全体的な内容は、TJBot zeroのIBM公式サイトをご参照ください。
#ボール紙をレーザーカットしてロボットの本体を作る
物作りに慣れている方であれば然程の障害にはならないかも知れませんが、初めての人にとっては、ボール紙のロボットをレーザーカッターで型抜きするということは、非常に敷居の高いことではないかと思います。私も最初はレーザーカットする方法が全くわからず、手切りで切り抜けようとしましたが、一番細かい腕のパーツで挫折してしまいました。
レーザーカット用のデータは、IBMの公式サイトで公開されていますので、それをダウンロードしておきます。
##レーザーカッターを貸してくれる所を探す
最近は、大型のホームセンターやものづくりを支援する施設などでレーザーカッターを時間貸ししてくれる所が増えてきました。
fabなびというサイトでは全国の施設をマップ形式で紹介されていますので、お近くの施設を簡単に見つけることができます。
最低でもイラストレーターのデータからA3サイズ(297mm×420mm)以上の紙がカットできる施設を探しましょう。
私は、いつも西千葉工作室さんのレーザーカッターをお借りしてカッティングしています。こちらの工作室は、工作室の利用料金が2時間まで500円、2時間以上が1,000円とそれに加えて300円/10分のレーザーカッターの利用料金を支払います。レーザーカッターの利用時間は実際にレーザーカッターがカット動作をしている時間ですので、工作室に2時間いたから2時間分の3,600円がかかるわけではありません。公開されているデータをカットするためにレーザーカッターが動作していた時間は10分程度です。(非常に利用者に優しい工作室です)
こちらの工作室でレーザーカッターをお借りする場合は、初回のみ30分500円の講習を受ける必要があります。事前講習や、費用はそれぞれの施設で異なりますのでそれぞれの施設でご確認ください。施設によっては紙の切断ができない所もありますので切断できる素材の確認も事前にすることをお勧めします。
##用紙の選択と購入
レーザーカット用に公開されているデータは、1mm厚の用紙に最適化されています。私は1mm厚の白ボール紙(表面が白で裏がグレー)のB3サイズを入手して使っています。
紙が薄いと強度不足で作りにくく、厚いと組み立てそのものが困難になってしまいますので、紙の厚さは1mm ±0.1mm位の範囲内の物を使うことをお勧めします。
ご参考までに入手先は、お茶の水のレモン画翠さんで1枚64円でした。
##レーザーカットの実際
西千葉工作室さんのレーザーカッターは、UNIVERSAL社のVLS4.60というモデルですが、同じ機種の場合下記の設定で綺麗に切ることができましたので、ご参考までに書いておきます。
Power, Speed, PRI, Z Axisの4つの可変ファクターがあります。工作室のスタッフさんのアドバイスで、Speed以外を固定してSpeedを調整しました。(Power=100%, PRI=500, Z Axis=5mm)
1mm厚の白ボール紙
1枚の場合 : Speed = 40%
2枚の場合 : Speed = 20%
3枚の場合 : Spped = 10%
4-5枚の場合 : Speed = 5%
Speedを遅くしてゆくとカットする際のすすが多くなるように感じます。紙についたすすはティシュペーパーなどでふき取るとわまりを汚さずにすみます。
<=実際にカットしてできた型紙
すすを出さずに綺麗にカットするには、レーザー出力を下げ、スピードを遅くすることで対応できるという情報もありますので、すすがきになる方は、お試しください。
##どうしてもレーザーカットをせずに、カット済みの型紙を入手するには。
TJBot zeroを作ってみたいけど、どうしてもレーザーカットに踏み切れいないという場合、カット済みの型紙をIBMがデベロッパー向けのイベントなどで配布していることがたまにありますので、イベント情報を探して見るのも一つの手です。また、BMUXGの分科会的な形で、TJBot Fanメンバーが月一回くらいのペースで製作Workshopも開催していて、そこに参加してカット済みの型紙を入手することも可能です。