はじめに
2024/12/14 パシフィコ横浜ノースにで Backlog World 2024 が開催されました
テーマは Grow Together
全国の Backlog ユーザー、 JBUG メンバーが一堂に会する一大イベントを楽しんできたので、イベントレポートを残します
ASCII にも記事が掲載されています
JBUG とは
JBUG(Japan Backlog User Group)は、プロジェクト・タスク管理ツールBacklogのユーザーコミュニティです。
プロジェクト管理は、全ての業種や職種において必須のスキルである一方、そのノウハウが学べる場はあまり多くありません。
Backlogは国内最大級のプロジェクト管理ツールであり、その豊富なユーザー事例から学び合うことで、より効果的なプロジェクト管理や楽しい働き方を追求しています。実体験から得た知見やノウハウをシェアし、共に「働くを楽しくする」を実現したいと考えています。
JBUG のイベント情報はこちらから
全体の感想
「タスク管理ツール」としての Backlog ではない面を多く知ることができました
Backlog は $\huge{コミュニケーションツール}$ であり、 $\huge{ナレッジ}$ であり、 $\huge{タレントマネジメントツール}$ である
そう実感したイベントでした
情報を集約し、社内外多くの人と共有し、継続して使っていくことで、 Backlog は単なるタスク管理を超えた効果を発揮します
今回見聞きした内容を大分に持ち帰り共有したい、お土産の多い旅にできました
セッション感想
チームを楽に、プロジェクトを早く進めるためのBacklog
登壇者: 株式会社サービシンク 名村 晋治 さん
「Backlog を使うと何が良いのか?」が分かりやすく、プロジェクトメンバーや社内への説明に使える発表でした
過去を未来に渡すツール という言葉が印象的で、このイベント全体を通してのキーワードだと感じました
タスク管理以外に、積み上がっていくナレッジこそが大きな財産になります
「Backlog に全ての情報を集約する」というのも活用のキーワードでした
この後のセッションでも会議や日報など、様々な情報を Backlog に集約する事例が多く、ナレッジとしての Backlog の有効性を感じました
名村さんがスライドも共有してくださっています
脱属人化!Backlogを活用したWebサイト制作のフロー整備プロジェクトの進め方
登壇者: 株式会社プロクモ 丸野 美咲 さん
Backlog の Wiki にタスクの進め方を記載
Wiki を読めば作業できるようにしたことで、教育工数を 13 時間削減
やはりナレッジとしての Backlog の優秀さが目立ちます
私としては、「ユーザー数によって課金されない」というところも大きいと思います
ナレッジ系のサービスで「ユーザー一人に付き月額何円」というものが多いのですが、これだとどうしても人の出入りの度に稟議を出さないといけないのが大変で、、、
全社のBacklogワークスペース統合について
登壇者: 株式会社マイナビ 並木 勇二 さん
「全社のBacklogワークスペース統合」
私としては、やりたかったけど断念したことです
容量の問題だったり、使い方の問題だったりで、実際なかなか統合するのは難しいです
Backlog の管理チームがいたり、 Backlog の社内コミュニティを立ち上げていたり、「こうできるといいなあ」というものを見せてもらった感じがします
微力でもゆっくりでも進めて行こうかなあ
「頭のいい人が話す前に考えていること」 〜プロジェクトで「信頼」を生む技術〜
登壇者: 安達 裕哉 さん
改めて、 傾聴 の意味を思い知らされました
「青い服と白い服、どっちが良いと思う?」と聞かれたら、「青と白それぞれどこが良いと思ったの?」と聞き返す
「相手の求めている答え」=「結論」に辿り着くために、具体化すること
ついつい、自分の知っていること、言いたいことを言ってしまいがちですが、時間を掛けて相手の欲しいものを一緒に考えることが大事
もっと「質問する能力」を鍛えないといけないなあ、と感じました
安達さんの著作
「Backlogで実現できる!プロジェクト横断型のタスク管理で更なる効率化へ」
登壇者: 株式会社ADX Consulting 金本 孝泰 さん
プロジェクト横断でタスク状況、要員状況を視覚化してくれる Backlog Sync を紹介してくれました
私の周りでも、「Backlog でこうしたい」という話題で上がってくるのが「プロジェクト横断」でした
特に小規模案件を大量に抱えているチームでは、プロジェクト横断で状況が見えないと、誰に負荷が集中しているのか、誰にタスクを振っても良いのか分かりません
Backlog Sync はかなり使えそうです
「東京・佐賀間での業務連携効率が3倍に!広告運用オペレーションチーム立ち上げを成功させ業績UPにつながったBacklog活用のすべてを公開します」
登壇者: 株式会社キーワードマーケティング 瀧沢 貴浩 さん
Backlog 導入のハードルを下げるため、 Google Form と連携させる手法を紹介してくれました
Backlog 導入による効果が業績にもはっきり現れていました
具体的な連携方法は以下のブログで紹介されています
企業ブースでキーワードマーケティングさんがやっていたおみくじ
リスクと不確実性に立ち向かう:マネージャーとチームメンバーが知るべき3つの原則
登壇者: PIVOT株式会社 蜂須賀 大貴 さん
蜂須賀さんの師匠によると、「10個はプランを考えておく」とのこと
かなり厳しいけど、そうることでリスクが見えて、対策も考えられているということ
やはりプロジェクトマネジメントはスペシャリストだなあ、と痛感します
何となく「分かっているつもり」のことも、言語化してみると難しい
とにかくアウトプットしてみて、「自分が分かっていないこと」を分かるようにする
蜂須賀さんがスライドを共有してくれています
「PM王(キング)のご紹介」
登壇者: 株式会社デザインワン・ジャパン 小島 佳連 さん
AI がプロジェクトの状況を分析してレポート化してくれるサービス「PM王(キング)」を紹介してくれました
AI がどこまで潜在リスクを見つけてくれるか、面白そうですね
「Backlogをオンボーディングに活用しよう! 〜新人日報をBacklogで書くメリット〜」
登壇者: 株式会社ビーワークス 中川 朝陽 さん
日報を Backlog に書くことでスターやコメントがもらえ、コミュニケーションの活性化、モチベーションの向上に繋がった事例
後のセッションでも紹介されていましたが、 Backlog を日報に使うのはかなり良いような感じがします
「JetBrains IDEとBacklog連携」
登壇者: 株式会社サムライズム さん
JetBrains IDE のプラグインによる Backlog 連携を紹介してくれました
残念ながら JetBrains IDE は Elixir に対応していないので、私は使えないのですが
人材開発の観点で活用するBacklog
登壇者: 株式会社デジタルキューブ 恩田 淳子 さん
やはり Backlog に情報を全て集約することの大事さが強調されました
「Backlog にない仕事は仕事として存在しない」
必ずタスクは定義され、具体化され、共有されている状態になっていること、当たり前だけど徹底されないことがままあります(そして破綻する)
ここでも、 Backlog のナレッジやコミュニケーションツールとしての能力が発揮されていました
恩田さんのスライドはこちら
社外コミュニティで学び社内に活かす共に学ぶプロジェクトの実践
登壇者: 株式会社日本経済新聞社 西馬 一郎 さん
テーマは正に私がやりたいことです
アウトプット文化をもっと社内に根付かせたいと考えているので、頂いた知恵をもとに精進します
西馬さんのスライドはこちら
Backlog日報で広がる輪!つながるチーム、変わる職場
登壇者: 株式会社 ピー・アール・オー 河野 千里 さん
本イベントの個人的ベストセッションでした
内容も具体的かつ共感できるもので、喋りも非常に面白かったです
Backlog をタレントマネジメントツールとして使おう、というアイデアはかなり参考になりました
個々人の好きなこと、得意なことを出していけるような文化、スターを送り合い讃え合う文化の醸成は、真の意味での人的資本経営に繋がりそうです
河野さんのスライドはこちら
Backlogを中心にミーティングをするアイディア
登壇者: 株式会社 mgn 大串 肇 さん
会議について、頷くことだらけでした
やっている人には当たり前のことでも、色々な障壁があったり、ついつい徹底できずにできていないことがあります
「当たり前のことを当たり前にできるようにしたい」と強く思います
Good Project Award 2024
今年、最も素晴らしいプロジェクトを表彰する Good Project Award の本線として、プレゼンが行われました
KOZAROCKS のプリミティブ(原始的)なプロジェクトマネジメント手法 = 毎週の定例会
やはり、結局は対面で話すことが大事
西部ガスさんは2組も本戦進出
どちらも「本職の芸人さんか!?」というくらい見事なプレゼンでした
ユニフォームネクストさんは、「泥臭さ」が気持ちいい、とにかく熱量では誰にも負けないプレゼンでした
セッションでもいくつかありましたが JTC(日本の伝統的な企業)あるあるに真っ向から立ち向かった姿に、私も会場の多くの人々も胸を打たれました
優勝はユニフォームネクストさん
やはり、あの熱量は日本一です
営業チームで Backlog を活用した、という点も非常に興味をそそります
JBUG 表彰式
The BEST JBUGer of the Year として、 JBUG 広島の井上さんが表彰されました
私も、井上さんとは JBUG 高知や CLS 高知でご一緒しました
井上さんはセッションが非常に面白く、「こんなプレゼンできたらカッコいいなあ」と思っています
参加できなかったセッション
マルチセッションだったため、参加できなかったセッションもたくさんあります
X 等で拾えた情報を残しておきます
ワークショップ
すごく面白そうです
- 綺麗なプロジェクトの立ち上げ方
- 立ち上げたプロジェクトの綺麗な保ち方
成功をつなげるプロジェクトマネジメントの探求
登壇者: Retty株式会社 常松 祐一 さん
課題と対応を一緒に共有してBacklogを全社展開していったサクセスストーリー
登壇者: 株式会社フィラディス 高木 俊輔 さん
フルリモートワーク×ハイパフォーマンスを支える企業文化とタスク管理
登壇者: 株式会社ヘプタゴン 菊池 崇仁 さん
イベント成功のカギはBacklog?!初心者でも地方にいても成功できた大規模イベントの進め方
登壇者: CMC_Central 藤井まゆさん、北川佳奈さん
Backlog開発における過去1年のアップデートと未来に向けた取り組み
登壇者: 株式会社ヌーラボ 吉澤 毅 さん
スタンプラリーでプロジェクトテーマパークを入手
念願のプロジェクトテーマパークをついに手に入れました
JBUG 大分で体験し、社内研修にも持ち込んだプロジェクトテーマパークが、まさか手に入るとは!
プロジェクトの学びになるのはもちろん、ボードゲームとして最高に面白いので、「自分のものにできた」のはかなり嬉しいです!
会場、横浜情報
会場のパシフィコ横浜ノースは綺麗で広くて眺めも良くて最高でした
帰ったらカプセルトイも組み立てるぞ!
同日やっていた文具女子博も気になりましたが
懇親会会場の FISHERMAN'S MARKET では、みなとみらいを眺めながらバイキングを楽しめました
翌日はカップヌードルミュージアム横浜へ
マイカップヌードルが作れて感動です!
百福シアターも面白かった!
失敗を恐れずチャレンジしないといけませんね(自戒)
中華街の「ぱんだや」でお土産を購入
まとめ
「タスク管理」以外の Backlog を知る機会となりました
月曜から早速、アウトプットしていきます!