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直流電動機 トルク

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はじめに

 ここでは、直流機の電機子にかかるトルクを算出方法について、まとめる。

1.前提として知っておくべき公式

【直流機の起電力】

\displaylines{
E = \frac{pzφN}{60a} = kφN \tag{1}\\
発電機の場合:誘導起電力\\
電動機の場合:逆起電力
}

2.トルクの公式の導出

① 電機子の導体一本当たりのトルク

\displaylines{T = F・r = F・\frac{D}{2} [N・m] \tag{2}\\
D:電機子直径[m]}

注意:並列回路数一つにつき、導体数は2つある。

② 導体一本あたりにかかる力F[N]

F = BIL[N] \tag{3}\\
\displaylines{
B:磁束密度[T]\\
I:導体を流れる電流[A]\\
L:導体の長さ[m]\\
}

③ 磁束密度Bについて

\displaylines{
B = \frac{Φ[Wb]}{S[m^2]} = \frac{pφ}{πDL} \tag{4}\\
Φ = pφ p:極数 φ[Wb]:一極あたりの磁束\\
S:電機子の表面積 = 円柱の投影面積
}

注意:極数の数え方は、「N極とS極」のセットがある場合、2極となる。

④ 導体一本あたりの電流I[A]について
電機子の並列回路数をa[本]、全導体数をz[本]とする。
電機子電流がIa[A]流れるとすると、並列回路一本あたりの電流は、分流されて

I = \frac{I_a}{a}[A] \tag{5}

となる。

⑤ それぞれを代入し、導体一本あたりのトルクを求める。

\displaylines{
T = F・\frac{D}{2} = BIL・\frac{D}{2} = \frac{pφ}{πD}・\frac{I_a}{a}・\frac{D}{2}\\
  = \frac{pφI_a}{2πa} \tag{6}
  }

⑥ 導体一本あたり→電機子全体への換算
導体数は全部でz[本]であるので、⑤で求めた式をz倍すればよい。

T = \frac{pφI_a}{2πa}・z = \frac{pzφI_a}{2πa}[N・m] \tag{7}

ここで、p、z、2πaは機械固有の公式であるから、定数Kを用いてまとめると以下のように簡便な式に直すことができる。

T = KφI_a \tag{8}

注意!!
直流機の起電力の式

E = KφN \tag{☆}

と混同しないようにする。

3.出力Pの公式の導出

① 方針
出力P[W]は電機子で消費される電力であるため、逆起電力E[V]、電機子電流Ia[A]を用いて、以下の式になる。

P = EI_a \tag{9}

② 逆起電力Eの式
「1.前提として知っておくべき公式」式(1)より

E = \frac{pzφN}{60a} = kφN \tag{10}

③ 電機子電流Iaの式
「2.トルクの公式の導出」式(7)より

T = \frac{pzφI_a}{2πa}[N・m] \tag{7}

この式をIaについて解くと、

I_a = \frac{2πa}{pzφ}T \tag{11}

となる。

④ それぞれを代入する。

\displaylines{
P = EI_a = \frac{pzφN}{60a}・\frac{2πa}{pzφ}T \\
  = \frac{2πN}{60}T \\
  = ωT \tag{12}\\
  }
\frac{2πN}{60} = ω

について、
分子 = 2π[rad]×N[回/分]:一分間で2π(一回転の角度)がN回分ある
分母 = 60[秒]:一秒あたりだとこのくらいの角度を回転します。
つまり、角速度ωは一秒間にどのくらいの角度を移動するかを表したものである。

4.トルクと出力の関係式2

先ほどの導出過程より、

T = \frac{60P}{2πN} \tag{13}

5.電気的出力と機械的出力の関係

P = EI_a = \frac{2πN}{60}T = ωT \tag{14}

において、

EI_a \tag{15}

は電気的出力を、

\frac{2πN}{60}T = ωT \tag{16}

は機械的出力を表す。

すなわち、式14は理想的な場合の電気的出力と機械的出力の関係を表している。

なお、「理想的な場合」というのは機械損(風損や摩擦損)がない場合である。一般的に、
「電気的出力」-「機械損」=「機械的出力」である。

6.トルクと仕事率(電力)の関係

ChatGPT Image 2026年5月4日 18_36_21.png

(ChatGPTより作成)

ある点Oを中心として、半径r[m]の棒を角度θ[°]だけ、棒先端に力F[N]をかけて回転させたとする。
棒先端の移動量は、孤rθ[m]であるから、要した仕事はFrθ[J]である。
この動作にt[s]かかったとすると、仕事率の大きさは、

P[W] = \frac{Frθ[J]}{t[s]} = ωT \tag{17}

となる。(この力Fが電気由来のもの=電力であるため、電気エネルギーを機械エネルギーに変換したと解釈できる)

7まとめ

回転体が絡む問題は角速度などが出てきて複雑な場面ではあるが、基本に忠実になり理解を深めたい。

P.S.

このブログの書き方にも少しずつ慣れてきたかもしれない。

参考

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