こんにちは、Ryoです。
4/23にDBソリューション企業であるOceanBase社のセミナーに参加してきました!
先月の同社のイベントに引き続き、今回はRAGソリューションに関するセミナーで、なんと今回は実際の現場でのRAG導入事例(同社の製品とは別)として私も登壇の機会をいただきました。
イベントレポート兼登壇後記としてこの記事を執筆しましたのでぜひご覧ください。
イベント概要
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タイトル:AIチャットボットからAIエージェント実装まで!PowerRAGで実現する高精度のナレッジベース検索
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日時:2026年4月23日(木)
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会場:東京都港区六本木5-2-1 ほうらいやビル 302
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参加費:無料
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参加者:約20名
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概要:AIアプリケーションの急速な普及により、RAGは企業向けAI活用の“標準構成”になりつつあります。一方で、実際の導入現場では以下のような課題が数多く発生しています。
- AIナレッジベースを作ったのに期待した精度が出ない
- 多くの時間とコストをかけても、実務で使いにくい
- 回答が遅い、検索が不正確、生成品質が安定しない
本Meetupでは、こうした企業の現場課題に対して、OceanBase PowerRAGを活用しながら、「探せる(検索品質)・答えられる(生成品質)・使いやすい(業務体験)」AIシステムをどのように実現するのかを、技術的な観点から詳しく解説します。当日は、OceanBase による高精度なナレッジベース構築の考え方、日本企業におけるRAG導入の失敗要因、そして製品マニュアルを理解するAIエージェントのデモまで、実践的な内容をご紹介します。
1st Session: OceanBaseで構築する高精度・高効率なナレッジベースとAIアシスタント
資料出所:当日投影スライド、筆者撮影
OceanBase社のプロダクトエキスパートであるLee氏よりRAGの詳細なアーキテクチャと検索(Retrieval)の仕組みについての説明がありました。中でもドキュメントごとの文章検知パターンやそのチャンキングについての説明が特に詳細でした。そもそもチャンキング(Chunking)とは、ARGで参照情報として用いるドキュメント群を検索と生成に扱いやすい単位で分割し埋め込み(Embedding)に変換して保存する処理であり、この処理を適切に行うことができるかどうかでRAGの回答精度が大きく変わります。OceanBase社のRAG製品PowerRAGでどのように適切なチャンキングをどのように実現しているのかを現場の技術者から直接聞くことができる貴重な機会でした。
しかし、、、とにかく難しい。
発表は英語だったのですが、おそらくネイティブの日本語だったとしても20%ほどしか理解できなかったと思います。多くの数式や統計表、アーキテクチャの概念図を用いた難解な解説であったため、普段仕事でRAGを使っています!程度の我々の理解力では到底及ばぬ内容でした(笑)。おそらく自然言語解析や大規模言語モデルを専門に扱う大学生・研究者にとっては非常に有意義な内容だったのではないでしょうか。
私としては「新車の発表会に行ったらサスペンションの耐久実験の説明を聞くことになった」といったような状態で、高度すぎて参考になる情報が入手できませんでした。今後は聴衆のレベルとニーズに合わせた発表内容を心がけていただけると幸いです。
2nd Session: RAG失敗談 --なぜ日本の大企業におけるRAG導入は失敗するのか--
資料出所:当日投影スライド、筆者作成
続いては私RyoよりRAGの現場での活用例・失敗事例についてプレゼンを行いました。前回のイベント参加時に日本法人の責任者の方からお声がけいただき、この場での発表が実現しました。内容としては自分のプロジェクトでRAG(OceanBase社とは無関係)を導入した結果うまくかなかった部分があり、その事例を体験を交えながら解説するとともにどうすればうまくいったのかを個人的な見解として発表したものです。ポイントとしては大企業であるがゆえに社内のセキュリティ要件が厳しく、せっかくいいRAG基盤を用意しても実運用でスピードとクオリティが出せずに使用率が低下してしまったことです。
実際多くの方が似たような経験をされているようで、発表後も6~7人の方から質問をいただきました。生成AIブームに乗っかることが目的となってしまいPoCの段階で失敗してしまったり、開発したサービスが使われなくなってしまって投資が無駄になるケースは非常に多いため、今後も生成AI業界の大きな課題として残ることでしょう。
3rd Session: Demo Show:製品マニュアルをすばやく理解するAIエージェント
資料出所:PowerRAG 当日デモ画面、筆者作成
最後はOceanBase社の技術エキスパートであるStein氏よりRAG製品のPowerRAGを用いたデモンストレーションが行われました。PowerRAGは同社のOSSとして高機能なドキュメント処理、構造処理、検索処理を実現し、ユーザーにGUI経由でLLMとの接続・RAGサービス連携を提供できます。

資料出所:https://github.com/oceanbase/powerrag, Github PowerRAG
RAG資材そのものはDockerファイルとしてGit上で公開されているため導入はそこまで難しくなさそうでした(私も後日やってみます!)。そこにLLMのAPIKEY登録やパラメータの調整を施すことで簡単にRAGを構築することができます。また構築したRAGをWebページなどに簡単に埋め込むことができるためチャットボットの高速開発も可能です。セッションでは基本的な使い方を学んだ程度でしたので個人的にしばらく使ってみてその性能を確かめたいと思います。
おわりに
前回に引き続き今回もOceanBase社の開発力の高さと製品の性能の高さに驚かされました。イベントに参加していた別会社の中国出身エンジニアの話ですとOceanBase社は中国では圧倒的な技術と人気を誇る先端企業でOracle出身のエンジニアなど優秀な社員が集結しているとのことでした。こうした日本ではまだ知られていないグローバル企業の話を無料で聞くことができるのはITイベントの強みだと思いますので皆さん興味があればぜひ次回以降参加してみてください。
それではまた今度!



