのは〜」と説明 | アクティブファイルのパスと選択範囲が自動でプロンプトに付く |
| lint / 型エラー | エラーをコピペして貼る | IDE の診断(Problems)が自動で Claude に共有される |
ここが IDE 統合の核心です。順に見ていきます。
VS Code(および Cursor / フォーク)での導入
前提
- VS Code 1.98.0 以上
- Anthropic アカウント(初回起動時にサインイン)
VS Code 拡張は CLI も同梱しており、統合ターミナルから claude も使えます。
インストール
VS Code で Ctrl+Shift+X(Mac は Cmd+Shift+X)で拡張機能ビューを開き、「Claude Code」で検索して Install。
Cursor や Devin Desktop、Kiro などの VS Code フォークでも同じく拡張機能ビューから入ります。入らない環境では Open VSX レジストリ からも導入できます。それも無理なら、統合ターミナルで claude を直接実行すれば CLI として動きます。
インストール後に拡張が出てこないときは、VS Code を再起動するか、コマンドパレットから Developer: Reload Window を実行します。
パネルを開く
VS Code 全体で Claude Code を表す目印は Spark アイコンです。開き方は複数あります。
- Editor Toolbar(エディタ右上)の Spark アイコン。※ファイルを開いているときだけ表示されます
- Activity Bar(左サイドバー)の Spark アイコン → セッション一覧が出る(常時表示)
-
Command Palette(
Ctrl+Shift+P)で "Claude Code" と入力して "Open in New Tab" などを選択 - Status Bar(右下)の ✱ Claude Code。※ファイル未オープンでも使える
初回はサインイン画面が出るので Sign in からブラウザで認可します。
IDE 統合の中身を体感する 4 つの機能
1. 差分プレビュー(side-by-side)
Claude がファイルを編集しようとすると、元の内容と変更案を並べた diff を表示して許可を求めます。ここで diff ビュー上で直接編集してから承認 することもでき、その場合「ユーザーが手を入れた」ことが Claude に伝わるため、Claude は自分の提案どおりにファイルがある、と思い込みません。地味ですが事故防止に効きます。
2. 選択範囲の受け渡し
エディタでテキストを選択すると、その内容は自動で Claude から見えます(プロンプト下部に選択行数が出る)。さらに Alt+K(Mac は Option+K)で @app.ts#5-10 のような ファイルパス+行番号の @-mention をプロンプトに挿入できます。
選択を Claude に見せたくないときは、選択インジケータをクリックしてトグル(eye-slash アイコン=非表示)にできます。
3. @-mention でのファイル参照
@ に続けてファイル名を打つとファジーマッチで候補が出ます。フォルダはトレイリングスラッシュ付きで指定します。
> @auth のロジックを説明して(auth.js / AuthService.ts などに曖昧一致)
> @src/components/ には何がある?(末尾スラッシュでフォルダ指定)
4. 診断(lint / 型エラー)の連携
拡張が有効なとき、CLI 側からは mcp__ide__getDiagnostics というツールで、VS Code の Problems パネルの診断(エラー・警告) を取得できます。これにより「型エラーが出ているはずだから直して」を、エラー文を貼らずに頼めます。
Plan モードはエディタで効く
プロンプトボックス下のモード表示をクリックすると、permission mode を切り替えられます。Plan モードでは Claude がやることを説明し、承認まで変更しません。VS Code ではこのとき プランがフルの markdown ドキュメントとして開き、インラインでコメントを書いて修正指示を返せます。デフォルトは設定 claudeCode.initialPermissionMode で変えられます(default / plan / acceptEdits / bypassPermissions)。
覚えておくと速いショートカット(VS Code)
| 操作 | ショートカット(Win/Linux → Mac) |
|---|---|
| エディタ ⇄ Claude のフォーカス切替 |
Ctrl+Esc → Cmd+Esc
|
| 新規タブで会話を開く |
Ctrl+Shift+Esc → Cmd+Shift+Esc
|
| @-mention 参照を挿入(要エディタフォーカス) |
Alt+K → Option+K
|
| 閉じたセッションを再オープン |
Ctrl+Shift+T → Cmd+Shift+T
|
| 改行(送信せず) | Shift+Enter |
※ Ctrl+N(新規会話)は enableNewConversationShortcut を true にしたときのみ有効です。
主な拡張設定(Extensions → Claude Code)
| 設定キー | 既定 | 説明 |
|---|---|---|
useTerminal |
false |
グラフィカルパネルではなく CLI(ターミナル)モードで起動 |
initialPermissionMode |
default |
新規会話の許可モード |
preferredLocation |
panel |
Claude を開く場所(sidebar / panel) |
autosave |
true |
Claude が読み書きする前にファイルを自動保存 |
respectGitIgnore |
true |
.gitignore のパターンをファイル検索から除外 |
useCtrlEnterToSend |
false |
Enter ではなく Ctrl/Cmd+Enter で送信 |
Tip:
settings.jsonに"$schema": "https://json.schemastore.org/claude-code-settings.json"を足すと、設定の補完とバリデーションが効きます。
JetBrains(IntelliJ / PyCharm など)での導入
対応 IDE
公式に挙がっているのは IntelliJ IDEA / PyCharm / Android Studio / WebStorm / PhpStorm / GoLand など、ほとんどの JetBrains IDE です。
インストール
JetBrains マーケットプレイスから Claude Code プラグイン を入れて、IDE を再起動します。反映されないときは、もう一度(場合によっては複数回)完全に再起動してください。
起動と接続
-
IDE 内ターミナルから:統合ターミナルで
claudeを実行すると、統合機能がすべて有効になります -
外部ターミナルから:
claudeを起動し、/ideコマンドを実行して JetBrains IDE に接続します
IDE のプロジェクトルートと同じディレクトリで Claude Code を起動すると、IDE と同じファイル群にアクセスできます。
JetBrains 側の統合機能
-
クイック起動:
Ctrl+Esc(Mac はCmd+Esc)でエディタから Claude Code を開く - 差分表示:変更をターミナルではなく IDE の diff ビューアに表示
- 選択コンテキスト:現在の選択範囲やタブが自動で Claude Code に共有される
-
ファイル参照ショートカット:
Alt+Ctrl+K(Mac はCmd+Option+K)で@src/auth.ts#L1-99のような参照を挿入 - 診断共有:IDE の lint・構文エラーなどの診断が、作業しながら自動で Claude に共有される
設定
差分の表示先は Claude Code 側の設定で切り替えます。
-
claudeを起動 -
/configを実行 - diff tool を
auto(IDE に表示)かterminal(ターミナルのまま)に設定
プラグイン設定は Settings → Tools → Claude Code [Beta] にあります。claude の起動コマンド(例:claude / /usr/local/bin/claude / npx @anthropic-ai/claude-code)や、自動更新の有効化などを設定できます。
JetBrains で最初にハマる:ESC キーが効かない
JetBrains のターミナルでは ESC が Claude Code の処理中断に効かないことがあります。これは ESC がエディタへのフォーカス移動に割り当たっているためです。
- Settings → Tools → Terminal を開く
- 「Move focus to the editor with Escape」のチェックを外す、または「Configure terminal keybindings」から「Switch focus to Editor」のショートカットを削除
- 適用する
これで ESC が中断として機能します。
ターミナル版との使い分け
IDE 統合は便利ですが、CLI にしかない機能もあります。CLI 専用機能が必要なときは、VS Code の統合ターミナルで claude を走らせれば、diff 表示や診断共有といった統合機能はそのまま効きます。
公式に挙がっている主な差分は次のとおりです。
| 機能 | CLI | VS Code 拡張(パネル) |
|---|---|---|
| コマンド・スキル | すべて | サブセット(/ で確認) |
! の bash ショートカット |
あり | なし |
| Tab 補完 | あり | なし |
| Checkpoints(巻き戻し) | あり | あり |
使い分けの目安:
- 普段の実装・差分レビュー・選択範囲の受け渡しが多い → IDE 拡張のパネルが快適
-
!bash ショートカットや Tab 補完、パネルにない/コマンドを多用する → CLI(統合ターミナルでclaude) - 拡張とのつなぎ:拡張と CLI は会話履歴を共有します。拡張の会話を CLI で続けるなら、ターミナルで
claude --resumeを実行すると会話を選んで再開できます。
外部ターミナルを使うなら、Claude Code 内で /ide を実行して VS Code / JetBrains に接続します。
IDE ならではの効率化テク
-
ターミナル出力をプロンプトに引き込む:VS Code では
@terminal:name(name はターミナルのタイトル)で、コマンド出力やエラーログをコピペせずに Claude へ渡せます。 -
選択を見せる/隠すをトグル:機密ファイルは選択インジケータの eye-slash で隠せます。恒久的に除外したいファイル(例:
.env)は、そのパスに対するReadの deny ルールを設定します。deny にすると、選択テキストもアクティブファイル通知も Claude に届きません。 - 複数会話を並行:Command Palette の Open in New Tab / Open in New Window でタスクごとに会話を分離できます。タブの Spark アイコンの色付きドットは状態表示(青=許可待ち、オレンジ=非表示中に完了)。
- 巻き戻し(Checkpoints):メッセージにホバーすると rewind ボタンが出て、「会話だけ分岐」「コードだけ巻き戻し」「両方」を選べます。
よくあるつまずきと対処
VS Code:Spark アイコンが見えない
- ファイルを開いているか(フォルダだけでは Editor Toolbar に出ない)
- VS Code 1.98.0 以上か(Help → About)
- Developer: Reload Window で再起動
- 他の AI 拡張(Cline / Continue など)を一時的に無効化
- Restricted Mode では動かない(ワークスペースの信頼を確認)
- それでも出なければ右下の Status Bar の ✱ Claude Code から開く
macOS で Cmd+Esc が効かない
macOS Tahoe 以降は、システムの Game Overlay が Cmd+Esc を先取りすることがあります。System Settings → Keyboard → Keyboard Shortcuts → Game Controllers で Game Overlay のチェックを外すか、VS Code のキーバインド(Cmd+K Cmd+S)で Claude Code: Focus input を別キーに割り当てます。
JetBrains:「No available IDEs detected」
- プラグインが有効か、IDE を完全に再起動したか
- 統合ターミナルから
claudeを実行しているか - WSL2 では NAT ネットワークや Windows Firewall がブロックしている場合がある(公式は Firewall ルール追加か mirrored networking への切替を案内)
JetBrains:Claude アイコンで「command not found」
claude --version で導入を確認し、プラグイン設定で Claude コマンドのパスを指定します。WSL なら wsl -d Ubuntu -- bash -lic "claude" 形式をコマンドに設定します(Ubuntu はディストリビューション名)。
Remote Development を使うとき
JetBrains の Remote Development では、プラグインはリモートホスト側に Settings → Plugin (Host) から入れる必要があります。ローカルクライアントに入れても効きません。
セキュリティ上の注意(auto-edit を使うなら)
auto-edit を有効にすると、Claude は settings.json や tasks.json のように IDE が自動実行しうる設定ファイルを書き換えられます。信頼できないコードを扱うときは、VS Code の Restricted Mode を使う、auto-accept ではなく手動承認にする、変更を必ず確認してから承認する、といった対策が推奨されています。
なお拡張が動いているとき、CLI は ide という名前のローカル MCP サーバーに接続して diff 表示・選択取得を実現しています。127.0.0.1 のランダムな高位ポートにバインドされ、起動ごとに生成される認証トークンが必要で、外部マシンからは到達できません。
まとめ
IDE 統合の本質は、**「説明していたこと(差分・行・編集中ファイル・エラー)を自動でやり取りする」**ことです。
- 差分は IDE の diff ビューアに開き、その場で直して承認できる
- 選択範囲は自動で渡り、
Alt+K(JetBrains はAlt+Ctrl+K)で行番号付き参照を挿入 - lint / 型エラーは自動共有
- CLI 専用機能が要るときだけ統合ターミナルで
claude
まだターミナルだけなら、まずは拡張/プラグインを入れて、差分プレビューと選択受け渡しの 2 つを今日から使ってみてください。手打ちの説明が一気に消えます。
無料リポで関連スキルも配布中(CC BY 4.0)
本記事で紹介した手順はそのままコピペして使えます。あわせて無料リポ claude-code-skills-starter では、実用スキル4本(claude-md-architecture / piv-development-loop / ai-commit-strategy / agile-prompt-template)+ CLAUDE.md テンプレート+ pre-commit hook を配布しています。
- リポを開く → https://github.com/noguso245-jpg/claude-code-skills-starter
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