はじめに
応用情報がどんな資格なのか、どれだけの合格率なのかのような話はほかの方の記事に任せることにします。
手っ取り早く楽に合格したい人向けじゃないのでご了承ください。
あまり真に受けないほうがいいと思います。
筆者のスタートライン
- 応用情報
- 一回落ちて(午前70点弱、午後60点弱)
- 二回目で合格した(午前80点弱、午後60点強)
- ITパスポート、基本情報(CBT化後)にすでに合格している
- 弱み
- プログラム開発経験: ほぼなし、大学の授業に毛が生えた程度
- 競プロ: やったことない
- PCの組み立て: やったことないし、自作PCの全然知識ない
- 情報とは関係のない学科。ITリテラシーとしてはOfficeが使える程度で問題ないレベルの学科
- 強み
- Linux(Ubuntu, Debian)に触れている経験
Word, Excel, PowerPointが大嫌い
大学生が応用情報とってメリットあるの?
就活には使える
ネットで見ていると「持ってても大して意味はないよ(笑)」という人が多い。
確かに士師業のようにこれがないとできない仕事があるわけでもない。
実務経験には勝てないといわれているがまさにその通り。
知識としてあるだけでは大して仕事に立たない
大学の研究でツールとしてPCを使う時点で役に立ったためしがない
が、ガクチカとしては十分に通用する。
なにせ合格率は20%台、受ける年齢層は平均で30代、実務経験が5,6年ある中堅レベルを想定しているためそれを大学在学中に取得するのは十分にガクチカであるしエピソードトークにもできるだろう。
大事なのはITと関係ない分野なのにIT関係の資格を持っているということで、応用情報をメインウエポンとするのではなく添え物として応用情報を持っておくとかなり強い。
開発経験マシマシのやつらと肩を並べるには力不足の資格だがITと縁遠い業界の人にさりげなくこの資格が難しいことを伝えておくとかなりよい
使いようは十分あると考える。
ネットでは余裕とかザコ資格とかさんざんいわれてるけど本当?
完全にウソである。そういうこと言っている人間は3種類に分かれていて、
- 受験したことがない
- もともと開発経験などが十分にあり大して勉強せずに合格した
- SNSで悪態ついている人は大体これに分類されている。まともな人はそもそもSNSで言及しないよ!
- IQが高すぎて概念とかを一発で理解できる化け物
のどれかである。
この資格の価値がなぜ微妙に低いかというと、「役に立つ資格じゃない」からである。
先ほども述べた通り士師業じゃないのでこれがないとできない業務は存在しないし、この資格があったところで実務にあまり役に立たない。自動車免許よりも価値が低く見える人は多いだろう。
そういう点も相まって時間と脳みそ使って勉強して本当に取るべき資格なの?と聞かれると歯切れの悪い返事しかできないのである。
筆者が考える理想
"資格のため"だけでは勿体ない。
この資格を取っても実務経験に役に立たないのは本当なので
実務経験を積んでから資格を取る
に尽きる。もっと具体的に言えば
資格勉強をしながら実機に触り実習する時間を自分で増やす
これができる奴が最強だと考える。
「勉強頑張って資格を取りました」は正直ほかの資格と大差ない。つまらない。
「Linux使えます、サーバー立てたことあります、管理したことあります、そして資格をとりました。」はかなり魅力的があるのではないだろうか?
でも実務経験を積むのは不可能
独学で何かプログラム開発をするのはあまりにもハードルが高い。
とりあえずプログラミングできる環境を作ったところで、何を作ればいいのかで迷う。
そしてネットに転がっている初心者向けのチュートリアルを見て何か作っても全然楽しくない。
楽しくないから続かない。なので開発経験以外の何かを考えるしかない。
Raspberry Piは最高の参考書
用語を覚えていくために参考書を手に入れるのは大事がネットでほとんど調べることができる。
午前試験は過去問道場をやりこめばなんとかなる。
問題は午後試験。筆記なので対策もしにくく大半の受験者は午後試験で点数が足りないことが多い(経験則)
なので筆記試験は過去問をやりこむ以外に参考書で概念を理解するのも大事だが難しすぎて理解をあきらめ丸暗記に陥りその結局本番でなにもできない、というオチが待っている
ではどうすればいいのか?実際にサーバーを建ててみるのを提案する。
大学生読者を想定しているので、メールサーバーやマイクラサーバーなんならプログラミングで何か作ってもいい
だが実用性も兼ねてLaTeXコンパイル用サーバー兼ファイルサーバーを立ててみるのが良いのではないかと考えた。
なぜ?
Raspberry Piとは
イギリス生まれ。
パソコンのことを学びたい人向けに生まれたシンプルで頑丈かつ低価格なPCとして広く普及している。
とりあえず何かPCでやってみたい人向けに入手しやすくネットで検索して記事が出やすく壊してもいいようなものを考えるととりあえずおすすめしたい一台だ。
最近は値段が高騰したり、機種が多くて何にするか迷うと思うが、3Bか4Bで十分やりたいことはやれると思う。
半導体不足の影響を受けていた時期があり、ケースなどの付属品つきにして高値でぼったくっていたりなんなら本体が同梱されていない商品だったりの痕跡があるので極端にケチろうとすると痛い目にあう。
Raspberry Pi 3Bでも8000円台、4Bに至っては1万円台なので出し渋る気持ちもわかるが、れっきとしたコンピュータなので仕方がない。ほかにも安く売っているSBCはあるが、不良品をつかまされる確率は上がる。
サーバー立てるだけの用途であればほかにも選択肢はたくさんあるが、導入の容易さも含めてラズパイをおすすめしたい。
LaTeXとは
LaTeXは組版システム(のマクロ)のひとつで、ざっくり言えばWordとPowerPointの代わりになるシステムだと思ってよい。
マウスでレイアウトの配置を指定できないため文章の場所や画像の場所もすべて文字を打ち込んでで操作しなければならないが、その分思い通りに指定できる。
画像の配置場所でイライラしたり、図式番号のつけなおしでイライラすることがなくなる。
Raspberry Piの低いマシンスペックでもLaTeXのコンパイルは十分に速いし、なによりフリーズしたり保存失敗して破損したり某ドライブに「容量足りないから課金しろさもなくば保存させない」などと脅迫を受けることもない。
プログラミングが苦手な人の大半は、アルゴリズムを考えることが苦手だ
latexは文章を作るためのシステムで、計算を考えるのではなく文章を書くだけに専念できるためプログラミングよりもハードルが低いのに学べることが多い。これで慣れたらプログラミングで計算やアルゴリズムを考えることに専念できるだろう。
学生といえば競プロやりがちだけど
競技プログラミングと応用情報は完全に方向性が違うので、どちらかができてももう片方が役に立つことはあまりない。車でいえば運転手と整備士みたいなもので、扱う対象は一緒だとしても考えなければいけない内容や求められるスキルは結構違う。得意だと感じたほうを選べばよい。筆者はハードが好きなので応用情報に逃げたといってもいいだろう。(就職先もハード関係のお仕事を選んだ)
まとめ
Q. いち大学生に応用情報技術者試験は必要なのか?
A. 必要ない。資格を持ってるだけでは微妙に役に立たない。なので資格のためだけに勉強するのは勿体ないが、実機に触りながら勉強した人は無茶苦茶強い。
応用情報はあくまで自分の実力をチェックするためのものであり、応用情報のためだけにあれこれ勉強するのは本当にもったいない。
なので実機に触れることで得られる知識を骨として周辺知識や資格に必要な知識をスムーズに取り込めるようになるのがなによりの理想だと考える。実機に触った経験がなによりの宝になる。
大学生だと時間はあると思うので特にやることがなくて暇な人はやってみる価値があると思う。