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FSx for WinでHDDを利用する時はIOPSに注意

Last updated at Posted at 2022-11-28

はじめに

FSx for Windows File Serverは簡単にCIFSファイルサーバを立てられる便利なファイルサーバマネージドサービスです。HDDを利用すると価格もリーズナブルで、実はHDD/SingleAZの場合Standard S3よりも安く利用できます。一方、HDDはIOPSの制限値が厳しめなので注意が必要です。今回は、機能とIOPSにフォーカスして説明していきたいと思います。

HDD利用時の価格とIOPS

ポイント
スループット予約によりインスタンスとしての最大性能が決まるが、HDDを使う場合は、その前に限界が来る

説明
FSx for Winodws File Serverの課金は、スループット予約料、容量利用料とデータ転送料で構成されています。データ転送は他のAWSサービス同様、同一AZ内の通信は課金されません。バリエーションとして、シングルAZ or マルチAZ、SSD or HDDの4パターンに対し、必要なスループットを予約する形となります。(スループット予約による性能値はFSx for Windows Fileserverパフォーマンスを確認してください。)

容量課金の性能

タイプ メディア 料金(月額) スループット(MB/秒) IOPS
シングルAZ SSD 0.156USD/GB 750MB/TiB 3,000/TiB
マルチAZ SSD 0.276USD/GB 同上 同上
シングルAZ HDD 0.016USD/GB 12ベースライン;80バースト/TiB(ファイルシステムあたり最大1GB/秒) 12ベースライン;80バースト/TiB
マルチAZ HDD 0.03USD/GB 同上 同上

※東京リージョン 2022/11/28時点の情報
※HDDの場合は一定時間バースト値まで利用できますが、バーストクレジットを使い切るとベースラインの速度まで落ちます。バーストクレジットの使用状況は2022/10/12のアップデートで確認できるようになりました。

つまり、2TiBのHDD構成の場合、スループット予約を256Mbpsしても、通常24IOPS(24MB/秒)、最大160IOPS(160MB/秒)しか出ないことになります。

参考)
FSx for Windows Fileserver利用料
FSx for Windows Fileserverパフォーマンス
FSx for Windows Fileserver 新メトリック情報(2022/10/12更新)
利用料計算ツール

HDD利用時の注意点

上記のように、HDD使用時はインスタンスの性能限界の前にHDDの性能限界を迎えます。特に、IOPSの限界は重複排除が止まってしまったりボリュームシャドーコピーのデータ消失と言った問題を引き起こします。

ボリュームシャドーコピーはWinodws OSの機能で実現されており、変更差分をCopy on Writeで記録していきます。ボリュームシャドーコピーは一瞬でも書き込みが間に合わないと全ての履歴を失います

特に、重複排除スケジュール実行時にIOPS消費が激しくなるので注意が必要です。
(重複排除とボリュームシャドーコピーを同時に利用する時はSSDをお勧めします)

HDD利用でこれらのサービスを利用する時は、新たに見えるようになった、FileServerDiskIOPSUtilization、FileServerDiskIOPSBalanceを監視しておくことをお勧めします。

参考)
ボリューム シャドウ コピー サービス
シャドーコピーの使用

まとめ

HDDはIOPS設定が低いので重複排除やボリュームシャドーコピーのようにIOPSを多く消費するサービスを利用する時はIOPSに注意する。これらのサービスを利用する時はSSD利用を推奨。

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