事の始まり
CentOS 8で運用していたPCのOSを,サポートが終了することに伴って,Ubuntuに入れ替えることになった.
CentOSとマシンの相性か分からないが,フリーズしてしまうことも多く,電源を落とさざるを得ない場面もしばしばあった.
環境
・AMD EPYC CPU 16core 7302 3.0GHz x 2
・Ubuntu 20.04 LTS
(2023/01/20 追記) 2022年12月にUbuntu 22.04 LTSでも、同様の症状が出た際に、この方法で解決した。
起こったこと
UbuntuのLiveUSB(ブータブルUSB)を作成し,それをマシンに差してUbuntuをインストールした.
その後,再起動すると画面が真っ暗なままで,ログイン画面が出てこなかった.
とりあえず色々見てみた
そのPCではCtrl + Alt + F1
でGUI,Ctrl + Alt + F2~F6
でCUIが表示された.
Ctrl + Alt + F1
を押すとGUIは出てくるが,ログインしようとしてEnter
を押したり,マウスをユーザー名に重ねるとGUIが落ちてしまった.何度もやっているとフリーズしてどうにもならなくなる.
CUIは問題なく起動し,ログインもできた.コマンドも実行できた.
先に結論
結論から言うと,以下の2点が原因であった可能性が高い.
-
ログインの試行錯誤の過程で,電源ボタンで強制シャットダウンをしたことにより,GUI関連の重要なファイルである
xorg.conf
というファイルが壊れてしまったこと. -
これまで用いられていたX-windowというウインドウドライバから変更された,Waylandという新しいウインドウドライバが悪さをしていたこと.
全く知識がない状態から調べまくって色々試したので,どれが効いたのか分からない.
なので,以下では試した過程の全てを記載する.
1への対処法
真っ暗な画面で,Ctrl + Alt + F2~F6
を押し,CUIでログイン.
以下で,gdm(gnome display manager)というパッケージを再インストール.
$ sudo apt install ubuntu-desktop
$ sudo apt install --reinstall gdm3 ubuntu-desktop gnome-shell
多分これでは直っていない.
次にxorg.conf
を修正する.
まずはrootログイン.
$ sudo su -
その後,xorg.conf
が存在するかを確認する.
# ls /etc/X11/xorg.conf
これを入力してパスが出ればxorg.conf
が存在することになる.
自分は存在しなかったのでxorg.conf
を再生成し,元の場所においてあげる必要があった.
rootユーザーのまま
# Xorg -configure
# mv -f /root/xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf
と入力.一行目でxorg.conf.new
というファイルを生成し,二行目でそれの名前をxorg.conf
に変更しながら元の場所へ戻す.
原因1のせいだった人はこれで直ると思う.
2への対処法
1で直らなかった人は2の可能性がある.CUIで編集ができるエディタ(自分はviを使用した)を起動し,gdm3というパッケージのcustom.conf
というファイルを編集する.
# vi /etc/gdm3/custom.conf
この中に,
#WaylandEnable=false
というコメントアウトされた行がある.この先頭の#
を外し,Waylandを使用しないようにする.
保存し終了したら,
# sync
# sync
# reboot
で同期,再起動を実行する.
自分はこれで直った!
参考
他にもあったが,全部リンク切れ.