以前の記事で冗長性について学んだ方の中には、「可用性」と混同している方もいるかもしれません。
どちらもシステムを止めないための考え方としてよく登場しますが、実は意味・役割が異なります。
この記事では、冗長性と可用性の違いを整理しながら、それぞれがどのようにシステムの安定運用に関わるのかを解説します。
1. 事前知識
1.1 冗長性
冗長性とは、システムを止めないために、同じ機能を複数持たせておく設計のことです。
例えるなら「スペアキー」です。
家の鍵をなくしても、予備の鍵があれば入れます。
サーバーやネットワークも同じで、一つが壊れてももう一つが動けるようにしておく仕組みです。
より詳しい解説は、以下の記事も参考にしてみてください。
2. 可用性とは
可用性とは、システムやサービスが「いつでも使える状態」をどれだけ保てているかを示す指標です。
Webサイトやアプリが常に利用できる状態なら、可用性が高いといえます。
身近な例で言えば「電気」や「水道」です。
必要なときにすぐ使える状態が保たれていることが、可用性の高さを意味します。
可用性は数値化され、99.9%や99.99%などのように表されます。
数値が高いほど、停止時間が短く安定したシステムであることを示します。
3. 冗長性との違い
冗長性と可用性は密接に関係していますが、意味は異なります。
冗長性は「止まらないようにするための仕組み(手段)」であり、可用性は「どれだけ止まらずに動き続けているかという結果」を示します。
たとえば、サーバーを2台用意してどちらかが壊れても動作を続けられるようにすることは、冗長性のある設計です。
そして、その仕組みによってサービスが停止せず動き続けている状態が、可用性の高さを意味します。
つまり、冗長性は可用性を支える土台であり、冗長性がしっかりしていれば、結果として可用性も高まるという関係です。
4. まとめ
冗長性と可用性の関係は、「手段」と「結果」で整理できます。
冗長性はシステムを止めないための手段であり、可用性はその手段によって得られる結果です。
この違いだけ理解していれば十分です。