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みなさん、こんにちは!

Google Cloudの案件に携わったことをきっかけに2024年1月からGoogle Cloud資格取得の挑戦を始め、2024年12月までに全11資格を取得しました。 資格挑戦を通して掴んだ各試験の特徴や学習法について、ポイントを押さえてお伝えしていきます。

※本記事の内容は執筆時点のものです。情報は更新される場合があるため、常に最新の情報を参照するようにしてください。

Google Cloud資格概要

Google Cloud資格は初級、中級、上級の3段階に分かれており、計11の資格があります。
一覧にすると以下の通りです。

資格 レベル 内容
Cloud Digital Leader 初級 サービス概要、設計思想
Associate Cloud Engineer 中級 設計・構築、アプリケーションデプロイ、運用
Professional Cloud Architect 上級 設計・構築、アプリケーションデプロイ、運用
Professional Cloud Security Engineer 上級 権限管理、データ管理、セキュリティ
Professional Data Engineer 上級 データ処理、ETLパイプライン設計・構築、データエンジニアリング
Professional Machine Learning Engineer 上級 機械学習、MLモデル構築、MLパイプライン設計・構築
Professional Cloud Developer 上級 アプリケーション開発、テスト、デプロイ
Professional Cloud DevOps Engineer 上級 アプリケーション開発、CI/CD、運用管理
Professional Cloud Network Engineer 上級 ネットワーク設計・構築、ネットワークセキュリティ
Professional Cloud Database Engineer 上級 データベース選定、設計、チューニング
Professional Google Workspace Administrator 上級 Workspace管理、設定、トラブルシューティング

※2025年にProfessional Workspace Administratorが廃止され、Associate Data PractitionerとAssociate Google Workspace Administratorが追加されました。

各資格の特徴

さっそく、各資格の特徴について見ていきます。

Cloud Digital Leader

Google Cloudのサービス全般に関する基礎的知識を問われます。

特定のサービスについて深掘りするというよりも、従量課金制やオートスケーリングといったクラウドサービス自体の特徴を問う問題や、特定の要件をみたす適切なサービスを選択するといった問題が多く出題されます。
クラウドサービスの基本的な特徴と、主要なサービスの概要について正しく把握することがポイントです。

Associate Cloud Engineer

Cloud Digital Leaderと同じくGoogle Cloudサービス全般に関する知識を問われますが、より深いレベルの理解を求められます。具体的な事例が提示され、要件をみたすために必要なサービスの組み合わせや、問題を解決するためのアクションについて問われます。

Cloud Digital Leaderと違い、サービスの概要を理解したうえで「どう使うか?」ということに焦点が当てられている印象です。
GKEについてもよく出題されるので、コンテナやKubernetesについても触れておくと安心です。

Professional Cloud Architect

Associate Cloud Engineerの上位版です。

範囲や内容としてはAssociate Cloud Engineerとほぼ同じですが、類似したサービスの使いどころの違いについての理解や、複数考えられる選択肢のうちどれが工数や費用が少なく済むか?といった最適解を見極める能力が求められます。
Associate Cloud Engineerと同様の幅広い知識に加えて、Googleが推奨するベストプラクティスについても頭に入れておく必要があります。

Professional Cloud Security Engineer

IAMやネットワークまわりを中心としたセキュリティについて深い理解が求められます。

多要素認証の設定等をはじめ、IAM権限やロールの設定、サービスアカウントの運用管理、Cloud Armorを用いたWebアプリケーションの保護など、一般的なITにおけるセキュリティとサービスレベルでのセキュリティの知識が必要とされます。

Professional Data Engineer

データ処理やETLパイプラインの構築に関する知識を問われます。

Cloud Storageへのデータ格納やPub/Sub、Dataflow、BigQuery等のサービスを使ったパイプラインの構築、各種DBサービスの利用などについて、ユースケースに応じて適切なアプローチを選択できることが求められます。
機械学習についても一部問われるので、基本情報技術者レベルの機械学習の知識があることが望ましいです。

Professional Machine Learning Engineer

機械学習について一般/サービスレベル両方の知識が問われます。
機械学習の経験が少なく、受験も英語のみであったため個人的にかなり難しく感じた試験でした。。

モデルの精度を向上させるための特徴量に対する操作、ドリフトへの対処、AutoMLを利用した機械学習サービスの構築、VertexAIの活用などがメインの内容となります。
機械学習における概念やアルゴリズムの本質を正しく押さえつつ、サービスについての理解を深めることが重要です。

Professional Cloud Developer

アプリケーションの開発やテストに関する知識が問われます。

Cloud Functions、Cloud Run、GKEといったアプリケーション開発に特化したサービスや、アプリケーションの最適なテスト方法やデプロイ戦略の選択、コンテナイメージの管理方法などが主な範囲になります。
アプリケーションやAPIに関連するサービスやツールについて、しっかりと知識を付けておく必要があります。

Professional Cloud DevOps Engineer

アプリケーションの開発やCI/CD、運用管理についての知識が問われます。

範囲としては Professional Cloud Developer と似ていますが、影響を最小限に抑えながらスケーリングや運用コスト最適化を行う方法、インシデントが起こった際にどう対応すべきかなど、より運用寄りの内容が問われます。
SRE(サイト信頼性工学)というのがメイントピックになっている印象です。

Professional Cloud Network Engineer

ネットワークに関する深い知識を問われます。

共有VPCやVPCピアリングの活用、Cloud InterconnectやCloud VPNを用いたオンプレミス環境との接続、Cloud Routerによるルーティング、ロードバランサの設定など、ネットワークに関連する技術やサービスについて幅広く問われるので、ネットワークの経験が少ない筆者は苦しめられた試験でした。。
ネットワークの基本を押さえながら、サービスに絡めて理解することが重要です。

Professional Cloud Database Engineer

データベースサービス(BigQuery、Cloud Spanner、Bigtable、Cloud SQL、Firestoreなど)について、それぞれの特性に応じた最適なサービスの選択やデータベース移行方法の選択、障害に備えた冗長化構成の構築方法、パフォーマンスチューニングなど、様々な観点から知識を問われます。

メインはデータベースについてですが、データベースに関連したIAM権限管理やセキュリティについても問われる場合があるため注意が必要です。

Professional Google Workspace Administrator

ユースケースに応じたGmailやDriveの機能活用、権限管理、共有設定、Vaultによる組織内のデータ管理やGoogle Cloud Directory Syncによるユーザ管理など、Google Workspaceの管理者としてタスクを遂行するために必要な知識を問われます。

Workspaceの様々なサービスや機能について、しっかりと把握しておく必要があります。

試験の形式

CBT方式で、自宅またはテストセンターで受験可能です。
試験時間は Cloud Digital Leader が90分で、他はすべて120分となっています。

問題形式は50~60問程度の多肢選択式で、記述問題はありません。
合格ラインは公開されていませんが、およそ70%前後とされています。

資格取得の優先順位と学習方法

優先順位の決め方

まずは Associate Cloud Engineer を取得し、その後はご自身のキャリアに応じたProfessional資格に挑戦するのがおすすめです。

Associate Cloud Engineer はGoogle Cloudの主要サービスを網羅しているため、上位資格に挑戦するための基盤作りに最適です。専門領域の資格でもIAMやネットワーク、Cloud Storageといったサービスの存在はついて回るため、まずは Associate Cloud Engineer の取得をおすすめします。

Associate Cloud Engineer を取得した後は、ネットワークを専門とする場合は Professional Cloud Network Engineer、データベースを専門とする場合は Professional Cloud Database Engineer など、先の一覧を参考にProfessional資格に挑戦してみると良いと思います。

できれば、Associate Cloud Engineer の後に Professional Cloud Architect を取得しておくと安心です。
Professional Cloud Architect まで取得すればGoogle Cloudの基礎力はかなり付いていると思うので、他のProfessional資格にもスムーズに挑戦できると思います。

学習方法

私個人の場合ですが、Udemyで問題集を買って、問題と解説をひたすら読んでいました。

試験では正解の判断が難しい選択肢も出てくるので、「なぜそれが正解なのか?」を突き詰める精度が非常に大事になってきます。普段は仕事もあり割ける時間は限られているので、問題は解かずに正解に至るロジックをとにかく頭に叩き込み、理解することに重点を置いていました。

分からない部分やイメージが沸かないサービスは調べたり触ってみたりして、どうして正解の選択肢でないといけないかが筋道立てて考えられるようになれれば、合格の可能性は一気に高まります。

参考までに、勉強時間は平日は1日2~3時間程度で、週末にまとめてやることが多かったです。
1つの試験で平均してかけた期間は2~3週間程度でした。

まとめ

Google Cloud資格の概要と特徴、学習方法についてご紹介しました。

Google Cloud資格は(特にProfessional資格の場合)簡単ではありませんが、資格ごとに異なる特徴があり、ポイントを押さえて学習することで合格を掴み取ることができます。
Google Cloudは AWS、Azure に次いで市場シェアが大きく、年々シェアも伸びているため、資格取得は有利に働くこと間違いなしです。本記事の内容を参考に、皆さんもぜひGoogle Cloud資格に挑戦してみてください!

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