🔳はじめに
ServiceNowのソリューションを利用する際、ROI(費用対効果)が見えづらいという課題があります。これは、ServiceNowが主にバックオフィス業務の自動化を目的としているため、具体的な売上増加や業務効率化の数値を示すことが難しいからです。ServiceNowの導入による効果にはガバナンス強化やリスク低減といった定性的な部分もありますが、企業の意思決定にはROIが重要な指標となります。そこで、導入効果を数値で計測できる「サクセスダッシュボード」というソリューションを紹介します。このダッシュボードを使うことで、ServiceNowの導入効果や従業員の業務効率化を確認することが可能です。
また、多くの弊社クライアント様から費用対効果を把握したいという依頼をいただいた際に、こちらのダッシュボードを紹介させていただいており、ニーズは一定数あるのではないかと考えているため、本記事で紹介させていただきます。
🔳ServiceNow Success ダッシュボードの概要
▼サクセスダッシュボードの前提条件
- Performance Analyticsが有効化されていること
- オプトインの有効化(詳細は後ほど記載)
▼対象製品
- ITSM
- ITOM
- SecOps
- SPM
※バージョンによっては使えないもの(ITSMであればPro以上が必須)もあるため、適宜ご確認ください。
🔳ServiceNow Success ダッシュボードのセットアップ方法
今回はITSM サクセスダッシュボードを例に説明します。
▼Pluginsのインストール
⚫️Search Boxで以下のプラグインを検索
- Performance Analytics
- ITSM Success Dashboard application (sn_sd_itsm)
参考
▼Performance Analytics
https://docs.servicenow.com/bundle/washingtondc-now-intelligence/page/use/performance-analytics/concept/r_PALandingPage.html
▼ITSM サクセスダッシュボード
https://docs.servicenow.com/bundle/xanadu-it-service-management/page/product/itsm-success-dashboard/concept/success-dashboard-indicator-landing.html
▼各種初期設定
※ベンチマークを利用する際には、オプトインが必須となります。オプトインは、自社のデータをServiceNowに提供することで、他社のデータと比較して自社のオペレーション業務の数値が高いのか、低いのかを算出してくれます。
※データ提供時には、個人情報などはマスクされますので、セキュリティの観点としては問題なくお使いいただけると思います。
🔳ServiceNow Success ダッシュボードの利用方法
⚫️All > サクセスダッシュボード > サクセスダッシュボードを選択
▼指標確認
以下でServiceNow利用者の
⚫️パフォーマンス概要
自己解決率やコール転送の割合など、ServiceNowの活用度合いを計測します。
▼運用サクセス
インシデント、問題管理、変更管理などITSMの機能において、SLA違反の検知や未解決に対するアラートなど、オペレーターの運用業務をサポートする指標を提供します。
⚫️各種運用状況を確認可能
▼ベンチマーク企業との比較
業界・規模感などが似ている企業と比較した自社のパフォーマンスを表示します。
⚫️比較基準に対して、自社のサポート業務が高いのか、また低いのかを確認可能
🔳まとめ
いかがだったでしょうか。今回はServiceNow サクセスダッシュボードを紹介しました。ぜひ皆さんもServiceNowを利用した日々のKPI計測を行いつつ、ServiceNowの導入効果を可視化してみてください。