Qiita記事、第三回!
今週も1週間でアプリを作ってみました!
【前回の1週間チャレンジ】
前回は1週間でAIを使った画像判別アプリを作成してみました。
今回は、Glideを利用したノーコード業務改善アプリを1週間で作成してみました。
これまた、とっても簡単でびっくり。
1週間でできたアプリがこちら
700店舗の資産棚卸…このアプリでペーパーレス化できたらいいな😌
— n_Ishii (@Rs_n_ishii) August 1, 2023
#protoout #ノーコードアプリ #Glide pic.twitter.com/94Vs6j7fwI
見た目はそれっぽくできたような気がします!
画像が無いと殺風景だったので、店舗ごとに食べ物のイラストを載せてみました。
棚卸の嫌なイメージをかわいいイラストで軽減する効果があります。
※本当は店舗の店頭写真を載せるつもりでしたが諸事情で載せられませんでした。
なぜ「資産棚卸」アプリを作成しようと思ったのか
私が働く会社は約700店舗をフランチャイズ運営・管理する会社です。
1年に2回、店舗で使用している備品などの固定資産の棚卸が実施されます。
700店舗もあるのに、その棚卸方法はなんと「紙」…!!!
棚卸の原簿を年に2回約700店舗全店へ郵送
↓
店舗で資産の有無をチェックし、店舗でコピーを保管
原紙を本社へ郵送で返送
↓
手作業で集計し、原簿のエクセルデータの修正と確認を行う・・・
ものすごーく「じっくり」「手間暇」かけて行われている業務です。
私は店舗の管理をする営業部。棚卸の主管部署は財務経理部です。
財務経理が中心の業務なのですが、店舗が実際に棚卸をするため、
- 棚卸実施の連絡
- 棚卸方法の問い合わせの回答
- 未提出店舗への催促連絡
等は営業部に任せられます。
「棚卸原簿が届いていない!」
「無くしちゃった!」 ⇒わかりました再送しまーす!
もはや定例の対応です。
また、今回のアプリ作成にあたり、ずーっと紙での棚卸だったのでもしかしたら何か特別な理由があるのかも?と思い、棚卸の主管部署の財務経理部長にも少しお話を伺いました。
私「棚卸は紙でないといけない決まりがあるのでしょうか。電子化したら困りますか?」
財務経理部長「紙でなくても何でもいいよ。逆に令和の時代に紙での棚卸はすぐにでも辞めたいです。」
とのことでした。(私の心の声:えええー!紙じゃなくてもよかったんかい?!)
アプリや電子化することの費用がかかるということで後回しになってきたそうです。
・・・という、この「じっくり」「手間暇」かけている業務を電子化できたら結構楽になるのでは?と思い、作成に至りました。
アプリ化が実現したら単純計算で郵送費だけでも20万円以上の経費削減につながります。
(切手代94円×700店舗×往復2×年2回)
さらに人件費を考えるともっともっと経費削減に!
やりたかったこと
今回のアプリ作成でやりたかった・目標としたことは以下となります。
- 店舗ごとに棚卸備品が確認でき、簡単な操作で棚卸が実施できる
- 棚卸の実施データを簡単に集計できる
- リアルタイムで実施状況を確認できる
- バーコードで読み取りができる(無料プランでは✖)
- 担当者の署名ができる(無料プランでは✖)
課題はまだまだたくさんありますが、ほぼ実行できたかと思います!
下二つのバーコードと署名に関してはデータの取り込み自体ができませんでしたが、イメージとして試してみることはできましたので、実装できたらもっと便利に使えると思いました!
作成手順
それでは作り方を説明します!
今回は実際の台帳を基に、資産名や資産番号などはダミーのデータを用意しました。
使ったもの
-
Glide
⇒ノーコードでブラウザアプリが作れるサービスです。 - Google スプレッドシート
⇒棚卸原簿がしっかり作れていればそのあとのアプリ化がとても簡単にできます!
たったこれだけです!
実際にかかった時間は3時間ほど。
慣れたらほんとに簡単そう…。
Google スプレッドシートの作成
まずはアプリのデータの元となる、スプレッドシートを作成します。
①資産名や店舗名など、棚卸に必要なデータを入力します。
こちらは元々の実際の資産棚卸原簿がExcelだったため、ほぼコピペで作成可能でした。
②棚卸の結果を入力する欄
資産の有る無しや、棚卸日時などを入力するための場所を作っておきます。
③アプリの画面に表示させたい画像
これは無くてもいいですが、アプリの画面に表示させたい画像がある場合はそれぞれ入力しておきます。
Glideのレイアウトやデータの抽出方法が最初はうまくできず、思った通りのデザインにできませんでしたがスプレッドシートの行列を組み替えたりすることでうまくできました!
先にがっつりスプレッドシートを作成してしまうより、試しに数行のデータをGlideに取り込んでみてから調整する方がいいかもしれません!
Glideの設定
まずは Glide にアクセスしてアカウントを作成します。
Googleのアカウントがあればすぐにできます。
ちょっと説明が長くなりますが、
みんなどうやってボタンとか作ってるの???
と悩んだ部分などをまとめてありますのでよければ参考にしてください^^
-
作りたいアプリの名前を入力し、Mobileを選択します。(タブレットやPC端末での閲覧を目的とするならLargeScreenの方を選びます。)
画面に任意の文字を表示させる方法
アプリ上で文字を入力する方法
「Text Entry」を選び、入力した文字を保存する列・アプリ上での表示文字を指定します。
スプレッドシートのデータを表示する方法
選択ボタンを表示する方法
「Button Block」を選択。ボタンの文字や、押した後のアクションなどを指定します。
今回は、「ある」「ない」を押すとスプレッドシートの資産の有無の欄に「ある」「ない」が入力されるように設定しました。
ボタンを押した日付をスプレッドシートに入力する方法
ボタンは先ほどと一緒の「Button Block」を選択。日付を入力したいスプレッドシートの列を指定し、Action部分から、「Current date/time」を選択すると日時が記録されるようになります。
Glideの使い方はこちらの記事を参考に作成しました。
【ナガクラさんの記事】
その仕事まだエクセルでやってるの?!Glideで業務効率化!イベント報告用アプリを作ってみた
スプレッドシートの反映
アプリ上で入力した、「資産の有無」「確認日」「担当者名」は入力した時点で、自動的に指定したセルに随時スプレッドシートに反映されます。
集計の手間を無くすことができました。
職場の人に「このアプリ使えそう?」と聞いてみました
今回は結構実用的な課題をテーマに作成したつもりですので、作成の意図を伝え、実際に一緒に働く仲間たちに感想を聞いてみました!!!
Oさん 直属の上長
良い点:アイディアがとてもいい。効率化されると思う。
懸念点:誰でも入れるアプリだとセキュリティ面が課題では?
費用面はどうなのか気になる。
Sさん 現場経験の長い先輩
良い点: 操作が簡単!現場でも使いやすそう。
データがすぐに反映されるのが良い
もっといろんなアプリ作ってほしい!
懸念点: ボタンを押したときの反応が無く、押せているのかどうかわかりにくい。
資産の写真は無くてもいいかも?設定するのが大変そう。
Kさん 現場経験も長いベテラン。隣のグループのマネジャー
良い点:経費削減・業務量の削減に大いに役立ちそう。
ペーパーレスはSDGsの観点からも大事。
実現してほしい。
懸念点:フランチャイズのため、他店の導入資産が見れるのは良くないのでは?
個店の情報のみ見れるようにすべき。
(設備の良し悪し気づき、フランチャイズオーナー同士がぎくしゃくする可能性がある)
との意見をいただくことができました。
懸念点でいただいたものはすべて「確かに・・・!」と思わされるものでした。
特に、「他店の資産情報が見れるのは良くない」というのは毎日のように全店の資産を見れている私からしたら思いつかない発想でした。フランチャイズの本部として大事な課題であると感じました。
他の人からの意見を聞くことで気づかない課題をみつけることができました。
今回作成のGlideの無料プランでは、行数の制限と、使える機能の制限があり、無料プランのままでは実用化は難しいですが、セキュリティ面などの課題が解消できれば実用化もあり得るのでは?!と思いました!
参考【Glideのプランについてのまとめ記事】
【Glide(グライド)】無料と有料(Pro・Basic)の違い。制限の種類と変更方法