はじめに
業務の中で企業内や企業間でファイル転送を行う必要があることと思います。
従来のファイル転送方式(FTP等)では以下のような手間がありファイル転送サービスの導入をしている・検討しているという企業も多くあるでしょう。
- 送受信プログラムの作り込みが多い
- エラー対応フローが煩雑
- サーバー管理に工数を割いてる
そんなファイル転送サービスについて、インフラとしてシェアの高いAWSで利用できるファイル転送サービスを比較をします。
今回は以下二つのサービスを対象とします。
- AWS Transfer Family
- HULFT10 for Container Services
ファイル転送のユースケースに応じた、サービス選択の手助けになるような記事としたいです。
ファイル転送サービスの概要
AWS Transfer Family
公式の説明は以下の通りです。
AWS Transfer Family は、 AWS ストレージサービスとの間でファイルを転送できる安全な転送サービスです。Transfer Family は AWS クラウド platform の一部です。 は、SFTP、AS2、FTPS、FTP、ウェブブラウザベースの転送を AWS ストレージサービスとの間で直接転送するためのフルマネージドサポート AWS Transfer Family を提供します。認証、アクセス、ファイアウォールの既存のクライアント側の設定を維持することで、ファイル転送ワークフローをシームレスに移行、自動化、モニタリングできるため、顧客、パートナー、内部チーム、またはアプリケーションに変更はありません。
AWSの標準サービスで、上述のプロトコルによる転送を受けることができるサーバーをマネージドで提供したり、SFTPコネクタで外部のSFTPサーバーにクライアントとしての接続を提供するサービスだという認識です。
ファイルの受信先としてはEFSとS3があります。
HULFT10 for Container Services
公式の説明は以下の通りです。
HULFT10 for Container Servicesは、売上データ、顧客情報、各種ログなど、日常業務中にITシステムに蓄積されたデータの転送機能を提供するファイル統合ミドルウェアです。オンプレミスのHULFTとのファイル転送も可能です。
ECS上で動作するマネージドなファイル転送サービスであり、AWS Marketplaceから導入できるサードパーティー製のサービスです。
送信側と受信側にあるHULFT間での双方向ファイル転送が可能で、オンプレバージョンHULFTとの通信保証もあります。
ファイルの受信先としてはEFSとS3があります。
比較
まずは比較表を見ていただければと思います。
この通り機能的にはHULFT10 for Container Servicesの方が豊富ですが、シンプルな方が良いということもあるので、一概にどちらが優れているというものでもないという認識です。
表では表現しきれなかったんですが、以下のような要素も考慮に入れられると思います。
- サービス統一について
- AWS Transfer familyにするとAWS標準サービスで統一が可能
- 工数について
- AWS Transfer familyは送信側の作り込みとメンテナンスの工数が必要
- コード変換やデータ完全性の確認等の機能拡張をしたい場合は、作り込みとメンテナンスの工数が別途必要
- エラー監視や対応等でも比較的工数が多くなりそう
- AWS Transfer familyは送信側の作り込みとメンテナンスの工数が必要
- コストについて
- リソース料金については基本的にAWS Transfer Familyの方が安価
- カスタマイズや運用作業でHULFT10 for Container Servicesよりもコストがかかる可能性も…
- 総合的なコストの優位は要件・構成・規模等により上下する
ケースに応じた使い分け
それぞれのサービスがおすすめなケースをまとめてみました。
HULFTでは機能的にリッチすぎるようなシンプルなファイル転送のケースではAWS Transfer Familyの方が費用的にも良さそうなのかなというところです。
逆に、オンプレも含めた大規模システムや、ファイル転送が滞ると業務的に大問題となるようなケース、AWS Transfer Familyを選ぶと作り込みが多くなりすぎるようなケースでは断然HULFT10 for Container Servicesが良いと思いました。
さいごに
これを見た人のサービス選びに貢献できれば幸いです。
リンクしたマニュアルに機能や使い方の詳しい説明が乗っています、アップデートによる機能追加も度々あるので公式情報はそちらをご参照ください。

