1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

UdonTechAdvent Calendar 2021

Day 25

地方のエンジニアが知るべき97のこと

Last updated at Posted at 2021-12-25

はじめに

UdonTech Advent Calendar 2021 の25日目です。

オライリーから出ている プログラマが知るべき97のこと という凄腕エンジニア 97人によって書かれた名エッセイ集になぞらえて書いてみようと思います。

一度に 97話も書けませんので、とりあえずいくつか書いてみて、時々アップデートして 97まで積み上げていくようにしようかなと思います。リーンで行きましょう。

2022年のアドベントカレンダーで 97話揃っているといいですね。

前提

地方 = 東京以外の日本

タイトルにある「地方」ですが、どこを指しましょうか!?
このお話では「東京以外の日本の地域」を指すことにしましょう。

地方という言葉には田舎という蔑称もありますので、大阪や福岡にお住まいの都会っ子の皆さんは納得行かないかもしれません。

もちろん、都会と地方は二元論ではなくグラデーションの話ですので、どこに線を引いても正解だと思います。
その上で、日本のIT、特に人気のWeb系の世界は圧倒的に東京を中心に回っておりますので、ここではそれ以外の地域を地方と呼ぶことにします。

また「世界で見ればシリコンバレーが中心で、東京も一地方でしょ」という NewsPicks よろしく意識の高い声も聞こえてきそうです。
これは極めてごもっともな話で、本文中でもこの観点は入れていきたいと考えています。

ですが、ここでは東京に比べると恵まれていない地方という環境を克服したり・楽しんだりするす術を書いていきたいと思っていますので、「日本の東京以外の地域」を指してみたいと思います。

エンジニア = ソフトウェアエンジニア、特にWeb系エンジニア

エンジニアと言う言葉の守備範囲はとても広いですね。
エンジニアブーツという言葉もあるように、古くは工場で働く技師の方々を指していたようです。
ITに絞ってみても、ハード屋さんもいれば、ネットワーク屋さんもいらっしゃいます。
しかしここではソフトウエア、特にWeb系のエンジニアに絞って考えていきます。

東京とそれ以外の地域という対比において、他のエンジニアに比べ、場所による環境の違いが激しく、記事を書く価値があると思います。
またQiitaの読者層的にも相性がいいですしね。

001 : 格差を知ろう

東京とそれ以外の場所、両方で働いたことのある方はよく知っていると思います。
ソフトウェア特にWeb系における東京とそれ以外の格差を。

まず、お金に関しては以前 こちら の記事に書きましたが、東京を 1 とすると地方はおおよそ 0.7 〜 0.8 くらい。

次に求人を探してみると、使っている技術は、 VB や Access が当たり前で、いいとこ Java, PHP, jQuery といったところ。
もちろんテストコードなんてありませんし、バージョン管理をしていないというツワモノもゴロゴロいます。
中にはモダンな開発をやっているところもありますが、あくまでレアケースの範囲。
(大阪や福岡などの比較的案件に恵まれているエリアはこの限りではありません)

更にコミュニティの活発さについても極端です。
下記のように connpass の勉強会数を比較した場合、東京の勉強会数を 100 とすると、その他地域の平均は 3.5 (人口1000人あたりというように、人口を加味した場合 8.03 )であることがわかりました。
(コロナ直前の2019年を対象に集計しています。)

都道府県 勉強会数 東京を100とした場合 人口を加味し、東京を100とした場合
平均 506 3.50 8.03
北海道 550 3.80 10.08
青森県 8 0.06 0.62
岩手県 63 0.44 4.94
宮城県 207 1.43 8.64
秋田県 3 0.02 0.30
山形県 27 0.19 2.41
福島県 120 0.83 6.26
茨城県 69 0.48 2.32
栃木県 37 0.26 1.84
群馬県 46 0.32 2.28
埼玉県 142 0.98 1.86
千葉県 129 0.89 1.98
東京都 14,465 100.00 100.00
神奈川県 578 4.00 6.05
新潟県 124 0.86 5.37
富山県 46 0.32 4.24
石川県 89 0.62 7.53
福井県 28 0.19 3.51
山梨県 62 0.43 7.36
長野県 153 1.06 7.19
岐阜県 23 0.16 1.11
静岡県 155 1.07 4.09
愛知県 1,139 7.87 14.51
三重県 62 0.43 3.35
滋賀県 28 0.19 1.91
京都府 385 2.66 14.34
大阪府 2,365 16.35 25.84
兵庫県 175 1.21 3.08
奈良県 76 0.53 5.50
和歌山県 35 0.24 3.64
鳥取県 27 0.19 4.67
島根県 83 0.57 11.85
岡山県 154 1.06 7.84
広島県 220 1.52 7.55
山口県 74 0.51 5.24
徳島県 40 0.28 5.29
香川県 67 0.46 6.74
愛媛県 45 0.31 3.23
高知県 14 0.10 1.93
福岡県 1,025 7.09 19.33
佐賀県 2 0.01 0.24
長崎県 28 0.19 2.03
熊本県 129 0.89 7.10
大分県 52 0.36 4.41
宮崎県 28 0.19 2.51
鹿児島県 80 0.55 4.81
沖縄県 309 2.14 20.47

002 : リモートワークを活用しよう

リモートワークはコロナの影響で爆発的に求人が増えました。

私は2018年からリモートワークで働いているのですが、2018年頃はまだまだリモートワークの黎明期で、使える技術は Ruby on Rails 一択 & 単価は出社求人の約半額というのが相場でした。

エージェントも小規模なところが差別化要素として「リモート案件多数!」と謳っているのが少しあるくらいでかなりレアでした。
最大手のLテックさんを訪ねたときも、当時はリモート案件の取り扱いはありませんでした。

ところが今はどうでしょう。
フリーランススタート で検索してみると約14%(35,611 件 / 252,605 件)がリモートに対応しているようです。

もちろんコロナが落ち着けば、この高騰も少し落ち着くでしょうが、元の都市伝説のような状態に戻るとは思えません。

この恵まれた時代、地方のエンジニアの皆さんは、地元の安くてつまらない仕事ではなく、リモートで待遇がよく面白い仕事を取りに行きましょう。

003 : 英語を勉強しよう

みなさん、英語は得意ですか?
エンジニアの世界には英語で情報を取りに行こうという意識高めの意見があります。
曰く「日本語の情報は少ない。最先端の情報は英語でしかなく、日本語の翻訳がない。」など。

この意見も理解できます。
しかし、Webサイトの場合、右クリックすれば機械翻訳してくれる時代に、語学学習というハイコストなキャッチアップを頑張れない人が多いという側の意見も理解できます。

なるほど。では、少し見方を変えてみましょう。

みなさん、今の日本が物価の安い国であるということは知っていますか?
中田敦彦のYouTube大学 でわかりやすく解説してくれているので、見たことのない方は一度見てみてもいいかもしれません。(50分くらいの長尺です)

さて、ということはもしかしてエンジニアの単価も・・・? と思われた方は感がいいですね。
グローバルでみるエンジニア単価 によると、北欧やスイスが最も時給が高く 150ドル/時 を超えてくるようですね。次いでUS都市部、ドイツ都市部、UK都市部が 100ドル/時 〜 150ドル/時あたり。

東京で高単価と言われるのが 80万円/月(5,000円/時)あたりであることを考えると、随分高いですね。

仲の良いスウェーデン人エンジニアに聞いてみても、ジュニアで 7,000円/時 〜 シニアで 13,000円/時くらいが現地の相場だそうです。

ね、英語勉強したくなったでしょう!?

冒頭で書いた意識高い人も、英語を勉強して情報を取りに行っている場合ではありません。
Rails で時給 5,000円の仕事をこなしている場合ではありません。
日本より物価の高い国から仕事を取りに行きましょう。

004 : 続く。

1
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
1
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?