家の中を大掃除するように、コードベースも年末に整理してみませんか?
こんにちは! 今年も残すところわずかですね。
開発を続けていると、気づかないうちに技術的負債が溜まっていきます。急ぎの機能追加で書いた雑なコード、古いライブラリ、複雑になった関数... これらが積み重なると、新機能の追加が遅くなったり、バグが増えたり、チームのモチベーションが下がったりします。
年末は比較的リリースが少ない時期。まさに技術的負債を返済するチャンスです!
この記事では、コードベースの大掃除のステップとTipsを紹介します。
技術的負債って何? なぜ年末に返済すべき?
技術的負債(Technical Debt)は、Ward Cunninghamが1992年に提唱した概念で、「速く開発するために質を妥協した結果、将来的に追加コストがかかる状態」を指します。
- 例: 重複コード、長い関数、未使用の変数、古い依存ライブラリ
- 利子: 負債を放置すると、変更時の工数が爆増したり、バグの温床になったりします。
年末に返すメリット:
- 新年をクリーンなコードベースで迎えられる(モチベーションUP)
- チームで共有しやすい(年末年始の休み前にレビュー完了)
- ボーナスポイント: 家の大掃除の合間に少しずつ進められる
大掃除のステップバイステップ
1. 負債の可視化(まずは汚れを見つける)
大掃除前に部屋を見回すように、コードベースをスキャンしましょう。
おすすめツール:
- SonarQube や CodeClimate: コードの複雑度や重複を自動検出
- ESLint / RuboCop / Pylint などのリンター: 警告を一掃
- Gitコマンドで未使用コードを探す:
git grep "unused_function" # 特定の関数を探す
まずはIssueを作成して、負債リストを作りましょう。
2. 優先順位付け(全部一気にやらない!)
全部返すのは無理。Boy Scout Rule(キャンプ場を来た時より綺麗にしていく)を活用。
優先度が高いもの:
- 頻繁に触るコード(Hotspot)
- セキュリティ関連(古いライブラリ更新)
- 重複コード(修正漏れの原因)
リスト例:
| 優先度 | 負債の種類 | 例 | 推定工数 |
|---|---|---|---|
| 高 | 依存ライブラリ更新 | lodash v3 → v5 | 2日 |
| 中 | 関数分割 | 500行の神関数 | 1日 |
| 低 | 未使用変数削除 | dead code | 半日 |
3. 実践的なクリーンアップ手法
a. リファクタリングの基本
Martin Fowlerの『リファクタリング 第2版』をおすすめします。代表的なテクニック:
-
関数の抽出(Extract Function)
// Before: 長い関数 function calculateTotal(price, tax) { let subtotal = price * quantity; // ... 100行の処理 ... let total = subtotal + tax; return total; } // After function calculateSubtotal(price, quantity) { return price * quantity; } function calculateTotal(subtotal, tax) { return subtotal + tax; } -
変数名の改善(Rename Variable)
曖昧なtmp→userAgeに -
重複コードの除去(Extract Common Logic)
b. 依存関係の整理
package.jsonやrequirements.txtをチェック。
- 古いライブラリをアップデート(
npm audit fixやpip review) - 未使用パッケージ削除(
depcheckツールおすすめ)
c. テストで安全に
リファクタリングの鉄則: テストを書きながら進める。
- ユニットテスト追加
- 変更前後の動作確認
4. チームで進めるTips
- Pull Requestでレビュー(年末モードで優しく)
- ペアプログラミングでモチベ維持
- 達成したらストックやLGTMで祝う!
5. 注意点: 無理は禁物
- 動作を変えない(外部挙動は維持)
- 大規模リファクタは新年に持ち越しOK
- 完璧主義にならず、20%の努力で80%の負債を返す
年末にやってはいけないこと
❌ 大規模な仕様変更を同時に行う
❌ テストがない状態で広範囲を修正する
❌ 「全部直そう」とする
技術的負債の返済は 「減らす」ことが目的 であり、
「完璧にする」ことではありません。
まとめ: 新年をクリーンコードでスタートしよう
年末の大掃除で家がスッキリするように、コードベースも整理すれば2026年が快適になります。技術的負債は放置すると利子が増える借金と同じ。
少しずつ返済して、健全なプロジェクトを維持しましょう!
皆さんのコードベースはどんな負債を抱えていますか? コメントでシェアしてください!