はじめに
AIエージェントからUnityのコンパイル・テスト実行・シーン操作・PlayMode操作までを行えるようにするツール「Unity CLI Loop」のv3が2026年9月1日にリリースされました。
例えばClaude Codeに、
- 「Game Viewのスクリーンショットを見てUIを調整して」
といった自然言語で指示すると、Unity CLI Loopを経由してUnity Editor側の操作まで行わせることができます。
コードを書くだけでなく、コンパイル → エラー確認 → 修正 → 再コンパイルといったUnity開発のループ自体をAIに回してもらえるのが、このツールの面白いところです。
以前のバージョンのインストール手順については既に解説記事がありますが、v3ではセットアップ周りがすこし変わっており、v3向けの記事はまだ無いようなので手順をまとめます。
v3で変わったこと
- Node.jsのセットアップが不要に(v2ではNode.js 22以上が必須でした)
- ポート管理が不要に
- 新ツール hot-reload(メソッド本体の変更を再コンパイルなしで実行中コードに即時適用)と pause-point(コードを編集せずに任意のソース行で実行を一時停止し、変数を読める)が追加
- CLIの自動アップデートと、プロジェクトごとのCLIバージョン自動使い分け
- 接続の安定性が向上
カスタムC#ツールや uloop コマンドを呼ぶ自作スクリプト/スキルを持っている人は公式の移行ガイドを読む必要がありますが、それ以外はパッケージとCLIを更新するだけで移行できます。
環境
- OS: Windows 11
- Unity: 6000.3.21f1(Unity 2022.3以上が必要)
- Unity CLI Loop: v3.2.1
- LLMツール: Claude Code v2.1.259
v3ではNode.jsは不要です。
インストール手順
インストールするのは次の3つです。
- Unityパッケージ
- CLI(
uloopコマンド) - Skills(LLMツール向けの定義)
1. Unityパッケージのインストール
Unity Package Managerからgit URLでインストールします。
- Unity Editorで Window > Package Manager を開く
- 「+」ボタン →「Add package from git URL」を選択
- 次のURLを入力してインストール
https://github.com/hatayama/unity-cli-loop.git?path=/Packages/src
補足: com.unity.inputsystem と com.unity.test-framework はオプション依存です。キーボード/マウス入力シミュレーションや入力の記録・再生を使うならInput Systemを、run-tests でTest Runnerを回すならTest Frameworkを追加してください。
2. CLIのインストール
インストールすると、以下のようなウィンドウが開きます。
(Window > Unity CLI Loop > Setup Wizard でも開きます。)
このウィンドウのInstall CLI ボタンを押します。
CLIのバージョンが表示され、ボタンが Installed に変われば完了です。
3. Skillsのインストール
同じSettingsウィンドウで Install Skills を押します。
ボタンが Installed に変われば完了です。
動作確認
ターミナルからCLIが使えるか確認します。
uloop --version
uloop list
Claude Codeから試すなら、例えばこんな指示でSkillsが動きます。自然言語で指示すればClaude Codeが /uloop-compile などのSkillを自動で選んで実行します。明示的に /uloop-compile と打って呼ぶこともできます。
- 「コンパイルエラーを直して」→
/uloop-compile - 「テストを実行して失敗原因を教えて」→
/uloop-run-tests+/uloop-get-logs - 「Game Viewのスクショを撮ってUIを調整して」→
/uloop-screenshot+/uloop-execute-dynamic-code
例えばこんな指示ができる
Claude Codeには、例えば次のように指示できます。
このプロジェクトをコンパイルしてください。
コンパイルエラーがあれば原因を調べて修正し、もう一度コンパイルしてエラーがなくなったことまで確認してください。
Unity CLI Loopを使うことで、Claude Code側からUnityのコンパイルを実行して結果を取得できるため、コンパイル → エラーの確認 → コード修正 → 再コンパイルまでをAI側で繰り返せます。
Unity開発ではコードを変更するたびにUnity Editorへ戻ってコンパイル結果を確認することが多いので、この往復を減らせるだけでもかなり便利です。
v3の目玉機能
v3では hot-reload と pause-point という、AI駆動開発と相性のよい機能が追加されています。
hot-reload
hot-reload を使うと、メソッド本体の変更をUnityの再コンパイルなしで、実行中のコードへ即時反映できます。
通常のUnity開発では、
- コードを修正
- Unityのコンパイルを待つ
- PlayModeを再開
- 修正結果を確認
という待ち時間が発生します。
hot-reload を使えば、メソッド本体の修正であればコンパイルを待たずに実行中のゲームへ反映できるため、AIがコードを少しずつ修正しながら動作確認するようなケースで特に便利です。
Claude Codeには、例えば、
この修正をコンパイルせずにhot-reloadで反映して、動作を確認して
といった指示ができます。
AIにコードを書かせるだけでなく、修正 → 実行 → 確認のループを高速に回せるのが面白いところです。
pause-point
pause-point は、コードを書き換えることなく指定したソースコードの行でPlayModeの実行を一時停止し、その時点の変数の値を取得できる機能です。
例えば、
この処理がおかしい原因を調べたいので、この行でpause-pointを設定して変数の値を確認して
といった形でClaude Codeに調査を任せることができます。
通常なら Debug.Log() を追加したりデバッガでブレークポイントを設定したりするような場面でも、AI自身が実行途中の状態を調べられるようになります。
これは単にClaude CodeからUnityを「操作できる」だけでなく、AI自身がUnityの実行状態を観察しながら問題を調査できるという点で、個人的にはv3で特に興味深い機能だと感じました。
各ツールの詳細な使い方は公式リポジトリのREADMEとツールリファレンスを参照してください。
おわりに
普段VR開発でお世話になっているUnity CLI Loopですが、v3ではNode.js周りのセットアップが不要になって導入がぐっと楽になりました。早速使ってみたところ、新しく追加されたhot-reloadとpause-pointのおかげで開発効率がさらに上がっています。AI支援のUnity開発がさらに加速しそうです。まだ触ったことのない方も、v3は導入のハードルが下がっているので、この機会にぜひ試してみてください。
