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はじめに

私が所属するパーソルワークスイッチコンサルティング株式会社では、ServiceNowをソリューションとしたコンサルティングを鋭意展開中です。私もその流れに全力で乗っかるべくServiceNowの資格を取得することにしました。今回はServiceNowの資格をゼロから取得した私の体験記をお送りします。
ちなみにServiceNowを一言で言うと「業務プロセスをデジタル化・自動化し、企業の効率化とサービス向上を支援するクラウドプラットフォーム」です。もともとはITサービス用に開発されたシステムなんですが、カスタマイズを重ねて、人事業務、顧客サービス管理、フィールドサービス管理などにも応用できるシステムとなっています。
資格取得の狙いは以下の2点です。
(1) 資格取得のために勉強をすることでServiceNowの関連知識を身につけ、顧客へ提案できる
(2) 資格を取得することでServiceNowに関する自分の知見への信頼性を社内外へアピールできる
勉強を始めた時期は業務に余裕があったこともあり、比較的短期間で集中的に勉強できました。(これ、意外と大事だなと思うのですが、目一杯に業務しながらだとなかなか時間とるのが難しいですよね…。)

受験した試験と進め方の流れ

一言で「ServiceNowの試験」といってもCISやCADなどいくつも種類があり、特にCISはITSM、HRSD、CSMなどソリューションごとに資格が存在します。詳細は以下の通りです。

  • CSA(Certified System Administrator)
    -ServiceNowプラットフォームの基本的な管理・設定ができることを証明する資格
  • CIS-ITSM(Certified Implementation Specialist – IT Service Management)
    -ITサービス管理(ITSM)アプリケーションの導入・設定スキルを証明する資格
  • CIS-HRSD(Certified Implementation Specialist – Human Resources Service Delivery)
    -HRサービスデリバリー(HRSD)アプリケーションの導入・設定スキルを証明する資格
  • CIS-CSM(Certified Implementation Specialist – Customer Service Management)
    -カスタマーサービス管理(CSM)アプリケーションの導入・設定スキルを証明する資格
  • CAD(Certified Application Developer)
    -ServiceNowでのアプリケーション開発スキルを証明する資格

ただ、最初にCSAを取得するのが通常のガイドラインとされており、ServiceNowでも推奨されているラーニングパスとなります。

CSAの概要は以下です。

  1. ServiceNow University(旧Now Learning)で3つの講座受講
  2. 過去問学習
  3. 受験

ServiceNow University受講開始

まずはServiceNowが用意しているEラーニングであるServiceNow Universityから3つの講座を受講しました。受講にはServiceNow IDが必要です。
私は所属会社から付与されましたが、サインアップすることでも取得できるようです。

講義1/3 「ServiceNowって何?」受講

【ガイドライン】
ServiceNow Universityにアクセスし、まずは「ServiceNowって何?」という講座を受講しました。
https://learning.servicenow.com/lxp/ja/now-platform/servicenow-%E3%81%A3%E3%81%A6%E4%BD%95?id=learning_course_prev&course_id=d44aeaf587a46110f2f443f7dabb3597
2時間半ほどの動画視聴で構成された講座です。ServiceNowの概略がわかる内容になっています。まさに「ServiceNowって何?」という疑問をもつ初学者向けに設計されています。こちらを受講するまで私はServiceNowがなんなのか全くわからなかったのですが、ServiceNowがSaaSの一種であること、その中で業務サポートに関する様々な機能が用意されていることなどをイメージできるようになりました。人事業務、顧客サービス管理、ITサービス管理ソリューションが必要に応じて利用できること、画面イメージの基本的な操作方法が理解できる内容だったことが印象的でした。
次以降の講座につなげられた印象です。

講義2/3 「Welcome to ServiceNow」受講

【ガイドライン】
「ServiceNowって何?」を受講し終えたら、続けて「Welcome to ServiceNow」の講座を受講しました。
https://learning.servicenow.com/lxp/ja/pages/now-learning-get-certified?id=amap_detail&achievement_id=405c979693d2b91056aeb94c5cba105f
こちらはドキュメント参照、ナレッジチェック、ラボ・インスタンス操作を進める学習コンテンツでした。
ラボ・インスタンスとは、一時的に提供される、実際のServiceNow画面を模した環境で、Webページから実際の環境のようにServiceNow画面を操作でき、ServiceNowの操作感を肌で感じられます。
時間的には3時間程度の想定です。様々な言語のコンテンツが用意されていますが、どれか一つを完了すればよいです。私は日本語を選択しました。
システムを触りながら学習する項目がいくつかあるのですが、これがなかなかの曲者で、指示通りにラボ・インスタンスを構築しないと検証でエラーになってしまいます。例えば「Detailを選んで」という指示が書いてあるのですが、そのDetailがなかなか見つけられなかったりします。(このDetailの正体は、画面右側にあるインフォーメーション・アイコンのことでした)

講義3/3 「ServiceNow Administration Fundamentals」受講

【ガイドライン】
2つ目の講義である「Welcome to ServiceNow」の受講が完了したら、いよいよ「ServiceNow Administration Fundamentals」に突入です。
https://learning.servicenow.com/lxp/ja/pages/now-learning-get-certified?id=amap_detail&summary_id=6298ea68db1a7300de3cdb85ca961923
こちらはCSA受験前の最後の講座で、レッスン動画、デモ動画、電子書籍でのラボ確認、ラボ・インスタンスを使用してのラボ実施を繰り返す講座でした。こちらがCSAを取得するまでの段階で一番時間がかかる部分になります。12時間30分ほどの想定でしたが、私はもうちょっと時間がかかった印象です。
動画視聴はリンク先のページからたどれますが、ラボは講座のページでインスタンスを起動しておき、電子書籍にあるラボ内容を実施するというもので、ちょっとややこしかったです。インスタンスの起動で20分ほどかかるなど、ちょっと覚悟が必要です。
この講座を受講したことで、リストやフィールド、レコード、ダッシュボードといった概念やセキュリティ(テーブルレベル、カラムレベル、レコードレベル)は他のSaaSと同じくちゃんと対応している印象でしたが、ナレッジベース、サービスカタログなど、ServiceNowにしかないオリジナリティある機能があることは、この講座で勉強できました。
こちらの受講が終わると、資格試験を申し込むためのバウチャーが発行されました。

過去問学習

【ガイドライン】
講座受講後は過去問学習を実施するのが通常の合格プロセスになります。
過去問サイトはいくつもあるのですが、私は同僚から紹介されるがまま、SecExamsを選択しました。他サービスと比較した際のメリデメは不明です。
https://www.secexams.com/exams/ServiceNow/csa/view/
ServiceNow Universityだけでは、おそらく合格は難しいと思います。ServiceNowのページにはCSAの求める経験として、

  • データベースの概念とシステム管理に関する業界での経験
  • ServiceNow 管理アプリケーションおよびモジュールの使用経験、またはシステム管理者としての役割
  • IT ヘルプデスクプロセスに関する多少の知識と、インシデント、問題、変更ワークフローに関する知識
  • ServiceNow インスタンスの使用やメンテナンスに関する 3〜6か月の経験
  • 業界の用語、略語、および頭字語に関する一般的な知識

と書いてあり、ServiceNowの開発・管理者経験のなかった私には、Eラーニングだけでは不十分だと判断しました。なので、私も講座受講後は過去問学習を実施しました。
全問を閲覧するにはライセンスを購入する必要がありますが、無料でも3~40%ぐらいの問題を閲覧できるため、無料の範囲で過去問を3回ほど繰り返して解くということをしました。
(それが後々、事件を引き起こすことになります)

試験申し込み

【ガイドライン】
試験はKryterionが用意している資格試験申し込みサイトのWebaccessorから申し込みします。
https://webassessor.com/servicenowapj
講義3/3 「ServiceNow Administration Fundamentals」受講が完了したらバウチャーが発行されるので、申し込み時にそのバウチャーを入力して申し込みます。
私はオンサイトを希望したので、以下の流れで申し込みました。
1.Webaccessorからアカウントを作成、ログインする
2.「試験の申し込み」をクリック
3.「Certified System Administrator」を選択
4.「オンサイト監視」を選択
5.試験会場を選択
6.試験日時を選択
7.バウチャーコードを入力

オンラインでも受験できますが、口コミを参照してみると

  • 試験官との会話が英語だった
  • カンニング防止のため、受験するための部屋を片付けないといけなかった
  • PCにブラウザをインストールしなければならず、そこでトラブルが発生した

など、あまりメリットがある話を聞かないので、私は資格試験受験時にはテストセンターを利用することにしています。場所によりますが、テストセンターは平日毎日開催されており、土曜も受験が可能でした。受験時刻も15分単位で選べるので、日程調整は比較的容易でした。

1回目の受験

【ガイドライン】
申し込みも何とか無事に終え、晴れて一回目の受験をすることになりました。
テストセンターにつくと受験を予約していることを伝えます。するとロッカーに手荷物などを入れるよう指示されます。腕時計やハンカチなどもロッカーに収納し、ポケットの中には何も入っていない状態にするルールのようです。
試験準備が整うと、何枚ものパーテーションで区切られたそれぞれの区画にPCが置いてある部屋に案内されました。案内された席に座り、目の前にあるPCで受験します。
試験時間は1時間半で、時間には余裕がありました。解き進めていくのですが、勉強した内容とは異なる部分の問題が多かったです。時間に余裕があるため何度も検討しましたが、もうこれ以上答えられないと感じたところで提出をクリックすると、アンケートセクションの後、結果が表示されます。
この時の結果は、「不合格」でした・・・。
受験後にメールで送られてきた結果をもとに試算してみたのですが、正答率は66%ほどだったようです。
さすがに落ち込んでしまい、その日の昼ごはんの味は覚えていません・・・。

過去問再学習

「不合格」を受け、どういう勉強をすればよいか改めて考えました。そこで考えたのが「SecExamsの問題を全部解こう」というものでした。「もう、こうなったら金つぎ込んででも合格してやちゃる!」という気持ちでした。SecExamsの全問題閲覧ライセンスに35ドル、再試験には100ドル必要でした。後でわかったのですが、SecExamsで無料の範囲で解ける問題は古いものばかりだったようです。古い過去問ばかり勉強していたので、「そりゃあ核心ついた勉強にならんわなないな」と思いました。
SecExamsでは全部で358問の問題が用意されているのですが、すべてを中身理解しながら3回解くという勉強をしました。(あ、でも問題数増えてるかも・・・。)

2回目の受験

過去問を3周解いたら正答率が90%を超えたので、意を決して2回目の受験を行いました。
前回の受験から10日ほどしかたっていませんでしたが、出てくる問題が違った印象でした。
時間配分的には、40分ぐらいでいったん問題を全部解いて、残りの時間でわからなかった問題の勉強内容を一生懸命思い出す、見直し時間に充てる、という配分でした。
ちなみに試験では各問題に「後で見直す」チェックボックスがあり、チェックすると全体サマリ表示時にチェックがつく仕組みになっています。1回目の試験ではこの機能の意味がわからずチェックしなかったのですが、今回は「自分でこれは絶対正解」と思わなかった問題すべてをチェックするようにしました。これで試験中でも正答率がある程度把握できるので、チェックをつけた問題を眺めながら必死で回答を思い出しました。
このチェック機能、人それぞれでいろんな使い方があると思いますが、なかなか便利な機能ではないかと思います。(他の使い道は、私は思いつきませんでしたが・・・。)
チェック機能も使いながら、これ以上はわからないとなったら腹をくくり、エイヤの気持ちで提出をしたら、今回は合格でした!(MSゴシック12ptくらいの小さな文字で「あなたは合格しました。」と表示され、なかなかシュールでした。個人的には、もうちょっとおめでとう感出してほしかった・・・。)

あとがき

受験後、30分ほどで資格証明書がメールで送られてきて、合格の実感がわいていきました。多くの時間を費やし、過去問を購入した末の合格だったため、至極うれしかったです。鬼の首をとったぐらいの勢いで、上司とそのまた上司にメール報告をしました。上司の上司からは「素晴らしい!うれしい報告ありがとうございます!」とコメントもらいました。

全体的な所感としては、

  • Eラーニングの勉強だけでは、合格には不十分
  • 各問題についてEラーニングで使う自分用画面で動作確認することで理解を深める必要あり
  • 過去問はすべて解く必要あり

というところで、どれかが欠けても合格は難しかったかなと思います。

なんにせよ、今後CSA資格取得を目指す方々の参考になれば幸いです。

ちなみに、資格維持のため新バージョンリリースごと(つまり、実質1年ごと)にデルタ試験というものを受ける必要があり、これに合格しないと資格を失ってしまいます。
そのデルタ試験に含まれる情報が記載されたナレッジ記事が同時期にリリースされるので、それを1,2時間読み込んで、その後10問のデルタ試験を自分のPCで受けることになります。おそらく7問正解で合格となるようです。不合格でも何度か再試験を受験できますが、5回不合格だとCSA資格を失うので、これがまた意外とプレッシャーがかかり大変なんですけどね・・・。ただ、社内や顧客にServiceNowの知識をアピールするにはCSAありますって言えないと、と思うので、自分のためにも資格は維持したほうがいいと思っています。

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