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「聞きにくい」を減らすための質問の仕方

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はじめに

「これ聞いていいのかな」「また聞いたら迷惑かも」と思って、結局ひとりで長時間詰まってしまった経験はないでしょうか。

私自身、質問することへの遠慮から抱え込みすぎてしまったことがありました。一方で、「もう少し自分で調べてから聞いてほしい」と思われるのも避けたい。このジレンマに向き合う中で、質問の仕方を意識するようになりました。

この記事では、そこから学んだ質問の組み立て方を、聞く側・聞かれる側の両方が気持ちよくやりとりできるよう整理します。


なぜ「聞きにくい」が生まれるのか

「聞きにくい」と感じる主な原因は2つあると考えています。

① 「何も調べずに聞いている」、「知識不足」と思われたくない
他者に対し自分の努力・能力不足を見せることへの抵抗感です。

② 「何を聞けばいいかわからない」
問題を整理できていないと、質問自体が組み立てられません。

逆にいうと、質問を構造化するプロセス自体が「自己解決」につながることも多く、聞く前に整理するだけで解決するケースも少なくありません。


良い質問の3つの要素

質問するときに以下の3点を揃えると、聞かれた側が答えやすくなります。

① 何をしたいか(目的)

「最終的に何を達成しようとしているか」を伝えます。これがないと、聞かれた側は「なぜその質問をしているのか」が読み取れず、的外れな回答をしてしまうことがあります。

② 何を試したか(経緯)

「すでに試したこと」「調べたこと」を伝えます。これがあると「その方法はすでに試した」というすれ違いを防げます。また、「ちゃんと自分で調べた」という姿勢も伝わります。

③ どこで詰まっているか(問題の特定)

「何がわからないのか」をできるだけ絞り込んで伝えます。「全部わかりません」より「ここまではわかったが、この部分がわからない」の方が答えやすくなります。


具体例で比べてみる

Before(漠然とした質問)

「このエラーが出て動かないんですが、どうすればいいですか?」

聞かれた側は、何をしようとしているのか・何を試したのか・エラーの詳細が何なのかが何もわかりません。

After(構造化した質問)

「Spring Bootでユーザー登録の処理を実装しています。フォームから入力された名前とメールアドレスをDBに保存したいのですが、以下のエラーが出て保存できません。

Field 'email' doesn't have a default value

エラーメッセージで調べたところ、DBのカラムにデフォルト値がないことが原因かもと思い、エンティティの email フィールドに @Column(nullable = false) をつけてみましたが、同じエラーが出ます。フォームからの値がエンティティに渡されていないのかと考えているのですが、確認すべき場所はどこでしょうか?」

目的・試したこと・仮説まで揃っているので、「フォームのフィールド名とエンティティのフィールド名が一致しているか確認してみてください」と具体的に答えられます。


何分詰まったら聞くか

「どのくらい自分で考えてから聞くべきか」という判断基準は、現場や状況によって変わりますが、一つの目安として以下のように考えると整理しやすいです。

状況 目安
調べれば答えが出そうな技術的な疑問 30分〜1時間は自分で調べる
現場固有の仕様・慣習に関する疑問 早めに聞く(調べても出てこないため)
認識のズレが生じている可能性がある すぐに確認する(ズレたまま進むと手戻りが大きい)
納期・リリースに影響するリスクがある すぐに共有する

「自分で調べる時間」と「詰まり続けることによる損失」を天秤にかける意識を持つと判断しやすくなります。


テキストで質問するときの書き方

SlackやTeamsなど、テキストで質問する場面では以下のフォーマットが使いやすいです。

【やりたいこと】
〇〇を実装しようとしています。

【試したこと】
- △△を確認しましたが解決しませんでした
- □□のドキュメントを読みましたが、該当する記述が見つかりませんでした

【エラー・現象】
(エラーログや再現手順をそのまま貼る)

【自分の仮説】
〇〇が原因ではないかと考えていますが、合っていますか?

全項目を毎回埋める必要はありませんが、「やりたいこと」と「試したこと」だけでも揃えておくと、質問の質が大きく変わります。


聞く頻度への不安について

「何度も聞いていると迷惑かも」という不安を持つ人は少なくありません。ただ、実際には質問の質の方が頻度より重要です。

「何も調べずに同じことを何度も聞く」のは確かに負担になります。一方、「ちゃんと調べた上で、整理されている質問」を頻繁にする人は、むしろ一緒に仕事をしやすい相手として受け取られることが多いです。


まとめ

良い質問の3要素をまとめます。

要素 内容
目的 最終的に何をしたいか
経緯 何を試したか・調べたか
問題の特定 どこで・何が詰まっているか

「聞きにくい」という感覚は、多くの場合「質問をうまく組み立てられていない」ことから来ています。質問を整理するプロセス自体が問題解決につながることもあるので、まずは「何をしたいか・何を試したか・どこが詰まっているか」を書き出してみましょう。

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