はじめに
現代のデータ分析では、インタラクティブな可視化とリアルタイムのデータ操作が求められています。Google Cloud の BigQuery データキャンバスは、SQL を使用してデータをクエリし、その結果を直感的に視覚化する強力なツールです。本記事では、BigQuery データキャンバスを活用して、簡単なデータセットを使ったインタラクティブな分析をどのように行うか、その手順を解説します。
サンプルデータの準備
まず、BigQuery にサンプルデータを作成します。以下の SQL クエリを実行して、トランザクションデータを含むテーブルを作成します。
CREATE TABLE `プロジェクトID.データセット名.test_transactions` (
TransactionID STRING,
TransactionDate DATE,
CustomerName STRING,
ProductName STRING,
Quantity INT64,
UnitPrice NUMERIC,
TotalPrice NUMERIC,
PaymentMethod STRING
);
INSERT INTO `プロジェクトID.データセット名.test_transactions`
(TransactionID, TransactionDate, CustomerName, ProductName, Quantity, UnitPrice, TotalPrice, PaymentMethod) VALUES
('T0005', '2023-11-03', '鈴木一郎', 'ゲームコンソール', 1, 30000.0, 30000.0, 'PayPay'),
('T0006', '2023-11-03', '高橋真理子', 'キッチンブレンダー', 1, 8000.0, 8000.0, '現金'),
('T0003', '2023-11-02', '佐藤健', 'スマートフォン', 1, 60000.0, 60000.0, '代金引換'),
('T0009', '2023-11-05', '小林幸子', 'カメラ', 1, 50000.0, 50000.0, '銀行振込'),
('T0001', '2023-11-01', '田中太郎', 'ノートパソコン', 1, 80000.0, 80000.0, 'クレジットカード'),
('T0007', '2023-11-04', '渡辺梨花', 'スマートウォッチ', 1, 25000.0, 25000.0, 'クレジットカード'),
('T0004', '2023-11-02', '伊藤翼', '電子書籍リーダー', 1, 20000.0, 20000.0, 'クレジットカード'),
('T0010', '2023-11-05', '吉田拓也', 'Bluetoothスピーカー', 1, 15000.0, 15000.0, 'クレジットカード'),
('T0002', '2023-11-01', '山田花子', 'ヘッドフォン', 2, 15000.0, 30000.0, '銀行振込'),
('T0008', '2023-11-04', '中村蓮', 'ワイヤレスイヤフォン', 2, 10000.0, 20000.0, 'コンビニ払い');
データの分析手順
1. BigQuery データキャンバスのセットアップ
2. SQL クエリの実行
-
テーブル
test_transactions
に対して、以下の SQL クエリを実行してデータをクエリします。例えば、トランザクションデータを月ごとに集計する場合のクエリは以下のようになります。SELECT FORMAT_DATE('%Y-%m', TransactionDate) AS Month, SUM(TotalPrice) AS TotalSales FROM `プロジェクトID.データセット名.test_transactions` GROUP BY Month ORDER BY Month;
3. データの視覚化
- クエリ結果を基に、グラフやチャート、インサイトを作成します。例えば、月ごとの売上集計結果を折れ線グラフに表示できます。これらのグラフやインサイトはLookerStudioにエクスポートすることが可能です。
4. キャンバスの保存と共有
終わりに
BigQuery データキャンバスは、SQL クエリとインタラクティブな視覚化を組み合わせることで、迅速なデータ分析を可能にします。キャンバスを活用してデータを分析・可視化することで、データに基づく意思決定をより効果的に行うことができます。データ分析の効率を上げるために、ぜひ活用してみてください。