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IBMCloud上のベアメタルサーバーでのvCenterの構築方法

Last updated at Posted at 2023-06-07

はじめに

この記事では下記の記事の続きとして、IBMCloud上に構築したESXiの上でvCenterの構築を行い最終目標としてゲストOSの構築を目指します。

今回の構成図として下記の通りです。
スクリーンショット 2023-06-01 17.38.47.png

利用環境としてIBM Cloud Classic Infrastructure上で以下のサーバーがあるものとします。
・ベアメタルサーバー(CPU:4core, RAM:128GB, OS:CentOS(前記事によりESXiに書き換え済み))
・踏み台用仮想サーバー(CPU:2core, RAM:4GB, OS:Windows 2022)
・DNS用仮想サーバー(CPU:2core, RAM:4GB, OS:Windows 2022)
ゲストOSサーバー用にポータブルIPアドレスも事前に用意しておきます。
前提としてベアメタルサーバー上に以前の記事で行ったESXiが構築済みであるものとします。また、今回導入するvCenterと導入したいゲストOSのISOファイルはCaseで依頼して入手しています。

作業手順

作業内容としては以下の項目になっています。

  1. DNSサーバーの設定
  2. vCenterの構築
  3. vCenterとESXiの連携設定
  4. vCenter上でのゲストOSサーバーの構築

1. DNSサーバーの設定

今回導入するvCenterでは要件として逆引き可能なDNSが必要なので、DNSサーバー用に用意したサーバーにDNSの設定を行っていきます。
方法としてWindowサーバー上にActive Directoryとともに導入する方法とLinuxサーバー上にBINDを用いて導入する方法があるのですが、今回はActive Directoryを用いて導入する方法を取ります。

まずはServer Managerの右上にある「Manage」から「Add Roles and Features」を選択します。
スクリーンショット_2023-05-12_18_11_53.png
すると次のようなウィザードが出てくるのでServer Rolesまで「Next」を選択します。
スクリーンショット_2023-05-12_18_12_09.png
Server RolesではRolesから「Active Directory Domain Services」と「DNS Server」を選択します。
スクリーンショット_2023-05-12_18_13_17.png
そこからConfirmationまで進み、Active Directory Domain ServicesとDNS Serverのインストールを行います。
スクリーンショット_2023-05-12_18_14_46.png
インストール完了したら以下のような画面になるので、「Promote this server to a domain controller」を選択し、ドメインコントローラーの設定に移動します。
スクリーンショット_2023-05-12_18_44_59.png

「deployment operation」から「Add a new forest」を選択し、ルートドメインを入力します。(今回は例としてibm.localと設定)
スクリーンショット_2023-05-14_20_02_19.png
続いてDSRMのパスワードを設定します。
スクリーンショット_2023-05-14_20_03_12.png
そこからしばらく「Next」を選択し、Prerequisites Checkまで進み、「Install」を選択し、インストールが完了したら設定は終了です。
スクリーンショット_2023-05-14_20_08_10.png
最後にDNSのForward LookupとReverse Lookupの設定を行います。
Server ManagerのDNSを選択し、DNS Managerを開きます。
DNS ManagerのForward Lookup ZonesのForestDnsZonesに正引き用のAAAAレコードを、Reverse Lookup Zonesにptrレコードを登録します。

スクリーンショット_2023-05-14_21_55_10.png

2.vCenterの構築

先ほど設定したDNSサーバーを用いてvCenterの導入を行います。
前提として踏み台用のwindowsサーバーにvCenterのイメージファイルがあるものとします(ない場合はvCenterのページやCaseなどで入手してください)。
まずは踏み台用のwindowsサーバーにRDPからログインを行います。
そして、vCenterのISOファイルを開き「VMware VCSA」→「vcsa-ui-installer」→「win32」からインストーラーを起動します。
スクリーンショット 2023-05-19 14.06.59.png
すると以下のような画面が出てくるので一番左の「Install」を選択します。
スクリーンショット 2023-03-02 10.38.05.png
項目の3つ目、vCenter Server deployment targetまで「Next」を選択し、
vCenterをデプロイするサーバーを選択します。それぞれ入力欄にESXiのIPアドレスとポート番号、ユーザーネーム、パスワードを入力します。
スクリーンショット_2023-03-02_10_40_56.png
次にvCenterの名前、パスワードの設定を行います。
スクリーンショット 2023-03-31 13.22.31.png
そこから7.Configure network settingまで「Next」を選択し、ネットワークの設定を行います。DNSに関しては先ほど設定したDNSの通りに入力します。
スクリーンショット 2023-03-31 13.24.53.png
最後に今までの入力の確認を行い、インストールを開始します。
インストールが終了したらvCenter導入のStep1が終了です。
続いてStep2としてvCenterのセットアップを行います。
スクリーンショット 2023-03-31 13.49.58.png
時刻同期設定はESXiホストに合わせ、SSH接続はEnabledを選択します。
スクリーンショット 2023-03-31 13.50.53.png
SSO認証について、ドメインネームとパスワードの設定を行います。
スクリーンショット 2023-03-31 13.51.14.png
以降はデフォルトで進めていき、最後に設定の確認で「FINISH」を選択するとインストールが開始されます。

3. vCenterとESXiの連携設定

vCenterにログインをしてESXiの登録を行います。実際に運用する際は複数のESXiを1つのvCenterに登録しますが、今回は1つのみを登録します。
まずはvCenterに設定したFQDNを用いて踏み台サーバーからアクセスするのですが、ここで注意点として今回作成したDNSサーバーを利用するために踏み台サーバー側でDNSについて設定を行う必要があります。
手順としては以下の通りです。

DNS設定

踏み台サーバーにRDPからログインし、「Server Manager」を起動します。
そこから「Ethernet 4」→「Properties」→「Internet Protocol Version 4(TCP/IPv4)」と選択します。
スクリーンショット_2023-05-29_15_06_36.png
そして「Use the following DNS server addresses」を選択し、先ほど設定したローカルDNSのアドレスを入力します。
スクリーンショット_2023-05-29_15_11_16.png

これでDNSの設定が完了したのでアクセスを行います。
今回はvcsa1.ibm.localと名前をつけたのでこちらにアクセスすると以下の警告文が出ますが、無視して進めます。
スクリーンショット 2023-05-30 13.20.03.png
「LAUNCH VSPHERE CLIENT」を選択し、vSphereのクライアントを開きます。
スクリーンショット 2023-05-30 13.20.14.png
ログイン画面が表示されるので、vCenter導入時に設定したSSOドメインネームとパスワードを使いログインします。
スクリーンショット_2023-05-30_13_20_31.png
vSphere Serverに接続ができました。
スクリーンショット_2023-05-30_13_56_07.png
ここからESXiの登録を行います。
すでに表示されているvCenterの名前(vcsa1.ibm.local)を右クリックし、「New Datacenter」を選択します。
スクリーンショット_2023-05-30_13_56_19.png

先ほど作成したDatacenterを右クリックし、「Add Host」を選択します。
スクリーンショット_2023-05-31_1_16_35.png
ESXiのFQDNもしくはIPアドレスを入力します。
スクリーンショット_2023-05-30_13_56_44.png
次に、ESXiのユーザーネームとパスワードを入力します。
スクリーンショット_2023-05-30_13_59_04.png
それ以降はデフォルトのまま進めていき、「7.Ready to complete」で「FINISH」をクリックして設定完了です。
スクリーンショット_2023-05-30_13_59_58.png

4. vCenter上へのゲストOSサーバーの構築

ここからvCenterを操作してゲストOSサーバーを構築します。この時入れようとしているOSのイメージファイルが必要なので用意してください。今回はubuntu-linux OSで構築するのであらかじめデータストアにISOフォルダを作成し、ISOファイルを保存しておきます。
まずは先ほど登録したESXiホストの名前を右クリックし、「New Virtual Machine」を選択します。
スクリーンショット_2023-05-31_9_19_12.png
「Select a creation type」で「Create a new virtual machine」を選択します。
スクリーンショット_2023-05-30_23_32_23.png
次に名前の設定とロケーションの設定を行います。ロケーションは先ほど作成したDatacenterを選択します。
スクリーンショット 2023-05-30 23.32.37.png
コンピュートリソースの選択では登録したESXiを選択します。
スクリーンショット 2023-05-30 23.32.46.png
ストレージの選択では1つのデータストアが表示されるので、それを選択します。
スクリーンショット 2023-05-30 23.32.57.png
互換性の選択では導入したESXiのバージョンを選択します。
スクリーンショット 2023-05-30 23.33.36.png
ゲストOSの選択では今回導入するOSを選択できます。今回はLinuxのUbuntu linuxを選択します。
スクリーンショット 2023-05-30 23.34.23.png
ハードウェアのカスタマイズではサーバーのCPUやメモリの設定を行えますが、今回はデフォルトのままにします。また、ここでISOイメージの指定を行います。「New CD/DVD Drive」でDatastore ISO Fileを選択し、右のConnectにチェックを入れます。
スクリーンショット 2023-05-30 23.34.51.png
最後に設定の確認が出てくるので問題なければ「FINISH」をクリックして設定完了です。
スクリーンショット 2023-05-30 23.35.42.png
続いてOSのインストールを行います。先ほど作成したサーバーの名前がESXiホストの下に追加されているのでクリックして詳細を表示します。
このサーバーはまだ起動していないので上部にある再生ボタンを選択してサーバーを起動します。
スクリーンショット_2023-05-31_10_45_16.png
すると中央左のコンソール画面が黒く変化するのでクリックしてコンソールを開きます。
スクリーンショット_2023-05-31_10_48_44.png
コンソールにアクセスできたら、OSのインストールを行います。
スクリーンショット 2023-05-31 10.53.40.png
キーボードタイプ・インストールタイプの選択はデフォルトのまま、ネットワーク設定まで進みます。ネットワークはデフォルトではDHCPv4になっているのでこちらを事前に用意したポータブルIPに設定します。
スクリーンショット 2023-05-30 23.50.42.png
IP情報としてサブネット・ゲートウェイ・IPアドレスの情報を記入します(DNSはオプション)。
スクリーンショット 2023-05-30 23.50.56.png
以降、パスワードやユーザーネームなどを設定して、インストールを行います。
インストール後、サーバーのリブートが行われ、linuxサーバーにログインが可能となります。
スクリーンショット 2023-05-31 11.18.30.png

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