2020年8月11日にA2019.15 Community Edition (ビルド 5931) がリリースされました。A2019.15自体には新機能はほとんどないのですが、IQ Bot Community Editionには大きな変更が2点ほどあるようです。ちなみに、機能自体はIQ Bot Version 11.3.4.2と同等のようです。
- ABBYY以外のOCRエンジン (Tesseract4、Microsoft Azure、Google Cloud) がサポートされるようになりました。
- カスタムロジックとして使えるPython/pandasライブラリが増えました。
※ IQ Bot Community Editionの特徴と制限については、 @IQ_Bocchi さんの記事『IQ Botのコミュニティ版が今日(2020.4.23)復活!!』を参照してください。
※ IQ Botってそもそも何?という人はこちらの記事をご覧ください。: 『IQ Botとは』
IQ Bot Community Editionを触ってみる
最初のオプションの設定
IQ Botには、A2019 Community Editionのホーム画面からアクセスできます。IQ Botのホーム画面で「始める」ボタンをクリックすると、「ラーニングインスタンス」が作られます。
※ IQ Bot Community Editionのナビゲーションウィンドウは「ホーム」と「ラーニングインスタンス」のみで、Enterprise版にある「ドメイン」「BOT」「管理」はありません。
しばらく「インスタンスを作成中」の画面が出ます。少し時間がかかります。
ドキュメントタイプ (ドメイン) は、いろいろなものが用意されていますが、すべて英語のフォームです。Community Editionでは使えるものが制限されていますが、日本語で使う上では関係ありません。これらの定義済みフォームは言語は英語しか選択できません。「その他」を選択すると日本語を含む様々な言語が選択できるようになるので、これを選びましょう。
ドキュメントタイプを設定すると、追加のオプションが指定できるようになります。
画面の一番下にOCRエンジンの選択オプションがあります。以下の通り、ABBYY以外のオプションが追加されているのがわかりますね。
インスタンスを作成して分析してみる
必要なオプションを設定し、ドキュメントのアップロードや読み出したいフォームフィールドの設定を完了して「インスタンスを作成して分析」ボタンをクリックすると、分析の画面に移ります。しばらく時間がかかります。
本番環境にプッシュ
ここでトレーニングを継続するか、本番環境 (ここでは「プロダクト環境」という単語になっている)にプッシュするかを選択できます。
本番環境にプッシュしてRPA側から使えるようにするには「プロダクト環境に設定」のトグルボタンをONにします。
ONにすると、しばらくして設定が完了します。
RPA側から使ってみる
RPAのBot編集画面に戻って新規Botを作成して、IQ Bot関連のアクションを検索してみると、いくつか利用可能になっています。クラウド上、またはローカル上のファイルの処理や、事前処理を行うためのアクションが準備されています。アクションの詳細パネルで「Learning Instance name」のドロップダウンから、先ほど本番環境にプッシュしたラーニングインスタンスが選択可能になっています。
これで本番環境で使えるようになりました。