電気子反作用とは、電気子巻線に流れる電流によって発生する磁界が起こす悪影響のことである。
<簡単に>
回転子(電気子)の導体が、固定磁界を横切る際に起電力が生じる。
→磁界を横切らない(磁界に対して水平に移動する)導体に関しては起電力が発生しない。
幾何学的中性軸
界磁に対して垂直で、且つ回転電気子の中心を通る軸。
導体に電流が流れない部分を結ぶ軸を「電気的中性軸」と呼ぶ。
メカニズム
界磁中の回転する電気子に負荷を接続したとき、電気子巻線には電流が流れる。
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その誘導電流により、電気子巻線には右ねじの法則に則った磁界が生じる。
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電気子による磁束および界磁による磁束が合成されることで新たな合成磁束が生じる。
(界磁による磁束が歪められる)
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電気子中の磁束も変わるため、中性軸がずれる。
(電気的中性軸:発電機の場合は回転方向、電動機の場合、回転方向の逆にずれる)
<悪影響>
・電気子反作用でブラシを通して短絡電流が生じる。
整流子がブラシを介して短絡されている。
理想な状態では、電気的中性軸(電流が流れない箇所)において短絡された状態となる。そのため、短絡時に電流が流れない。
電気的中性軸がずれると短絡されているときに電流が流れるようになる。
・ギャップの主磁束が減少する。
磁気飽和
鉄心の磁束密度が限界値に達している状態でそれ以上、磁束密度が大きくならない。
磁気飽和のため。ギャップの主磁束が減少する。主磁束が減少することで、電動機の出力が低下する。(電圧低下→電力低下→トルク低下)
E = kφN
E:起電力(誘導起電力)
φ:ギャップ磁束
N:回転速度
k:機械定数
<対策>
電気子反作用による電気子磁束を打ち消すことを目的として、打ち消す向きに配置する界磁を「補極」という。
また、界磁先端に巻線を取り付けて電気子磁束を打ち消す向きに磁界を発生させる巻線を「補償巻線」と呼ぶ。
参考