Claude Code でゲームを作るなら、最初に入れるのは gamedev-skills/awesome-gamedev-agent-skills の router スキルです。project.godot や ProjectSettings/ProjectVersion.txt、package.json の phaser 依存などからエンジンを 1 つだけ判定し、必要なスキルだけを読み込みます。Unity なら unity-csharp-scripting、Godot なら godot-gdscript、Web なら phaser-core か threejs-scene-setup が実際の作業を担当します。
この記事は、Skillselion のガイド「Claude Code 向けゲーム開発スキル(Game Development Skills for Claude Code)」を日本語向けに再構成したものです。英語版はスキルの全体像を紹介していますが、ここでは「自分のエンジンでは結局どれを入れるのか」に絞り、各スキルの SKILL.md を GitHub 上で実際に読んで確認した内容だけを書いています。
Claude Code のゲーム開発スキルは何から入れればいいか
router から入れてください。Skillselion のガイドによると、router は 6,060 インストール(skills.sh レジストリ、2026年10月23日時点)です。
npx skills add https://github.com/gamedev-skills/awesome-gamedev-agent-skills --skill router
router の SKILL.md を読むと、処理の流れは次の 6 段階になっています。
- プロジェクトのファイルからエンジンとバージョンを判定する
- 依頼文から「分野(discipline)」「ジャンル」「ワークフロー」を分類する
- 必要最小限のスキルの組み合わせを決める
- 選んだ SKILL.md の本文だけを開く(
references/は必要なときだけ) - エンジン基礎 → 分野 → ジャンル → ワークフローの順に組み立てる
- エンジン不明なら 1 回だけ質問し、希望がなければ Godot を既定にする
ポイントは 4 番目です。ゲーム開発系のスキルを全部入れてしまうと、関係ない SKILL.md までコンテキストに乗ってきます。router は「カテゴリーごと一括で読まない」と明記していて、Godot の 2D 移動を直したいときに Unreal のスキルが読まれることはありません。
- Skillselion の掲載ページ: router(Claude Code スキル)
- GitHub: gamedev-skills/awesome-gamedev-agent-skills
router はどうやって Unity・Godot・Web を見分けるのか
SKILL.md の判定表は上から順に照合し、最初に一致したエンジンで止まります。日本でよく使われるエンジンに絞ると、こうなります。
| エンジン | 判定に使うファイル | 読み込むスキル群 |
|---|---|---|
| Godot | project.godot |
skills/godot/ |
| Unity |
Assets/ と ProjectSettings/ProjectVersion.txt の両方 |
skills/unity/ |
| Phaser |
package.json の依存に phaser
|
phaser-core など |
| three.js |
package.json の依存に three
|
threejs-scene-setup など |
細かいところで助かるのが、engine-detection.md の曖昧さ解消ルールです。Godot の C# プロジェクトには .csproj があるので Unity と取り違えそうですが、project.godot があれば Godot と判定し、C# の作業は godot-csharp に回します。Unity と判定するには Assets/ と ProjectSettings/ の組が必要で、.cs ファイルがあるだけでは Unity 扱いになりません。
もう 1 つ、エンジンを判定したあとにバージョンも読みます。Unity なら ProjectVersion.txt と Packages/manifest.json、Phaser や three.js なら package.json に加えてロックファイルです。既存プロジェクトは、移行を頼まない限り固定されたバージョンのまま扱うと書かれています。チュートリアルの古い API で上書きされる事故を防ぐ設計です。
Unity で使うならどのスキルか
Unity の C# スクリプトは unity-csharp-scripting が担当します。Skillselion の掲載ページでは 5,384 インストール(skills.sh レジストリ、2026年10月下旬時点)です。SKILL.md の対象は Unity 6.3 LTS(6000.3)と明記されています。
npx skills add https://github.com/gamedev-skills/awesome-gamedev-agent-skills --skill unity-csharp-scripting
中身は MonoBehaviour のライフサイクルの使い分けが中心です。Awake で参照をキャッシュし、GetComponent を毎フレーム呼ばない。公開したい値は public フィールドではなく [SerializeField] private にする。物理は FixedUpdate、カメラ追従は LateUpdate。Unity を触っている人には当たり前の内容ですが、エージェントにこの前提を守らせるのは意外と手間がかかります。
実用面で一番効きそうなのは、.meta ファイルのチェックです。エディターの外でスクリプトを作成・移動・リネームした場合は .meta も一緒に動かし、最後にスキル同梱の scripts/check_unity_project.py を実行して、GUID の重複や .meta なしで移動したファイルを検出するよう指示しています。Claude Code はエディターを開かずにファイルを直接いじるので、ここが一番壊れやすいところです。SKILL.md によると、スクリプトは Python 3.10 以上があれば、ほかの依存なしで動きます。
入力まわりは別スキルに分かれています。*.inputactions ファイルがあると、router は unity-input-system(Claude Code スキル) の候補として扱います。Unity 向けのスキルはこのほか物理、アニメーション、ScriptableObject、2D Tilemap、NavMesh、ビルドパイプラインの計 8 本です。
- Skillselion の掲載ページ: unity-csharp-scripting(Claude Code スキル)
- GitHub: skills/unity
Godot で使うならどのスキルか
GDScript は godot-gdscript です。掲載ページでは 5,908 インストール(skills.sh レジストリ、2026年10月下旬時点)で、対象は Godot 4.7(GDScript 2.0)です。
npx skills add https://github.com/gamedev-skills/awesome-gamedev-agent-skills --skill godot-gdscript
SKILL.md は「型を付けられるところは全部付ける」から始まり、@onready でノード参照を取る(_init() では子ノードがまだ存在しない)、移動や物理は _physics_process に書く、といった規則が並びます。Godot 3.x のスクリプトを 4.x に移植するとき(yield から await、export から @export)にも使うよう書かれているので、古いチュートリアルのコードを Claude Code に直させる場面でも役に立ちます。
Godot はこのリポジトリで一番手厚く、スキルが 16 本あります。router が「エンジンの希望がなければ Godot を既定にする」理由として「最もカバー範囲が広いエンジン」と書いているほどです。2D アクションなら godot-2d-movement(Claude Code スキル) も一緒に入れておきましょう。router の例では、「Godot のプレイヤーに二段ジャンプを追加して」という依頼に対して godot-2d-movement と platformer が読み込まれます。
- Skillselion の掲載ページ: godot-gdscript(Claude Code スキル)
- GitHub: skills/godot
ブラウザゲームなら Phaser と three.js のどちらのスキルか
2D なら phaser-core(掲載ページで 4,961 インストール)、3D なら threejs-scene-setup(同 5,019 インストール、いずれも skills.sh レジストリ、2026年10月下旬時点)です。
# 2D (Phaser)
npx skills add https://github.com/gamedev-skills/awesome-gamedev-agent-skills --skill phaser-core
# 3D (three.js)
npx skills add https://github.com/gamedev-skills/awesome-gamedev-agent-skills --skill threejs-scene-setup
phaser-core は新規プロジェクトでは Phaser 4.2 を使い、既存の Phaser 3.90 プロジェクトは移行を頼まれない限りそのままにする、という方針です。「最初にインストール済みのメジャーバージョンを確認する」が手順の 1 番目に来ています。シーンのインスタンスは再起動をまたいで使い回されるので、実行ごとの状態はコンストラクタではなく init() でリセットする、という注意もあります。地味ですが、リトライ時に前回のスコアが残るバグの典型的な原因です。
threejs-scene-setup は r186 が対象で、描画ループは手書きの requestAnimationFrame ではなく renderer.setAnimationLoop を使い、デルタ時間には Clock(r183 で非推奨)ではなく Timer を使うよう指示しています。three.js は API の変化が速いので、こうした「今のやり方」が SKILL.md に書かれているのは助かります。
package.json に phaser と three が両方入っている場合、router は作業中のファイルで実際に import されている方を優先し、それでも判断できなければどちらを使うか質問します。
- Skillselion の掲載ページ: phaser-core(Claude Code スキル)、threejs-scene-setup(Claude Code スキル)
- GitHub: skills/web-engines
エンジンをまたいで使える分野別スキルはどれか
エンジン用スキルが API の書き方を担当し、分野別スキル(discipline)がエンジンに依存しない考え方を担当します。router の SKILL.md では、重なったときは「エンジンスキルが API と構文を持ち、分野スキルはコードをエンジンスキルに任せる」と役割分担が決まっています。
ガイドの数字(skills.sh レジストリ、2026年10月23日時点)で人気順に並べると次のとおりです。
- game-feel(8,969 インストール): 気持ちいい一撃は、約 100 ms 以内に 5 から 8 個の小さな反応(効果音、パーティクル、ヒットストップ、フラッシュ、ノックバック、画面揺れ)を重ねることで作る、という考え方です。画面揺れはカメラにかけ、物理ボディには触れません。game-feel(Claude Code スキル) / GitHub の SKILL.md
- game-ui-ux(8,832 インストール): 絶対座標ではなくアンカーとコンテナで UI を組み、ノッチ用のセーフエリアを入れ、ゲームパッドでもメニュー操作できるようにします。スマホ向けに出すなら特に効きます。game-ui-ux(Claude Code スキル) / GitHub の SKILL.md
- level-design(7,174 インストール): ジャンプの高さと距離を先に測り、すべての足場の間隔をそこから決めるブロックアウト先行の手法です。level-design(Claude Code スキル) / GitHub の SKILL.md
「Unity のゲームが 30 FPS まで落ちる」のような依頼では、router は performance-optimization(Claude Code スキル) を先に読み、まずプロファイルを取ってからエンジンスキルに進む、という順番を例に挙げています。
router を使わない選択肢はあるか
エンジンを決める前の段階なら、sickn33/agentic-awesome-skills の game-development も候補です。ガイドによると 3,821 インストールで、プラットフォーム、2D/3D、エンジンの適性からルーティングし、60 FPS 向けに 16.67 ms のフレーム予算を置きます。ただ、Unity や Godot が決まっているなら、エンジンごとに細かく分かれた gamedev-skills 側の方が具体的です。
まとめ: エンジン別の入れ方
| 使っているもの | router に加えて入れるスキル |
|---|---|
| Unity | unity-csharp-scripting(入力も扱うなら unity-input-system) |
| Godot | godot-gdscript(2D アクションなら godot-2d-movement) |
| Phaser | phaser-core |
| three.js | threejs-scene-setup |
| どれでも | game-feel、game-ui-ux、level-design から必要なもの |
まず router を入れ、使っているエンジンを Claude Code に伝えてから、目の前の作業に合う分野別スキルを足していく。この順番が一番コンテキストを汚しません。ほかのゲーム系ツールは Skillselion の ゲーム開発ハブ にまとまっています。3D モデリングも扱うなら、ガイド「Claude Code 向け Blender スキルのおすすめ」も参考になります。
初出: Skillselion「Game Development Skills for Claude Code」(2026年10月23日更新)。インストール数は、skills.sh・GitHub・MCP レジストリから毎日更新し、実際のインストール数で順位付けしている Skillselion のカタログに基づきます。
筆者は Skillselion の運営チームです。本記事のインストール数は、私たちが運営するディレクトリのデータです。Skillselion は Anthropic、OpenAI、Cursor のいずれとも提携していません。