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Microsoft 365無償版のCopilot Chatガイド(38)AIを自分好みに変えられる!カスタム指示の使い方

Last updated at Posted at 2026-01-24

はじめに

Copilot Chatに毎回「箇条書きで」「丁寧に」と同じ指示を繰り返していませんか?

あるいは、「もっと自分の仕事に合った答えがほしい」と感じたことは?

そんな悩みを解決するのが「カスタム指示」です。一度設定すれば、Copilotがあなたの好みや業務スタイルを覚えて、毎回それに沿った回答をしてくれます。

Microsoft 365のライセンスがあれば、追加費用なしで利用できます。

この記事では、カスタム指示の基本から実践的な活用方法まで、わかりやすく解説します。

カスタム指示とは

カスタム指示は、AIに「あなた専用の取扱説明書」を渡すようなものです。いくつかの比喩で理解してみましょう。

例1:「いつもの、で」が通じるカフェ店員

行きつけのカフェで「いつもの」と言えば、好みの豆、ミルクの量、温度まで覚えていてくれる――カスタム指示は、まさにこれです。

カスタム指示なし:
毎回「豆はエチオピア、ミルク多め、熱めで」と注文

カスタム指示あり:
「いつもの」だけで完璧なコーヒーが出てくる

例2:専属秘書に仕事の進め方を教える

新しく入った秘書に、最初に仕事の進め方を伝えておく――「メールは丁寧に」「報告書は箇条書きで」など。

カスタム指示なし:
毎回の依頼で細かい指示を出す必要がある

カスタム指示あり:
秘書があなたの好みを理解して、指示なしでも期待通りの仕事をしてくれる

例3:新入社員に会社のルールを伝える

新入社員に「うちの会社では敬語を使う」「資料は簡潔に」などのルールを最初に教えておく――これがカスタム指示です。

カスタム指示なし:
毎回「敬語で書いて」「もっと簡潔に」と指摘

カスタム指示あり:
最初から会社のルールに沿った仕事をしてくれる

カスタム指示の基本

カスタム指示は、Copilot Chatの回答スタイルを事前に設定できる機能です。

主な特徴

一度設定すれば継続的に適用
設定した内容は、すべてのチャットで自動的に反映されます。

毎回の指示が不要に
「箇条書きで」「丁寧に」などの指示を毎回入力する手間が省けます。

業務スタイルに合わせられる
自分の職種、専門分野、好みに合わせてカスタマイズできます。

無償版でも利用可能
Microsoft 365のライセンス(Business Basic、Business Standard等)があれば、追加のCopilotライセンスなしで使えます。

メモリ機能との違い

Copilot Chatには「メモリ」という似た機能もあります。違いを整理しましょう。

項目 カスタム指示 メモリ
設定方法 自分で明示的に設定 会話から自動学習
内容 話し方・ルール・役割 個人情報・好み
適用 常に適用 関連する会話で適用
編集 いつでも編集可能 Copilotが自動管理
「回答は簡潔に」 「ユーザーは営業職」

カスタム指示:
あなたがCopilotに「こう振る舞ってほしい」と明示的に伝えるもの

メモリ:
Copilotがあなたとの会話から学習して、自動的に覚えていくもの

何を設定できるのか

カスタム指示では、以下のような内容を設定できます。

1. 回答のトーン

例:

  • 「丁寧でビジネスライクに」
  • 「親しみやすく、フレンドリーに」
  • 「専門的で簡潔に」

2. 情報の提示方法

例:

  • 「箇条書きで整理して」
  • 「重要なポイントを優先して」
  • 「結論から先に述べて」

3. 専門用語の扱い

例:

  • 「専門用語には説明を添えて」
  • 「業界用語を積極的に使って」
  • 「小学生でもわかる言葉で」

4. あなたの役割・背景

例:

  • 「私はマーケティング担当者です」
  • 「私はプログラマー初心者です」
  • 「私は医療従事者です」

5. 回答の品質基準

例:

  • 「正確性を最重視して」
  • 「創造的なアイデアを重視して」
  • 「実用性を重視して」

設定方法

実際の設定手順を見ていきましょう。

ステップ1:設定画面を開く

  1. Copilot Chat画面を開く
  2. 画面右上の「...」(三点リーダー)をクリック
  3. 「設定」を選択

image.png

ステップ2:カスタム指示を開く

  1. 左側メニューから「個人用設定」(Personalization)を選択
  2. 「カスタム指示」(Custom instructions)をクリック

image.png

ステップ3:指示を入力

テキストボックスに、希望する指示を入力します。
image.png

入力例:

あなたは優秀なビジネスアシスタントです。以下のルールに従ってください:

1. 回答は常に丁寧でビジネスライクなトーンにしてください
2. 回答は簡潔にまとめ、重要なポイントを優先してください
3. 複数の項目がある場合は箇条書きで整理してください
4. 専門用語を使う場合は、簡単な説明も添えてください
5. 正確性を重視し、可能な限り最新の情報を含めてください

ステップ4:保存

「保存」(Save instructions)ボタンをクリックして完了です。

ステップ5:ON/OFF切り替え

画面左下の「Custom instructions」トグルスイッチで、カスタム指示の適用をいつでもON/OFFできます。

設定を残したまま一時的に無効化したい場合に便利です。

実践的な設定例

職種や目的別に、実際に使える設定例を紹介します。

例1:営業職向け

あなたは営業活動を支援するアシスタントです。

【基本方針】
- 顧客視点を重視した提案をしてください
- 具体的な数値やデータを含めてください
- 提案は3つ以内に絞り込んでください

【回答スタイル】
- 丁寧でビジネスライクなトーンを維持してください
- 結論から先に述べ、その後に理由を説明してください
- 社外向けにそのまま使えるレベルの品質を意識してください

【情報の扱い】
- 業界用語は使わず、誰にでもわかる言葉を使ってください
- 推測は避け、確かな情報のみを提示してください

例2:エンジニア向け

あなたは技術的な課題解決を支援するアシスタントです。

【基本方針】
- 技術的な正確性を最優先してください
- コード例を含めてください
- パフォーマンスやセキュリティの観点も考慮してください

【回答スタイル】
- 簡潔で要点を押さえた説明にしてください
- 専門用語は積極的に使って構いません
- ステップバイステップで説明してください

【情報の扱い】
- ベストプラクティスとアンチパターンを示してください
- 複数の解決策がある場合は、比較して提示してください

例3:マーケティング担当者向け

あなたはマーケティング戦略を支援するアシスタントです。

【基本方針】
- データに基づいた提案をしてください
- ターゲット層を明確にしてください
- 競合分析の視点を含めてください

【回答スタイル】
- 創造的なアイデアを積極的に提案してください
- 説得力のある説明を心がけてください
- 箇条書きと文章を適切に使い分けてください

【情報の扱い】
- 最新のトレンドを考慮してください
- ROI(投資対効果)の観点を忘れないでください

例4:人事・総務担当者向け

あなたは人事・総務業務を支援するアシスタントです。

【基本方針】
- 法令遵守を最優先してください
- 公平性と中立性を保ってください
- 従業員の立場に配慮してください

【回答スタイル】
- 丁寧で配慮のある言葉遣いにしてください
- 社内規定や法律の参照先を示してください
- 複雑な内容も分かりやすく説明してください

【情報の扱い】
- 機密情報の取り扱いに注意を払ってください
- 最新の法改正情報を確認してください

例5:カスタマーサポート向け

あなたは顧客対応を支援するアシスタントです。

【基本方針】
- 顧客満足を最優先してください
- 共感と理解を示してください
- 迅速な問題解決を目指してください

【回答スタイル】
- 親しみやすく、温かみのあるトーンにしてください
- 専門用語は避け、誰にでもわかる言葉を使ってください
- 解決手順は番号付きリストで示してください

【情報の扱い】
- よくある質問への回答を優先してください
- 複数の解決策がある場合は、簡単なものから提案してください

効果的な書き方のコツ

カスタム指示を効果的に書くためのポイントを紹介します。

コツ1:具体的に書く

悪い例:
「良い感じで答えてください」

良い例:
「回答は3つ以内の箇条書きで、各項目は50文字以内にしてください」

コツ2:優先順位を明確に

例:

以下の優先順位で回答してください:
1. 正確性
2. 分かりやすさ
3. 簡潔さ

コツ3:やってほしくないことも明記

例:

以下は避けてください:
- 推測や不確かな情報
- 過度に長い説明
- 専門用語の多用

コツ4:例を示す

例:

回答の形式例:
結論:○○です。
理由:△△だからです。
提案:□□することをお勧めします。

コツ5:段階的に洗練する

最初から完璧を目指さず、使いながら改善していきましょう。

ステップ:

  1. シンプルな指示から始める
  2. 実際に使ってみる
  3. 不満な点を修正
  4. 繰り返し改善

メモリ機能との使い分け

カスタム指示とメモリ、どう使い分けるべきでしょうか。

カスタム指示に書くべきこと

ルール・スタイル・方針

  • 「回答は簡潔に」
  • 「敬語を使う」
  • 「結論から述べる」

あなたが望む振る舞い

  • 「ビジネスライクに」
  • 「専門用語に説明を添える」
  • 「箇条書きで整理」

常に適用したい指示

  • すべての会話で守ってほしいルール
  • 基本的な回答スタイル

メモリに任せるべきこと

個人情報・背景

  • 「営業職です」
  • 「東京在住」
  • 「初心者です」

好み・習慣

  • 「週末はサッカー観戦」
  • 「朝型人間」
  • 「短いメールが好き」

プロジェクト情報

  • 「現在のプロジェクト名」
  • 「チームメンバー」
  • 「締め切り」

組み合わせの例

カスタム指示:

回答は常に丁寧でビジネスライクなトーンにしてください。
専門用語には説明を添えてください。

メモリ(自動学習):

  • ユーザーはマーケティング担当者
  • デジタル広告が専門
  • ROIを重視する

結果:
Copilotは、ビジネスライクなトーンで、専門用語に説明を添えながら、マーケティング・デジタル広告の文脈を理解した上で、ROIを考慮した提案をしてくれます。

よくある質問

Q1. 無償版でも使えますか?

はい、使えます。Microsoft 365のライセンス(Business Basic、Business Standard、Business Premium、E3、E5等)があれば、追加費用なしで利用可能です。

必要なもの:

  • Microsoft 365のライセンス
  • 職場または学校アカウント(Entraアカウント)

不要なもの:

  • Microsoft 365 Copilotの追加ライセンス(月額3,000円程度)は不要です

Q2. 何文字まで設定できますか?

明確な上限は公開されていませんが、数百文字程度の設定が推奨されます。長すぎる指示は、AIが混乱する可能性があります。

Q3. 既存のチャット履歴にも適用されますか?

いいえ、カスタム指示を設定した「後」のチャットから適用されます。過去のチャットには影響しません。

Q4. 一時的にOFFにできますか?

はい、設定画面の左下にあるトグルスイッチで、いつでもON/OFFできます。

Q5. 複数のカスタム指示を切り替えられますか?

いいえ、現時点では1つのカスタム指示のみ設定可能です。用途に応じて内容を書き換える必要があります。

Q6. 他の人と共有できますか?

カスタム指示は個人設定なので、自動的に他の人と共有する機能はありません。

ただし、以下の方法で共有は可能です:

  • 設定内容をテキストでコピーして、メールやチャットで共有
  • チーム向けのベストプラクティスとして、推奨設定を文書化

組織全体で統一したい場合は、IT管理者が設定例を配布するのが効果的です。

Q7. プロジェクトごとに変更すべきですか?

基本的なスタイルはそのままにして、プロジェクト固有の情報はメモリに任せるのがおすすめです。頻繁に変更する必要はありません。

Q8. 設定しすぎると逆効果ですか?

はい、あり得ます。あまりに細かく制約すると、Copilotの柔軟性が失われます。重要なポイントに絞って設定しましょう。

まとめ

カスタム指示は、Copilot Chatを「あなた専用のアシスタント」に育てる機能です。Microsoft 365のライセンスがあれば、追加費用なしで利用できます。

カスタム指示が向いているシーン:

  • 毎回同じ指示を繰り返している
  • もっと自分の仕事に合った回答がほしい
  • AIの回答スタイルを統一したい
  • 業務効率を上げたい

利用に必要なもの:

  • Microsoft 365ライセンス(Business Basic、Business Standard、E3等)
  • 職場または学校アカウント
  • 追加のCopilotライセンスは不要

効果的な使い方:

  1. シンプルな指示から始める
  2. 実際に使いながら改善する
  3. メモリ機能と組み合わせる
  4. 職種や目的に合わせてカスタマイズ

カスタム指示に書くべきこと:

  • 回答のトーン・スタイル
  • 情報の提示方法
  • 守ってほしいルール
  • 常に適用したい指示

メモリに任せること:

  • 個人情報・背景
  • 好み・習慣
  • プロジェクト情報

カスタム指示は「いつものカフェ」のような関係をAIと築けます。最初に好みを伝えておけば、毎回細かく説明しなくても、期待通りの回答が得られます。

ぜひ、自分の業務スタイルに合わせてカスタマイズしてみてください。

参考情報:

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