毎日やることがたくさんあって、カレンダーは予定で埋まっているタイプですが、いざ作業を始めると別のアイデアが浮かんできて脱線してしまう。あるいは、この作業はすぐ終わるだろうと甘く見積もって、結局時間が足りなくなる。
私はずっとこれに悩まされていました。
最近、鈴木祐さんの『YOUR TIME』という本を読みました。
この本には、人によって時間に対する感覚のタイプが違うと書かれています。
診断テストをやってみたところ、私のタイプは「予期が多く濃い」「想起が肯定的である」という結果でした。
どういうことかというと、未来に対する想像力である予期が強すぎるのです。
新しいアイデアや疑問がどんどん浮かんできてワクワクしてしまい、目の前の作業から脱線しやすい状態でした。そして過去に対する記憶である想起が肯定的すぎるため、過去の失敗を忘れて次もなんとかなるだろうと自信過剰になります。その結果、準備を怠り作業の見積もりが甘くなってしまうわけです。
自分の弱点が明確になったので、それをAIの力でカバーする仕組みを作ってみました。
今回はその具体的なやり方を紹介します。
全体の仕組み
流れはとてもシンプルです。
まず、Googleカレンダーで社用のカレンダーに個人のカレンダーも接続して、予定を一元化しておきます。そこから、その日の予定とメモ書きをテキストとして抽出します。
次に、その抽出したテキストをAIに投げて、自分の弱点をカバーする行動計画に変換してもらいます。
抽出するテキストはこんなイメージです。
10:15 - 10:45 朝のチーム定例
11:00 - 11:30 作業の準備
11:00 - 11:30 Webサイト化の検証
11:00 - 13:00 【個人】プロジェクトA 提案資料作成
13:00 - 14:00 新システム導入説明会
13:15 - 13:45 【個人】文章スキルの勉強
18:00 - 18:30 夜のチーム定例
20:00 - 22:00 帰宅
時間帯が被っていたり、思いつきのメモが混ざっている、など大体カオスになっています。
これをAIで整理します。
自分専用のタスク整理プロンプト
ここで使うのが、自分の認知特性をAIに理解させた専用のプロンプトです。
ChatGPTやClaudeに以下の文章をそのまま貼り付けて使います。
# 目的
ユーザーから入力された散乱メモを整理し、実行可能性を最大化した4象限タスクマップを作成してください。
# ユーザーの認知特性
* 予期が濃い:新しいアイデアや疑問にワクワクしやすく、現在の作業から脱線しやすい。
* 想起が肯定的:過去の経験を前向きに捉えやすいため、作業見積もりが甘くなりやすい。
# 指示・分類ルール
1. 100%完全網羅
単なる思考メモ、疑問、単語1つであっても、絶対にカットせず必ずいずれかの象限に分類すること。
2. 象限ごとの処理ルール
第1象限(緊急かつ重要):今日から数日中の必須作業
タスクは見つもりを甘くさせないため、5分で終わる最初の具体的な一手(画面を開く、1行書くなど)まで分解して記述すること。
第2象限(緊急ではないが重要):成長や仕組み化
第1象限同様、着手ハードルを下げるために最小アクション単位に分解して記述すること。
第3象限(緊急だが重要度低い):スキマ処理
短時間で終わる確認作業など。
第4象限(緊急ではなく重要度も低い):アイデアや疑問の退避所
作業中に湧き出た素朴な疑問や後で試したいアイデアはすべてここに集約する。
しっかり記録されたから後で熟考できると脳を安心させ、現在の作業への目移りを防ぐ名目でストックすること。
3. 出力フォーマット
各象限ごとに見出しを立て、箇条書きで整理。
メモ内にルーティンや行動ルールが含まれる場合は別枠で可視化すること。
一番最後に今すぐ手をつけるべき最初の一手を1つだけ提示して締めくくること。
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(ここに抽出したカレンダーのテキストを貼り付ける)
肝になるのは第4象限の使い方
このプロンプトの一番のポイントは、第4象限の扱いです。
普通のタスク管理では、重要度・緊急度どちらも低い第4象限は捨てるべきタスクとされます。
でも、私のように予期が濃くてアイデアがどんどん湧いてくるタイプにとって、思いついたことを切り捨てるのはすごくストレスなんです。
無視しようとすればするほど気になって、結局脱線してしまいます。
だから、第4象限をゴミ箱ではなくアイデアの退避所として定義し直しました。
AIにここに保管してもらうことで、記録したから大丈夫と脳を安心させることができます。
これで目の前の作業に集中しやすくなります。
また、想起が肯定的な見積もりの甘さをカバーするために、すべてのタスクを5分でできる最初の一手まで強制的に分解させています。
ファイルを開く。
タイトルを1行書く。
そこまでハードルを下げれば、とりあえず手をつけることができます。
終わりに
AIにただ予定を整理させるのではなく、自分の苦手な部分をあらかじめ伝えておく。
そうすることで、AIは自分専用の優秀なマネージャーになってくれます。
つい他のことに手を出してしまう。
時間どおりに作業が終わらない。
そういう悩みを持っている人は、まず『YOUR TIME』などを読んで自分の時間感覚タイプを知ることから始めてみてください。
そしてこのプロンプトを自分なりにアレンジして試してもらえると嬉しいです。