はじめに
家に眠ってたWindowsのノートPCがあって、「もったいないな〜」と思いつつ放置してたんですが、自宅でサーバー環境を作りたくなったので Rocky Linux を入れてみました。
ネットワークの勉強も兼ねて、ゆくゆくはスイッチの踏み台サーバーとして使ったり、ZabbixやDockerを動かしたりするのが目標です。
この記事は「とりあえずRocky Linuxを入れてSSHできるようにするまで」の記録です。
使ったマシンのスペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CPU | Core i7-7500U |
| RAM | 16GB |
| ストレージ | 約70GB(空き) |
| 元のOS | Windows |
なぜ Rocky Linux を選んだか
いくつかディストリビューションの選択肢がある中で、Rocky Linuxを選んだ理由は主に2つです。
1. 就活・実務を意識したから
インフラエンジニアを目指しているので、業務で使われる環境に近いものを使いたかった。Rocky LinuxはRHELと互換性があるので、ここで覚えたコマンドや設定がそのまま実務でも使える可能性が高い。
2. 安定性重視のサーバー用途にマッチしてるから
自宅でDockerを動かしたり、Zabbixでネットワーク監視をしたりする予定なので、コロコロ変わる最先端パッケージより「安定して長期間動く」ことの方が大事。RHELベースはその点で信頼性が高い。
同じような選択肢にAlmaLinuxもあります。どちらでも大差ないですが、Rocky Linuxの方がコミュニティが活発だったので今回はこちらにしました。
Rocky Linux ってそもそも何?
簡単に言うと、RHELの無料クローンです。
RHEL(Red Hat Enterprise Linux)= 企業向けの有料Linuxディストリビューション
業務の現場ではRHELやそのクローンが多く使われていて、Rocky LinuxはRHELと互換性がありながら無料で使えるので、サーバー構築の練習にはかなり向いてます。同じような立ち位置のものとして AlmaLinux もあります。
手順
1. ISOダウンロード
公式サイトから落とします。
以下のような選択肢がありますが、お使いの環境に合わせて選択してください。

- バージョン:Rocky Linux 9.x(最新安定版)
- アーキテクチャ:x86_64
- 種類:Minimal ISO(約2GB) ← これがおすすめ
Full ImageではなくMinimalを選ぶ理由:
- ダウンロードが速い
- なるべく軽量なものが良かった
- コンテナのベースとして使う予定だから
2. インストール用USBを作成
用意するもの: 2GB以上のUSBメモリ (中身は消えるので注意)
今回はMinimal Imageを選択したため、2GB以上あれば大丈夫ですが、今後ファイルサイズが増える可能性もありますのでなるべく余裕をもったサイズのUSBメモリを用意したほうが賢明です。
Windowsで作業する場合は Rufus が一番簡単です。
- https://rufus.ie/ja/ からダウンロード
- USBメモリを挿す
- Rufus起動 → デバイス選択 → ISOファイルを指定
- パーティション構成は GPT(UEFIのマシン)or MBR(古いBIOSのマシン)
- 「スタート」→ ISOイメージモードで書き込み
- 5〜10分で完了
3. BIOSの設定を変更
- ノートPCの電源を切る
- USBメモリを挿す
- 電源ONと同時に F2 / F12 / Del / Esc あたりのキーを連打
- BIOS/UEFI設定画面が開く
- Boot Order(起動順序) でUSBを最優先にする
- Secure Boot を無効(Disabled) にする
- 保存して終了
⚠️ ここで躓きやすい:Secure Boot
最初、Secure Bootを無効にしないと「起動できないか起動はするけど途中でコケる」ことがあります。Rocky Linux 9はSecure Bootに対応はしてるんですが、環境によっては無効化しておいた方が無難です。
F12連打でBIOSに入れなかった場合は機種ごとにキーが違うので調べてみてください。
4. Rocky Linuxのインストール
USBから起動すると、インストーラーが立ち上がります。
「Install Rocky Linux 9.x」を選択 → Enter
数分待つとGUIインストーラーが起動します。
設定していく項目:
言語選択
英語(English)がおすすめです。エラーが出たときに検索しやすい。
ソフトウェアの選択
- Server(GUIなし) を選択
- 追加で「Network Servers」「System Tools」「Development Tools」をチェックしておくと後が楽になります。
GUI(グラフィカル画面)はサーバー用途には不要です。どうせSSHでリモート操作するので。
インストール先
- SSD or HDDを選択
- 「自動構成」でOK(LVMで自動分割してくれる)
- 「すべて消去」の警告が出たらそのまま進む(選択したSSD or HDDのデータが消えるので注意)
ネットワークとホスト名
- 有線LANを「オン」に
- ホスト名は
rocky-serverとかjumphostとか好きな名前で
rootパスワード
- 強いパスワードを設定
- 「rootのSSHログインを許可」はチェックしない
ユーザー作成
- ユーザー名:
adminなど(root以外で) - 「このユーザーを管理者にする」にチェック(sudo権限)
「インストール開始」を押したら15〜30分ほど待ちます。完了したら再起動。
5. インストール後の初期設定
再起動後、コンソール画面でログインできれば成功。
まずアップデート。
sudo dnf update -y
ネットワークの確認。
ip addr show
192.168.x.x みたいなIPが表示されればネットワークOK。
SSHが動いているか確認。
sudo systemctl status sshd
Active: active (running) が出ていればOK。
firewalld(ファイアウォール)について
Rocky Linuxはデフォルトでfirewalldが有効で、SSH(ポート22)は最初から許可されています。なので特別な設定なしにSSH接続できるはず。
6. WindowsからSSH接続
同じLAN内にある別のWindowsPC側で TeraTerm を使いました。
- TeraTerm起動
- 「ホスト」にRocky LinuxのIPアドレス(例:
192.168.10.50) - サービス:SSH、ポート:22
- OK → ユーザー名とパスワード入力
Linuxのプロンプトが出たら成功! 🎉
[admin@rocky-server ~]$
躓いたポイントまとめ
USBから起動しない
→ BIOS設定でSecure Boot無効化 & 起動順序の変更を確認。Rufusで再書き込みも試す。
IPアドレスが分からない
→ インストール時に有線LANを「オン」にし忘れてたりする。コンソール画面から ip addr show で確認。
SSHでつながらない
→ 以下を順番に確認:
# IPが正しいか
ip addr show
# sshdが動いているか
sudo systemctl status sshd
# firewalldでSSHが許可されているか
sudo firewall-cmd --list-services
まとめ・次のステップ
無事にRocky Linuxが入って、WindowsからSSH接続できるようになりました。
この環境をベースにして、次はこのあたりをやっていく予定:
- SSH鍵認証の設定(パスワード不要にする)
- Dockerを入れてZabbixでサーバー監視
- Cloudflare Tunnelで外部公開
今回はTPMが搭載されていないためWindows 10からWindows 11にアップデートできず、捨てられそうになったノートPCを使いました。一度捨てられそうになったノートPCが立派に動く自宅サーバーになるとは思っていませんでした。
自分自身も初めてのLinux構築だったので至らない部分もあるかもしれませんが、今後はこのサーバーを軸にいろいろな技術を試したり遊んでみたいと思います。古いノートPCが眠ってる人はぜひ試してみてください。