この記事では, 数式の入った文書を書く際に自分が詰まったことと, その解決法を書いてみようと思う.
#Σ(\sum)や∪(\bigcup)の体裁が本文中と数式中で異なる
$\sum_{i=1}^n$や$\bigcup_{i=1}^n$は本文中と数式中で体裁が異なる(下の画像参照).
文書が(自分にとって)見やすくなるようにするため, 僕は文書中のすべての$\sum_{i=1}^n$について"記号の大きさは本文中のものと同じで, 上付き下付き文字の付き方は数式中のものと同じ"になるようにしたいと思った. これは, すべての\sumを\textstyle\sum\limitsでおきかえればよいのだが, かなり面倒である. この問題はプリアンブルに
\let\oldsum\sum
\renewcommand\sum{\textstyle\oldsum\limits}
と書くことにより解決した. 1行目は"現時点での\sumというコマンドの定義を\oldsumにコピーする"操作を, 2行目は"\sumというコマンドを\textstyle\oldsum\limitsというコマンドでおきかえる(再定義する)"操作を示している. このようにすることで, \sumと書けば, 所望の体裁で数式が出力されることになる. また, もし上の代わりに
\let\oldsum\sum
\renewcommand\sum{\displaystyle\oldsum\nolimits}
と書けば, 今度は"記号の大きさは数式中のものと同じで, 上付き下付き文字の付き方は本文中のものと同じ"に統一できる. また, プリアンブルに書いたコードを消せば, デフォルトの状態(本文中, 数式中の体裁は先ほどの画像の通り)に戻る.