##やること
シンプルで使いやすいArduinoボード、wifiが使えるESP32系、処理速度がダントツに早いTeensyといろいろなボードが出ています。
それらはすべてArduinoの開発環境であるArduinoIDEに対応しています。
ので、ぜんぶ使えるように環境を整えます。
##謝辞・参考
参考記事のURLは文末に掲載させていただきました。ありがとうございます。
この記事は参考記事をもとに、一連の手順を最新の環境に合わせてまとめたものです。(2020年12月30日現在)
##準備物・実施環境
- Windows10
- ArduinoIDE 1.8.19
- Teensy4.0など
- ESP32DevKitCなど
##「ArduinoIDE」を使えるようにする
まずはArduinoIDEを使えるようにします。すでに導入済みの方は飛ばしてOKですが、念のためIDEのバージョンだけは確認してください。
下記のURLよりArduino IDE のバージョン1.8.19をDLしてインストールします。このバージョンであれば後述のTeensyduinoに対応しています。
(重要)必ずzip版をダウンロードしてください。
windows appからDLする方法も選べますが、こちらのバージョンはTeesyduinoに対応していないとのことです。
DL後に解凍してarduino.exeを実行すればインストール完了です。
##「Teensy」を使えるようにする
公式サイト)
Teensyduino: Download and Install Teensy support into the Arduino IDE (pjrc.com)
Teensyに対応させるには、Teensyduinoというアプリを追加する必要があります。
これは一度設定してしまえば、あとはとくに意識せずに普通のArduinoIDEとして使うことができます。
公式サイトのこちらより、OSに該当するTennsyduinoのインストーラーをダウンロードし、(TeensyduinoInstall.exeなどを)実行します。
インストーラーからArduinoの場所を問われますが、手元でインストールしてみたところデフォルトのもので大丈夫でした。
メニューの「ツール」→「ボード」でTeensyduinoが選択できるようになっていれば成功です。
Teensyduinoが別ウィンドウで開きます。このウィンドウが表示されない場合も、ArduinoIDEの検証ボタン(画面左上のチェックマーク)を押せば出てくると思います。
Teensy4.0 書き込みテスト
ここで書き込みテストを行います。
ボードの設定でお手持ちのTeensyを選択し、
書き込むスケッチの選択として、ArduinoIDEの「ファイル」→「スケッチ例」→「01.Basic」→「Blink」を開きます。
画面左上の検証ボタン(チェックマーク)を押した後、書き込みボタン(矢印マーク)で書き込みを実行します。
初回のみTeensy本体のボタンを押す必要があります。
Teensy4.0であれば13番ピンがオンボードLEDなので、スクリプトはそのままでOK。書き込みが成功するとLEDが点滅します。
ちなみにArduinoIDEを再度立ち上げると、Teensyduinoが消えていることがあります。
その場合、Teensyduinoのウィンドウは、検証ボタンを押すと再度現れます。
Teensyduinoの緑のAutoが点灯していれば、書き込み時にTeensy本体のボタンを押さなくてOKです。
##「ESP32」を使えるようにする
####ボードの導入
ArduinoIDEの「ファイル」→「環境設定」を開きます。
「追加のボードマネージャーのURL」の欄に以下を入力します。
https://raw.githubusercontent.com/espressif/arduino-esp32/gh-pages/package_esp32_index.json
すでにほかのURLが入っている場合には、そのあとに改行して追記します。
入力ができたらOKを押し、環境設定を終わります。
メニューから「ツール」→「ボード」→「ボードマネージャ...」を選択して開きます。
テキストボックスに「ESP32」を入力し、「esp 32by Esepressif systems」を見つけます。
インストールボタンを押すとDLが開始され(10分ぐらい時間がかかるかも)、その後インストールが完了します。
メニューから「ツール」→「ボード」で図のように「ESP32 Arduino」以下が選択できるようになっていれば成功です。
####シリアルドライバの導入
WindowsデフォルトのシリアルドライバではESP32に対応していないと思いますので、ここでESP32用のシリアルドライバをインストールします。
https://jp.silabs.com/developers/usb-to-uart-bridge-vcp-drivers
にアクセスし、「CP210x VCP Windows」を選びます。
ファイルを解凍し、「CP210xVCPInstaller_x64.exe」を実行すればOKです。(winが32bitの場合はx84)
ArduinoIDEのメニューの「ツール」→「シリアルポート」を見ると、シリアルポートが増えています。追加された方のCOMポートを選択することで、ESP32にも書き込みができるようになります。
####自動書き込みできない機種もある
なお、手元にあるespressif版のESP32DevKitCでは問題なく書き込みができましたが、他の製品では書き込みがうまくいかない場合があります。その場合は、本体側を手動で書き込みモードにする必要があります。
書き込み前に本体のBootボタン押しっぱなし→ENボタンを1回押す→ArduinoIDEから書き込みを実行→ArduinoIDEにConnecitng...の表示が出たらBootボタンを離す、といった手順で書き込みができるようになります。
もしくはEN-GND間に1μF程度のコンデンサを追加することでも対処できるようです。
ESP32DevKitC 書き込みテスト
書き込みテストを行います。
書き込むスケッチの選択として、ArduinoIDEの「ファイル」→「スケッチ例」→「01.Basics」→「AnalogReadSerial」を開きます。
メニューより「ツール」→「ボード」→「ESP32 Arduino」→「ESP32DevKitC(など)、
同じく「ツール」→「シリアルポート」→(COM5など)を設定します。
最後に検証と書き込みボタンで書き込みます。
「ツール」→「シリアルプロッタ」を開き、bpsは9600を選びます。
でギザギザの線が表示されたら成功です。(未接続の不安定なピンの電圧が表示されています。)
##ボードを使い分ける
これでArduino IDEが、Arduino、ESP32、Teensyのそれぞれの書き込み準備が整いました。
ボードに応じて、メニューのツールより「ボード」と「シリアルポート」を変更すれば、複数のボードを使い分けることができます。
##謝辞・参考
以下の記事を参考にさせていただきました。ありがとうございます。
ESPRESSIF公式
Teensy公式
Arduino core for the ESP32 のインストール方法
esp32-wroomDevkitCをarduino IDEでセットアップからサーボ駆動まで(Windows)
ESP32-DevKitCの使い方(インストール編)
ESP32のプログラム書込みを安定させる
ESP32+Arduino 手動書き込み