はじめに
オンプレからAWSに移行したい!でも移行ツールのこと何も知らない。。。
一体どれがべスプラなんだろう。。。と思いひとまず整理してみました!
対象者
- オンプレからAWSへの移行を検討中の方
目次
結論
- 移行ツールはたくさんある
- 要件によって適切に使い分ける必要あり
移行準備/管理ツール
- AWS Migration Hub
- 移行の進捗状況を一元的に管理
- AWS Application Discovery Service
- 移行元となるオンプレミス(自社運用)側のシステム情報を収集
- OSの種類やソフトウエアのバージョン、IPアドレスなどのネットワーク情報
- 対象システムの移行コストを見積もりのにも役立つ
- 利用条件として、サーバーにエージェントを導入する必要あり
- 収集された情報はAWS Migration Hubへ統合される
サーバ/DB移行ツール
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AWS Application Migration Service (AWS MGN)
- システム移行のファーストチョイス
- 物理環境と仮想環境の両方に対応
- 以前は、CloudEndureというサードパーティーの製品がこの役割を担っていた
- 移行元にエージェントを導入して、クラウド上にデータ複製をして移行を実現
- 移行元のシステムを稼働させたまま、システム負荷を最小限に抑える形でデータ複製を進行
- サーバ、DB単位ではなくアプリケーションという全体の単位で移行できる
- AWS Server Migration Serviceというサービスが以前まで利用されていたが、2022年3月31日に廃止となっている
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AWS Server Migration Service (SMS)
- 仮想マシンをAWSクラウドへ移行させる
- 移行元は、VMwareやHyper-V、および Azureなどの仮想マシンである必要があり
- 物理サーバーは移行させることができない
- エージェントを導入する必要がない
- ネットワーク経路としてはインターネット経由のみとなっており、帯域制限ができない点が弱点
- SMSは同時移行の仮想マシン数に制限があるため、より大規模な移行にはAWS Application Migration Service
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AWS Database Migration Service (DMS)
- データベースの移行に特化
- 移行元として物理サーバーのデータベースも選択可能であり、また同種のデータベースだけでなく、異種間のデータベースでの移行も可能
- 移行方式は一括だけでなく、増分でのデータ同期も可能
- 移行元データベースが利用可能なまま、移行を進めることができる
データ転送ツール
- AWS Snow ファミリー
- 大容量のデータをネットワーク経由ではなく専用媒体を輸送する方法でAWSクラウド上へ転送するサービス
- ネットワーク経由だと数ヶ月もかかるような大容量データを一気に転送する用途
- AWS Snowcore、AWS Snowball、AWS Snowmobile
- AWS DataSync
- ネットワーク経由でデータ転送を自動化するオンラインサービス
- オンプレミスとクラウド間のドライブ同期や、クラウド上にある2つのドライブ間のデータ同期などに使われる
- クラウド移行の一括転送の用途としても、その後のデータ更新に伴うデータ同期の用途としても使われる
- 移行元のシステムへエージェントを導入する必要あり
- ネットワーク経路はインターネット経由の他、AWS Direct Connect経由(専用線)も可能
- AWS Transfer Family
- 元々AWS Transfer for SFTPと呼ばれていたサービスが拡張したもの
- FTPプロトコル(SFTP、FTPS、FTP)に対応したデータ転送サービス
- 転送先としては、Amazon S3とAmazon Elastic File System
その他
AWS Application Migration Service (AWS MGN) は AWS Server Migration Service (AWS SMS) や VM Import と何が違うのか
- AWS MGN が使える環境なら MGN
- AWS MGN が使えない環境なら CloudEndure (OSが古い、MGN 未対応リージョン等)
- エージェントがインストールできない環境なら AWS SMS
- AWS SMS が利用できない環境なら VM Import (AWS SMS で必須となる VMware vCenter がない場合の選択肢)
移行ツールの変遷
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VMimport:VMwareのVMDKやOVFをインポート
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AWS Server Migration Service:vCenterから直接イメージを抜き出してAWS上に仮想マシンを自動作成するツール
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CloudEndure:OS上からマシンイメージをバックアップして移行するツール
↓
- AWS Application Migration Service:CloudEndureの技術を吸収し再編して完全に自社のサービスとして出してきた
DB移行ツール
- データベースの移行には、AWS Database Migration Service (AWS DMS) を使用することが最良のアプローチ
- ダウンタイムなしでデータベースを移行できる
- Pg_dumpでも実現可能そう
おわりに
AWS移行ツールについてまとめました。