背景
Salesforceの標準住所項目は郵便番号を入力すると住所が自動補完される便利な機能がありますが、都道府県項目がテキスト形式のため表記揺れが発生しがちです。
よくある表記揺れの例
- 東京都 ↔ 東京
- 北海道 ↔ ほっかいどう ↔ ホッカイドウ
- 千葉県 ↔ チバ県 ↔ ちば
解決方法
入力規則を使って47都道府県の正式名称のみを許可することで、表記揺れを防げます。
入力規則の設定
エラー条件式:
NOT(
OR(
REGEX(MailingState, "^(北海道|青森県|岩手県|宮城県|秋田県|山形県|福島県|茨城県|栃木県|群馬県|埼玉県|千葉県|東京都|神奈川県|新潟県|富山県|石川県|福井県|山梨県|長野県|岐阜県|静岡県|愛知県|三重県|滋賀県|京都府|大阪府|兵庫県|奈良県|和歌山県|鳥取県|島根県|岡山県|広島県|山口県|徳島県|香川県|愛媛県|高知県|福岡県|佐賀県|長崎県|熊本県|大分県|宮崎県|鹿児島県|沖縄県)$"),
ISBLANK(MailingState)
)
)
エラーメッセージ:
都道府県は正式名称で入力してください(例:東京都、千葉県、北海道)
設定手順
- 設定 → オブジェクトマネージャ → 取引先責任者
- 入力規則 → 新規
- 上記の数式とエラーメッセージを設定
- 保存
メリット
- ✅ 郵便番号自動補完の利便性を維持
- ✅ 都道府県の表記統一
- ✅ レポート・ダッシュボードでの集計精度向上
- ✅ データ品質の向上
注意点
- 既存データに表記揺れがある場合は事前にデータクリーニングが必要
- 他の住所項目(請求先住所等)にも同様の設定を適用することを推奨
まとめ
入力規則を活用することで、Salesforce標準住所項目の利便性を損なうことなく、都道府県データの品質を向上させることができます。データ移行時や新規導入時に設定しておくことをお勧めします。