はじめに
こんにちは、Pittaです。この記事は"HeiseiKakuGo-W5"フォントを用いたPDFをメールで送ると文字消えが発生する、という注意喚起です。
結論
reportlabではデフォルトのフォントは使わずにちゃんとした他のフォントを使った方がいいよ。
PythonでPDF作成
PythonでPDFを作りたい時、重宝するのがreportlabというライブラリです。書き方等詳しいことはこちらの記事を参考にしてください。
デフォルトで使える日本語フォント
reportlabにデフォルトで組み込まれているフォントはHeiseiMin-W3とHeiseiKakuGo-W5のふたつです（以下の記事参考）。
今回はHeiseiKakuGo-W5を使用します。
PDFを作る
サンプルのPDFを作ります。消えそうな漢字ばかりを集めてみました。
from reportlab.pdfgen import canvas
from reportlab.lib.pagesizes import A4, portrait
from reportlab.pdfbase import pdfmetrics
from reportlab.pdfbase.cidfonts import UnicodeCIDFont
import os
# ユーザのデスクトップのディレクトリを取得
file = "sample.pdf"
file_path = os.path.expanduser("~") + "/Desktop/" + file
# A4の新規PDFファイルを作成
page = canvas.Canvas(file_path, pagesize=portrait(A4))
pdfmetrics.registerFont(UnicodeCIDFont('HeiseiKakuGo-W5'))
page.setFont("HeiseiKakuGo-W5", 10)
page.drawString(250, 500, "親鸞対鬱鑑璽濱祇龍飛色")
# PDFファイルとして保存
page.save()
出力されたPDFを確認してみると、ちゃんと出来ています。
メール送信で消える文字
このPDFをGmailに添付して送ってみます。Gmailには受信したメールの添付資料を確認できるプレビュー機能があるのでそれで確認してみると…。
「対」が消えています。
このファイルをダウンロードしてみるとちゃんと表示されているので、プレビュー表示内のみの問題なようです。
対策
フォントを変えるしか対処法はわかりませんでした。
組み込みのもう一つのフォントはカッコよくないので（エセ日本語感のあるフォントです）、おとなしくMS明朝を使います。
外部フォントを使う場合は、.ttfファイルを Windows\fontsから探し（もしくは外部からダウンロードし）、フォントを登録します。
from reportlab.pdfbase.ttfonts import TTFont
MINCHO = "msmincho.ttc"
pdfmetrics.registerFont(TTFont('Mincho', MINCHO))
これで組み込みフォントと同様に外部フォントが使えるようになります。
終わりに
安定感のあるフォントを使おう！