2026年8月19日、Anthropicの認定資格「Claude Certified Developer – Foundations(CCDV-F)」を受験し、970/1000で合格しました。
この記事では、実際に使った教材、3日間・約8時間の学習内容、本番の難易度、英語で注意した点、そして合格だけを目指す場合にどこまで勉強すればよいかをまとめます。
実際の試験問題や選択肢は掲載しません。公開情報と、自分の受験体験を一般化した内容のみを扱います。
テストの振り返り
- 3日間・約8時間の学習で、970/1000を取得した
- 53問の初回回答を約65分で終え、約10分見直して提出した
- 最も役立った教材はAnthropic公式Prep Courseだった
- 公式Prep Courseは全モジュールを完了し、特に「Production Engineering, Evals & Security」に時間をかけた
- Matthew Purcell氏の無料模試は1回だけ解き、2問間違えた。本番との難易度はおおむね同程度に感じた
- 基本問題と難問の差が大きく、合格だけなら公式Prep Courseを一通り理解すれば十分だと感じた
- 高得点を狙うなら、APIの使い方だけでなく、技術の仕組みやビジネス要件を踏まえたトレードオフまで理解する必要がある
Claude認定資格の合格記事
私は2026年8月に、Claudeの4つの認定資格を連続して取得しました。
| 取得日 | 資格 | スコア | 記事 |
|---|---|---|---|
| 2026年8月12日 | Claude Certified Associate – Foundations(CCAO-F) | 901 | 公開予定 |
| 2026年8月12日 | Claude Certified Architect – Foundations(CCAR-F) | 898 | 公開予定 |
| 2026年8月19日 | Claude Certified Developer – Foundations(CCDV-F) | 970 | 本記事 |
| 2026年8月26日 | Claude Certified Architect – Professional(CCAR-P) | 1000 | 公開済み |
短期間に受験した結果なので、後半ではFoundationsの3資格についても比較します。
受験結果の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受験日 | 2026年8月19日 |
| 試験コード | CCDV-F |
| 受験方法 | Pearson VUEテストセンター |
| 試験言語 | 英語 |
| 問題数 | 53問 |
| 制限時間 | 120分 |
| 初回回答完了 | 約65分 |
| 見直し | 約10分 |
| 合計所要時間 | 約75分 |
| 学習期間 | 3日間 |
| 学習時間 | 約8時間 |
| 使用教材 | 公式Prep Course、Matthew Purcell氏の無料模試 |
| スコア | 970/1000 |
| 合格基準 | 720 |
| Grade | Pass |
現在の認定資格の一覧や受験方法は、Pearson VUEのClaude Certification Program公式ページで確認できます。
受験前の前提
「3日・8時間で970点」という数字だけを見ると、短時間で取得できる簡単な試験に見えるかもしれませんが、前提として、Claudeをまったく知らない状態から学習を始めたわけではありません。
- AI・クラウド分野の実務経験がある
- CCAO-FとCCAR-Fを1週間前に取得していた
- LLM、API、エージェント、クラウドセキュリティなどの基礎知識があった
- Claude CodeやMCPを学習・利用した経験があった
特にCCAO-FとCCAR-Fで学んだPrompt Engineering、Agent、Tool Use、Securityなどの知識は、CCDV-Fでも再利用できました。
CCDV-Fは何を問う試験か
CCDV-Fは、Claude Codeの操作だけを問う試験ではありません。Claudeを利用したアプリケーションを設計・実装・運用するための、幅広い基礎判断を問う試験です。
受験時のExam Guideでは、出題範囲は次の8ドメインに分かれていました。
| ドメイン | 比率 |
|---|---|
| Applications and Integration | 33.1% |
| Model Selection and Optimization | 16.8% |
| Agents and Workflows | 14.7% |
| Prompt and Context Engineering | 11.0% |
| Tools and MCPs | 10.6% |
| Security and Safety | 8.1% |
| Claude Code | 3.1% |
| Eval, Testing, and Debugging | 2.6% |
最も比率が高いのはApplications and Integrationです。Claude Codeは重要な範囲ではあるものの3.1%なので、Claude Codeの使い方だけに学習時間を偏らせるのは効率的ではないと考えます。
特に重要だと感じたのは、次のような知識を個別に暗記するのではなく、要件に応じて組み合わせることです。
- Messages APIの基本的な挙動
- ストリーミング、Batch処理、Prompt Cachingの使い分け
- Structured Outputと出力検証
- Tool UseとAgent loopの実装
- MCPの役割と接続方法
- モデル選択、コスト、レイテンシーの判断
- Prompt Injectionや過剰な権限への対策
- Evals、テスト、デバッグ、監視
Anthropicの公式ドキュメントでは、Tool Use、MCP、Prompt Caching、Message Batchesなどを確認できます。
3日・約8時間で行った勉強
3日間の厳密な時間配分は記録していませんが、学習の中心は公式Prep Courseを最初から最後まで進めることでした。
公式Prep Courseには、次の5つのモジュールがありました。
- MSO Foundations
- Production-Grade Prompting, Agents & Tool Use
- Claude Code, MCP & Integration
- Production Engineering, Evals & Security
- Accelerators & IP Contribution
すべてのモジュールを完了しました。その中で最も時間がかかったのは、Production Engineering, Evals & Securityです。
この領域は、機能や用語を覚えるだけでは整理しにくく、次のような複数の観点を同時に考える必要がありました。
- どのような評価指標を使うか
- どの処理を決定的なテストで検証し、どの処理をモデルベースの評価にするか
- 本番環境で障害や品質低下をどのように検知するか
- 入力、出力、ツール呼び出しのどこにガードレールを置くか
- 認証情報やツール権限をどう制限するか
- 品質、コスト、レイテンシーをどう両立するか
Prep Courseを読み進めるだけでなく、説明できない概念があれば公式ドキュメントに戻り、「なぜその設計を選ぶのか」まで確認しました。
使用した教材
1. Anthropic公式Prep Course
最も役立った教材です。試験範囲を体系的に確認でき、本番で必要な判断の基準も整理されていました。
合格だけを目的にするなら、まずは外部教材を増やすよりも、Prep Courseを一通り終え、理解が曖昧な箇所を復習する方が効果的だと思います。
2. Matthew Purcell氏の無料模試
Matthew Purcell氏が公開している53問の無料模試を1回解き、2問間違えました。
本番と比べても、全体の難易度はおおむね同じ程度に感じました。試験前に英語の問題形式へ慣れ、自分の弱点を確認する用途では有効でした。
一方で、Prep Courseを十分理解できていれば、合格のために有料問題集を追加購入する必要はないと感じました。模試は必須というより、最後の理解度確認として使う位置づけです。
難易度は簡単な問題と難しい問題で大きく分かれていた
実際に受験した印象では、問題の難易度にはかなりばらつきがありました。
比較的簡単な問題では、Prep Courseで扱われた基本事項を理解していれば、すぐに選択肢を絞れました。一方、難しい問題では複数の選択肢が技術的には成立し、ビジネス要件や制約を踏まえて最適なものを選ぶ必要がありました。
体感としては、基本問題を確実に取れれば合格点には届きやすい試験です。ただし、900点以上を狙う場合は、暗記だけではなく、技術的な仕組みとトレードオフを理解する必要があります。
| 目標 | 学習の重点 |
|---|---|
| 合格点を超える | Prep Courseを完了し、主要な用語、機能、設計パターンを押さえる |
| 900点以上を狙う | 技術の内部的な理由、ビジネス要件、コスト・品質・レイテンシー・安全性のトレードオフまで説明できるようにする |
高得点のためには「なぜそうなるか」の理解が重要
実際の設問や選択肢は再現しませんが、少数ながら、表面的なAPI知識だけでは判断しにくい技術的な問題もありました。
準備する知識の深さを示す例として、入力トークンと出力トークンのコスト差があります。単に「出力トークンの方が高い」と覚えるだけではなく、なぜ差が生まれるのかを説明できることが重要です。
入力処理では、すでに与えられたトークン列をまとめて計算するprefillを行えます。一方、出力生成は自己回帰的であり、直前までに生成した結果を使って次の1トークンを生成する処理を順番に繰り返します。将来の出力トークンを先に並列計算できないため、一般に出力側は計算資源を効率よく使いにくく、1トークン当たりの処理コストも高くなります。具体的に細かい技術要素まで追う必要はありませんが、表面的な理解だけでは解けない問題が一定あるように感じました。
難問ではビジネス要件を先に探す
私が最も難しいと感じたのは、ビジネス上の要件を満たすために、複数の技術案のトレードオフを比較する問題です。
選択肢のどれも技術的には実現可能に見える場合、次の順序で考えました。
- 問題文が達成したいビジネス上の目的を特定する
- 必ず満たすべき制約を探す
- 制約に反する選択肢を除外する
- 残った選択肢を品質、コスト、レイテンシー、セキュリティ、保守性で比較する
- 要件を満たす中で、最も単純で運用しやすい案を選ぶ
よくある判断軸を整理すると、次のようになります。
| 観点 | 一方の要求 | もう一方の要求 |
|---|---|---|
| モデル選択 | 高い品質・推論能力 | 低コスト・低レイテンシー |
| エージェント設計 | 高い自律性 | 予測可能性・制御性 |
| 出力検証 | 厳格な品質保証 | 応答速度・処理量 |
| コンテキスト | 多くの情報を与える | コスト・ノイズを抑える |
| ツール権限 | 高い利便性 | 最小権限・安全性 |
| 実装 | 多機能・柔軟 | 単純性・保守性 |
| 処理方式 | 即時応答 | 非同期・低コスト処理 |
大切なのは、常に高性能なモデルや高機能な構成を選ぶこと(往々にして間違い)ではなく、問題文の目的と制約に対して、必要十分な構成を選ぶことです。
スコアレポートから分かったこと
スコアレポートには25の項目が掲載されていました。
- 23項目:100%
- Agent Architecture:50%
- Systems Life Cycle:50%
100%だった項目には、Claude API Mechanics、Claude App Design、Model Selection、Cost/Token Management、Context Engineering、AI App Security、Tool Implementation、MCP Devなどが含まれます。
Agent ArchitectureとSystems Life Cycleだけが50%だったことから、個別機能の知識よりも、複数要素を組み合わせた全体設計やライフサイクル上の判断に改善余地があった可能性があります。これは、ビジネス要件を踏まえたトレードオフ問題が最も難しかったという体感とも一致します。
ただし、スコアレポートには各Test Objectiveの出題数が書かれていません。50%という表示だけから、本番で何問間違えたかを逆算することはできませんが、2問ほど間違ったのではと推察されます。
英語はほかのClaude資格より比較的読みやすかった
単語の難しさは、CCAO-FやCCAR-Fよりも低い印象でした。技術分野に慣れているエンジニアであれば、問題文の中心的な意味は比較的取りやすいと思います。
ただし、一般英語と技術英語で意味やニュアンスが異なる単語には注意が必要です。例えばcompromiseです。
| 表現 | 技術文脈での意味 |
|---|---|
| compromise security | セキュリティを損なう |
| compromised credential | 漏えい・侵害された認証情報 |
| compromised system | 侵害されたシステム |
compromiseを単に「妥協する」と覚えていると、Security分野の問題で意味を取り違える可能性があります。試験対策では、単語帳的に日本語訳を覚えるより、Claudeの公式ドキュメントを英語で読み、技術文脈のまま理解する方が有効でした。
CCAO-F・CCAR-Fと比較した印象
| 資格 | スコア | 初回回答時間 | 難しさの中心 |
|---|---|---|---|
| CCAO-F | 901 | 約75分 | ビジネス文脈の微妙なニュアンス、順序を問う選択肢 |
| CCAR-F | 898 | 約85分 | CI/CDやAgent Architectureの具体的な設定、難しい語彙 |
| CCDV-F | 970 | 約65分 | ビジネス要件を踏まえた実装上のトレードオフ、一部の深い技術知識 |
CCAR-Pを受ける前の時点では、CCDV-Fが最も高得点かつ短時間でした。ただし、これはCCDV-Fが常に最も簡単という意味ではありません。AI・クラウド・ソフトウェア開発経験と、試験範囲の相性がよかったことが1つの要因として考えられます。
- Claudeを業務で使い、出力を評価する立場ならCCAO-F
- Claude APIを使ってアプリケーションを実装するならCCDV-F
- Agent、Tool、MCP、Claude Codeを含むシステム全体を設計するならCCAR-F
という選び方が分かりやすいです。
最短で合格するなら
私が改めて「高得点ではなく合格」を目的に勉強するなら、次の順序で進めます。
- 受験時点のExam Guideで出題範囲と比率を確認する
- 公式Prep Courseを最初から最後まで完了する
- Applications and Integrationを最優先で復習する
- Model Selection、Agents、Prompt and Context、Tools and MCPsを確認する
- Production Engineering, Evals & Securityで、設計判断の理由を説明できるようにする
- 公式教材内の問題を解き直す
- 不安が残る場合だけ、Matthew Purcell氏の無料模試を1回解く
合格だけが目的なら、有料問題集を購入する必要はないと考えます。外部問題を大量に解くよりも、公式Prep Courseの内容を一通り理解し、間違えた箇所を公式ドキュメントで確認する方を優先した方が、構造的に理解でき、技術理解も深まると思います。
900点以上を狙うなら
高得点を狙う場合は、最短合格ルートに加えて次を行います。
- APIや機能について「何ができるか」だけでなく「なぜそう動くか」を説明する
- コスト、品質、レイテンシー、安全性の優先順位が異なるシナリオを比較する
- Agentと決定的なWorkflowを使い分ける
- 本番運用での評価、監視、ロールバック、権限管理まで考える
- モデル、Prompt Caching、Batch処理などの選択を数値で比較する
- Agent ArchitectureとSystems Life Cycleを重点的に復習する
CCDV-Fを受けるべき人
CCDV-Fは、次のような方に向いています。
- Claude APIを使ったアプリケーションを開発している、または開発したいエンジニア
- Tool Use、Agent、MCPを体系的に学びたい方
- Claude Codeだけでなく、本番アプリケーションへの統合まで理解したい方
- モデル選択、コスト最適化、Evals、Securityを含めて知識を整理したい方
- Claudeを使ったPoCから本番運用へ進む際の判断基準を学びたい方
一方、この資格を取得しただけで、実際に本番品質のClaudeアプリケーションを実装できることが自動的に証明されるわけではありません。資格で知識を体系化した後、Messages API、Tool Use、出力検証、Evals、権限制御を含む小さなアプリケーションを自分で作ると、試験知識を実務能力につなげやすくなります。
まとめ
私はCCDV-Fに、3日間・約8時間の学習で970/1000を取得しました。初回回答は約65分で終わり、約10分見直して提出しました。
最も役立ったのは公式Prep Courseです。全モジュールを完了し、特にProduction Engineering, Evals & Securityに時間をかけました。Matthew Purcell氏の無料模試も1回解きましたが、合格だけが目的なら、有料問題集を追加する必要はないと感じました。
試験では基本問題と難問の差が大きく、基本事項を確実に押さえれば合格点には届きやすい印象でした。一方で、高得点を狙うなら、APIの表面的な知識だけではなく、技術の仕組みや、ビジネス要件に応じたトレードオフまで理解する必要があると思います。
CCDV-Fは「Claude Codeの操作試験」ではなく、Claudeを本番アプリケーションへ統合する開発者としての基礎判断を問う試験です。公式Prep Courseを軸に学習し、機能名の暗記ではなく「なぜその設計を選ぶのか」を説明できる状態を目指すのが、最も効率的な対策だと思います。
※試験形式、出題範囲、料金、受験資格、製品仕様は変更される可能性があります。受験前にAnthropic Partner Academy、Pearson VUE、Anthropic公式ドキュメントで最新情報を確認してください。
