概要
筆者は新卒で内資銀行系SIerに入社(2002年)し、その後セキュリティの外資系ベンダーへ(2015年)、外資系ITベンダーへ(2020年)と転職していく中で、数多くの資格を取得してきました。
今回はその中でも、IPAの資格取得をどのように進めたか、という点について記載したいと思います。
保有資格
- 筆者は以下IPA資格を保有していますが、今回はSier時代の資格取得(4つ)について記載します。
- 基本情報技術者(SIer時代)
- 応用情報技術者(SIer時代)
- ITサービスマネージャ(SIer時代)
- プロジェクトマネージャ(SIer時代)
- 情報セキュリティスペシャリスト(外資系セキュリティベンダー時代)
どのように資格取得を進めたか。
包括的な結論
- 基本的には手(ペン・鉛筆)を動かして問題を解く、というスタイルを取ってきたので、それをおすすめします。
- なぜなら普段から本番と同じ動きをしておけば、本番でも同じようなパフォーマンスが期待できるからです。
ただ、最近は基本情報はコンピュータベースになったと聞くので、その限りでは無いかもしれません。
-
基本情報技術者
- 感想
- 合格するまで2年かかりました。自分としてはIPAの試験の中で一番難易度が高かったです。
- 同期が次々と合格していく中、先輩からは「基本情報もとれないようならFireだよ」などと言われて本当にきつかった。。。
- 勉強の進め方
- 勉強の進め方としては、通勤中に参考書を読んだり、休日に図書館に通って問題集を解く、という事を中心に進めました。
- (家だと気が散って問題集を解くというマインドにならなかったので)
- 運動も勉強も同じだと思うんですが、集中したいと思ったらそれ専用の環境に身を置くのが一番良いと思います。
- 勉強の進め方としては、通勤中に参考書を読んだり、休日に図書館に通って問題集を解く、という事を中心に進めました。
- 課題
- 午前試験は合格できても、特に午後試験で落ち続けていて、特にプログラミング(C言語)がネックになっていました。
- 課題解決
- 当時の上司が割り当ててくれたC言語コーディングの仕事が、壁となっていたプログラミング問題に役にたったようでした。
- 効果
- 取得した効果として、大まかなITにの世界の見方を学んだ、といえます。
- 今まで何を言っているかがわからなかった職場で話される言葉が、一部理解できた点は大きかったです。
- 感想
-
応用情報技術者
- プログラミング課題がなく、どちらかというと抽象的な問題が多かったこともあり、自分としては図書館通いのみで合格しました。
-
ITサービスマネージャ
- 高度情報資格の中でも論文試験がある分野。
- 動機
- 当時の担当システムがトラブル(主に他システムからの巻き込まれ系)が多い。
- 煩雑な事務作業も多い。
- あまりに同時に処理しなければならないタスクが多く、パンク寸前、というかパンクしていました。
- この状況を打破すべく、なにか役に立つ知識はないか、と探しました。
- ITILというシステム運用のベストプラクティスの知識体系があるという事を知りました。
- まずはITIL Foundation(V2)を学習して資格を取りました。
- そのITILの上位互換としてITサービスマネージャも取得しようと思いました。
- 課題
- 午後2が論文(2時間)です。
- 時間いっぱい論文を書いても足りるかどうかギリギリの時間でした。
- 腕がつりそうになります。
- 課題解決(勉強方法)
- 論文対策
- 参考となる論文の問題集があるので、それをしっかり読みました。
- 全体の構成をどのように建てるのか。
- 全体を序論、本論、結論と分ける。
- 更に個別に章立てをして全体的な流れを創る
- ただ、残念ながら、事前に論文を1本でも書き上げるという時間は持てませんでした。
- その他の勉強
- 通勤時間で午前問題を解く。または午後問題を読む。
- 早めに会社に着いて始業前30分程度で午後問を解く
- 業後の会議室が空いている時間帯を使って集中して問題を解く。
- 論文対策
- 感想
- 論文がむずかしかったですが、2回めでなんとか合格しました。
- 効果
- 取得した効果として、ベースとなるITILの考え方のフレームワークを頭に叩き込めた点は大きかったです。
- トラブル対応のさなか、今やっている作業がどのような意味を持ち、この作業の後に何をすべきなのか、という基礎を叩き込めたので、その後数多く起きたトラブルにも混乱せずに対応できました。
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プロジェクトマネージャ
- 高度情報資格の中でも論文試験がある分野。
- 動機
- 当時、複数のプロジェクトを同時並行で走らせてその進捗管理・報告をする必要があった。
- 煩雑な事務作業も多い。
- あまりに同時に処理しなければならないタスクが多く、パンク寸前、というかパンクしていました。
- この状況を打破すべく、なにか役に立つ知識はないか、と探しました。
- プロジェクトマネジメントというプロジェクト推進の知識体系があるという事を知りました。
- そこでプロジェクトマネジメントの資格試験本を購入して勉強し、資格を取得しようと思いました。
- 課題
- 午後2が論文(2時間)です。
- 時間いっぱい論文を書いても足りるかどうかギリギリの時間でした。
- 腕がつりそうになります。
- 課題解決(勉強方法)
- 論文対策
- 参考となる論文の問題集があるので、それをしっかり読みました。
- ある程度の書き方のパターンをつかめたと思います。
- ですが、今回も事前に論文を1本書くことはできませんでした。
- 2時間かけて体力を以上に消費する論文を書く、という時間を取ることはできませんでした。
- 論文対策
- 感想
- 当時仕事でわやくちゃになっていた各プロジェクトの進行を思えば、論文の設定は笑ってしまうくらいシンプルだったので、2回目で合格できました。
- 効果
- 取得した効果として、それは有る種の地図、海図のような効果があったかと思います。
- 当時職場で行っていた大半の仕事であるプロジェクト推進に大いに役立ちました。
- 今記載している書面がどのような意味を持つのか、どのような整理をつければ混乱なくプロジェクトを推進できるのか、を叩き込むのに大いに役立ったと思います。
結論
- 当時は試験会場まで行って紙に鉛筆で書く、という試験のスタイルだったこともあり、自分としてはそれを踏襲したスタイルでの勉強を進めてきました。
- ですが、今や基本情報などはコンピュータベースになっていることもあり、必ずしも紙に書くことがベストであるとは言い切れないかと想います。
- 集中できる環境であれば、今であればUdemyなどで耳や目で学ぶ、というのも有りだと思います。
- IPAの資格試験は、非常に体系立てられており、それを取得する為の勉強はITエンジニアとしてのキャリアに役立つと思いますので、お値段もそんなにかかりませんからぜひ取得することをおすすめします。
- 自分としては、(当時の)タフな職場環境を生き延びる為には取得は必須だったと言えます。