#はじめに
前回の記事からもう1年くらい経っていますが、気が向いたので書くことにしました。
#目標
すぐ下の画像は、前回の記事の最後にも載せたUbuntuのターミナルですが、かなり見辛いです。また、色のコントラストが強くて目が疲れる人もいるかと思います。
今回の記事ではこれを、下の画像のようなターミナル(Windows Terminal)に変更する手順について述べます。
#手順
やることは以下の4つになります。
- Windows Terminalのインストールと設定
- フォントの変更
- 色の変更
- プロンプト("User name@Host name:~$"の箇所)の変更
Windows Terminalのインストールと設定
Microsoft StoreからWindows Terminalをインストールしてください。(こちらのリンク先をたどっても良いです。)
Windows Terminalを起動すると、まず以下のような画面(PowerShell)が出ると思います。画像のようにプルダウンからUbuntuを選択すると、Ubuntuが開きます。ただ、このままだと毎回起動時にPowerShellが立ち上がってしまいます。
なので、設定を開いて「既定のプロファイル」をUbuntuに変更し、「保存」しましょう。
これでWindows Terminalの最低限の設定は終わりです。
フォントや色の変更
さて、これでWindows Terminalを起動すればUbuntuが開くようになりました。開いてみると、次のような感じになっているかと思います。
色については、Ubuntu標準のターミナルよりも見やすくなっています。これで満足だという方はお帰りください。ここからは(他の人の趣向によって形成された)僕の独断と偏見でこのターミナルをさらに改善していきます。
気になる点は以下の3つくらいでしょうか?
- フォントがクソ。見辛い。
- 色は良くなったが、もう少し目にやさしい色にしたい。
- プロンプト("User name@Host name:~$"の部分)が長い。邪魔。
下2つについては次の節で話すこととして、まずはフォントを変更しましょう。
プログラミング用フォント
プログラミングにおいては、コードの可読性向上などのために適切なフォントを導入すべきです。プログラミング用フォントとしてはRictyやHackGenが人気ですが、Rictyは少し導入が大変ですし、l(エル)と1(イチ)が見分けにくいので、この記事ではHackGenの導入について説明します。
HackGenフォントのインストール
以下のURLを参考に、フォント(zipファイル)のダウンロードを行ってください。
Ricty を神フォントだと崇める僕が、フリーライセンスのプログラミングフォント「白源」を作った話 - Qiita
zipファイルを解凍した後、[スタート]>[設定]>[個人用設定]>[フォント]を開いてください。zipファイルの中の.ttfファイルを以下のようにドラッグ&ドロップするとフォントのインストールが完了します。
フォントの適用
では、いよいよフォントをWindows Terminalに反映させましょう。
Windows Terminalの「設定」を開き、画像のように[既定値]>[外観]>[フォント フェイス]を押してください。フォント一覧が出るので、中からHackGenを探して選択し、右下の「保存」を押してください。
これでOKです。
比較のため、変更後の画面を出しておきます。前のフォントより見やすくなっていると思います。
色の変更
この節では、Windows Terminalの背景・文字色を変えます。
Windows Terminalにはデフォルトで配色が9種類ほど用意されていて、その中の色で良いなら設定から簡単に変更することができます。
ただ、9種類しかないので他の配色が良い場合は、ネットから拾ってくる必要があります。9種類のどれかで良い人は「配色の追加」を飛ばして「配色の設定」を読んでください。
配色の追加
Windows Terminalの配色は以下のサイトにあります。
Windows Terminal Themes
いろいろな配色があるので気に入ったものを選んで、「Get theme」を押してください。クリップボードに配色を表す文字列がコピーされます。
コピーできたら、Windows Terminalの設定から「JSONファイルを開く」を選んでください。どのアプリで開くかを聞かれますが、適当にメモ帳とか選べばいいです。
下の画像のように変な文字が並んでいますが、下の方にスクロールして、"schemes"という設定項目を見つけてください。カーソルを赤矢印のところに合わせて、先ほどクリップボードにコピーされた文字(配色)を貼り付けてください。このとき、クリップボードにコピーされた文字は波括弧{}で閉じられていますが、}の後ろにコンマ(,)を追加してください。
JSONファイルを保存すれば、配色の追加は完了です。
配色の設定
配色の設定は、色の変更と同様、Window Terminalの[設定]>[既定値]>[外観]からできます。
配色の追加がうまくいっていれば、[配色]から追加したものが選べるようになっているはずです。
変更後のターミナルはこんな感じ(iceberg-darkの場合)。
プロンプトの変更
これでかなり見た目がよくなったと思います。でもプロンプトが長いです。プロンプトのユーザ名やホスト名はリモート通信の際には便利ですが、ローカルで作業する人には関係ありません。だから、次はこれを消してしまいます。
いろいろなやり方がありますが、個人的にはzsh+preztoを使用するのが一番楽な気がします。
ちょっと疲れたので、zshとpreztoのインストールについては以下のリンクを参照してください。。。(そのうち書き直すつもり)
zsh+prezto環境構築
preztoがインスト―ルできれば、ホームディレクトリに.zpreztorcという設定ファイルができます。
この中にプロンプトを設定する zstyle ':prezto:module:prompt' theme 'sorin'
という行があるので、'sorin'の部分を好きなテーマに変更してください。pure
がシンプルで使いやすいかと思います。
他のテーマについては Customizing Your Prezto Prompt など参照してください。
おわりに
これで使いやすい Linux 環境が構築できたかと思います。説明が冗長・不足な部分などあるかとは思いますが、読者の一助となれば幸いです。
参考文献に大きく依った内容なので、そちらもご確認ください。
参考文献
ターミナルの整理:お前らのターミナルはダサい
zsh, prezto:[zsh+prezto環境構築]
(https://www.murakan.info/2020/04/02/905/zshprezto%E7%92%B0%E5%A2%83%E6%A7%8B%E7%AF%89/)
Windows Terminal公式ドキュメント:Windows ターミナルとは
Rictyのインストール説明:ubuntu linux に プログラミング用フォント Ricty をインストールする
白源:Ricty を神フォントだと崇める僕が、フリーライセンスのプログラミングフォント「白源」を作った話
Windows Terminalの配色:Windows Terminal Themes
Icebergインストール(vim移植, mac):ICEBERG