概要
数理最適化のソルバーであるGurobiは、一般には非常に高価なソフトウェアですが、教員や学生などに向けては「アカデミック版」のライセンスが無償で提供されています。
本記事では、アカデミック版のGurobiをインストールし、ライセンスファイルを取得し、Visual Studio CodeにてPythonと共に利用する方法を(自分の覚え書として)説明します。
米国版公式ページ
こちらにて、取得手順が解説されています。
https://www.gurobi.com/features/academic-named-user-license/
取得方法
1. Gurobiのアカウントを作成し、ログイン
上記のリンクにて、メールアドレスや名前、国、所属機関等を入力し、アカウントを作成します。
アカウント作成後、設定したメールアドレスとパスワードを元にログインしてください。
2.自分の環境に合わせたインストーラをダウンロード
次に、自分の使用するPCに合わせた最新のインストーラをダウンロードします。
(Windows, macOS, Linuxなど)
ダウンロード完了後はインストーラの指示に従って、ソフトウェアをダウンロードします。
3. アカデミックライセンスの申請
ライセンスの申請は所属機関のネットワークに接続している必要があります。VPN接続でも大丈夫なようです。
次に、User Portalよりアカデミックライセンスを申請します。
ACADEMICタブの「Named-User Academic」のGENERATE NOW!ボタンを押すと、grbgetkeyが取得できるのでコピーしておきます。
(例:grbgetkey ae36ac20-16e6-acd2-f2424da6e765fa0a)
4. grbgetkeyをコマンドプロンプト等で実行
先ほどコピーしたgrbgetkeyを、Windowならコマンドプロンプト、macなら、ターミナルにて実行します。
5. Visual Studio Codeにて環境を追加し同期する
Visual Studio Code の「ターミナル」メニューの中にある「新しいターミナル」をクリックし、ターミナルを開きます。
(自分はPythonのパッケージ管理にryeを利用しているので)以下の操作により、gurobipyを追加します。
rye以外を利用している方は自分の環境に合わせて操作してください。
$ rye add gurobipy
$ rye sync
以上より、アカデミック版Gurobiの導入が完了しました。
ipynbファイルを作成し、gurobipyをimportすることで使用できます。
なお、gurobipyはgpと名付ける慣習のようです。
import gurobipy ad gp