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商店街の事務局長から学んだ「守りながら変えていく」仕事【イベントレポート】

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Last updated at Posted at 2026-08-21

はじめに

2026年8月18日(火)、大分オーパ「まちのコワーク」で開催された 第1回 教えて!商店街先生 に参加しました

今回の先生は、大分市中央町商店街振興組合(セントポルタ中央町)の専務理事・事務局長、太田和幸さんです

太田さん.png

商店街の事務局長は、普段どのような仕事をしているのか

お話を聞く前の私は、イベントの企画や商店会の事務手続きなどを思い浮かべていました

実際に聞いたのは、ゴミを拾う、雨漏りを見つける、チラシを作る、ホームページやSNSで発信する、商業施設や行政と話す、イベントの協賛を集める、という幅広い仕事の話でした

その中で一貫していたのは、目の前の仕事だけでなく、数年先の街や地域全体を見る視点です

今回は、品質管理、技術価値の創造、コミュニティ運営に関わる自分の仕事とも重ねながら、特に印象に残ったことをまとめます

※太田さんの発言は、当日のメモをもとに、趣旨を損なわない範囲で要約しています

開催概要

  • 日時:2026年8月18日(火) 18:00〜19:30
  • 会場:大分オーパ 3F「まちのコワーク powered by ATOMica」
  • ゲスト:太田和幸さん(セントポルタ中央町)
  • 参加費:無料

商店街の事務局長は、何をしているのか

太田さん_イメージ.png

太田さんは、商店街事務局の仕事を紹介した本はなく、その仕事を伝える場もなかなかない、と話していました

確かに、一言では説明しにくい仕事です

商店街の環境や安全を守る

ポスターを作る

イベントを企画し、関係者を調整する

個店からの相談を受け、ときにはこちらから企画を持っていく

七夕まつりのように、街の思い出として残ってきた行事を続ける

太田さんは、まちづくりを「空気のような仕事」と表現していました

普段はあまり意識されなくても、なくなったときには困る

事務局は、そうした街の日常を支える役割なのだと思います

セントポルタ中央町の公式サイトを見ると、買物券やワゴンセールだけでなく、縁日、七夕まつり、ハロウィン、イルミネーション、回遊イベントなど、年間を通じてさまざまな取り組みが並んでいます

さらに ハンドシェイクプロジェクト では、イベントや社会貢献活動のPR、社会起業家の活動、商店街に不足する業種の出店などに街の場所を開いています

事務局は、商店街を管理するだけでなく、街で何かを始めたい人との接点もつくっています

太田さんは2025年6月、全国商店街振興組合連合会から 「優秀事務局専従者」 として表彰されています

普段は見えにくい事務局の仕事が、専門的な仕事として評価されていることも印象に残りました

問題が小さいうちに動く

特に印象に残ったのは、太田さんの「スルーしきらん」という感覚です

雨漏りしている場所はないか

子どもにとって危ない状況はないか

「明日でもいい」と思えることでも、気になったら確認する

トラブルが小さいうちに見つけ、早めに対処する

何も起きなければ、成果としては見えにくい仕事です

しかし、そのためには、ルールに書かれていない小さな違和感に気づく必要があります

天候も、人の流れも、街に集まる人も変わります

決められた項目を確認するだけでなく、現場を見て判断することが欠かせません

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経営は数字、運用は感覚

イベントの良し悪しをどう評価するか、という話も印象的でした

太田さんが見ているのは、「決めたルールが守られたか」だけではありません

その場に笑顔がどれくらいあったか

不満を感じる人をどれだけ少なくできたか

お客さんの目線で見たときに、楽しめる場になっていたか

「経営は数字、運用は感覚」

もちろん、経営には売上や来街者数などの数字が必要です

一方、現場を運用するときには、数字に表れる前の変化も見なければなりません

ルールが守られていても、お客さんが喜んでいなければ見直す必要があります

以前うまくいった方法が、今も同じように求められているとも限りません

数字と現場の反応を行き来しながら調整する、という考え方は、プロジェクト推進にも通じると感じました

「黒船」から、一緒に街をつくる関係へ

太田さんのお話では、アミュプラザおおいたの進出も大きな転機として語られました

中心部の商店街にとって、大型の駅ビルは当初「黒船」のような存在でした

しかし、中央町と竹町をはじめとする商店街は、アミュプラザと一緒に街をつくる道を選びます

2017年の研究論文 「中心市街地における商店街と駅ビルの連携に関する研究——大分市を事例として」 によると、商店街側は2011年頃からJR大分シティに連携組織への加入を働きかけ、JR大分シティ側も同じ頃から行政やまちづくり団体との情報交換を重ねていました

アミュプラザ側は商店街が持つ飲食の強みを考慮して施設内の構成を考え、開業時には商店街の魅力を紹介する冊子『ひらけ★まちなか』も制作・配布しました

JRおおいたシティへのインタビュー でも、開業前に商店街から不安や抵抗感が示されたこと、その後、街の人たちと対話を重ねてきたことが語られています

2015年には、5つの商店街と3つの大型商業施設が参加する 「THEまちなかバーゲン」 も開催されました

大きな施設ができたから、自動的に街全体が良くなったわけではありません

競争相手にもなり得る組織同士が、時間をかけて話し、役割を調整してきたことが重要だったのだと思います

守りながら変えていく

私は現在、品質技術室と技術価値創造部を兼務しています

品質技術室では、プロジェクトの問題を早期に発見し、大きな問題になる前に対処します

一方、技術価値創造部では、新しい技術を使い、これまでになかった価値をつくることに取り組んでいます

一方は守る仕事で、もう一方はチャレンジする仕事です

ただし、実際にはきれいに分かれているわけではありません

品質を守るためには、環境の変化に合わせてルールや進め方を変える必要があります

新しい技術に挑戦するときにも、安全性や品質を考えなければ、継続して使えるものにはなりません

太田さんの話を聞きながら、商店街の仕事も同じなのではないかと思いました

守ることは、昔と同じやり方を続けることではありません

街の安全や思い出、人のつながりを残すために、その時代に合った方法へ変えていく

「守りながら変えていく」という点に、特に共感しました

まとめ

今回のお話を聞きながら、自分が関わっている仕事やコミュニティ運営を何度も思い出しました

問題が小さいうちに気づく

数字だけでなく、現場の反応を見る

守るべきものを考えながら、新しい方法を試す

品質技術室、技術価値創造部、CLS別府、AIエンジニアという自分の中では、どれも共通する考え方です

商店街の事務局長という、これまで詳しく知る機会のなかった仕事から、自分の仕事を見直すヒントをたくさんもらいました

太田さん、そして「教えて!商店街先生」を開催してくださった皆さん、ありがとうございました!

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