背景
vSphereとKubernetesのお勉強のために、おうちクラウドを立ててみることにしました。
最初はKubernetesの勉強のためにラズパイを買おうと思ってたのですが、NUCでvSphere環境を立てて、VMを使ってKubernetes環境を作ってるブログを見かけて、ちょうどvSphere勉強もしたかったので、これだ!と思ってすぐにNUCの購入に至りました。
ESXiの構築だけでボリューミーになったので、このページではESXi構築部分だけ説明します。
環境準備
以下を準備します。
用意したもの | 利用目的など |
---|---|
WindowsPC | 各種ソフトウェアダウンロードや、USBメモリに保存するのに利用。私は昔買ったSurface3(Windows10)を使いました。 |
NUC11PAHi5 | 今回セットアップするインテル社の小型PC。MACminiの1/4くらいのサイズ感。 |
USBメモリ(64GB) | BIOSのアップデートとESXiのインストールに使った。16GBもあれば十分かも? |
キーボード | セットアップ操作に利用。USBで繋ぐWiFi子機のついた無線キーボード。Bluetoothキーボードはセットアップに使えないらしい。 |
環境準備の注意ポイント
- ESXiのカスタムイメージを作る必要があるのですが、MACだと作成できませんでした。
おとなしくWindows端末で進めることをおすすめします・・・。 - NUCにはSSD、メモリ、電源コネクタ〜コンセントまでの電源ケーブルがついてきません。別途購入する必要があります。
※NUCの型番によって対応しているものが違うため、NUCの仕様書をよく見てAmazonで買いましょう! - ESXiをインストールするのにUSBメモリを使うので、ない場合は購入しておきましょう。
BIOSアップデート
インストールファイルダウンロード
こちらのリンクからBIOSをダウンロードします。
利用可能なダウンロードを絞り込みは、OS非依存
を選択すると探しやすいです。
BIOS Update [PATGL357]
の詳細を見る
ボタンからダウンロードページに遷移できます。
PA0046.CAP
をダウンロードします。
※ダウンロードできるファイルがいくつか並んでると思いますが、ページ下部にどれを選択すべきか詳細が書いてあります。
今回はF7アップデートという方法で実行しますので、こちらをPA0046.CAPを選択しました。
ダウンロード時の注意ポイント
NUCの型番や目的にあったものを選びましょう!上記リンクはNUC11PAHi5のものです
BIOSアップデート
- USBメモリをFAT32でフォーマット(初期化)しておきます。
- フォーマットしたUSBメモリのルートディレクトリに、先程ダウンロードした
PA0046.CAP
を保存します。 - USBメモリをNUCに指します。
- 起動中に
F7キー
を押します。(起動してからF7連打しとけばOK!)
もしかしたらUSBの中身を見て勝手にBIOSセットアップ画面を開いてくれるかも? -
Storage Media
を選択 -
PA0046.CAP
を選択 - Process Bios Updateと表示されるので、
Yes
を選択 - アップデートを待ちます
アップデート時の注意ポイント
アップデート中は電源を落とさないように注意しましょう。故障の原因になります。
BIOSの設定
- NUCを起動したら、F2キーを押してBIOS設定画面を開きます。
- こちらのサイトを参考に設定しました。
vSphere Hypervisor(ESXi)カスタムイメージを作成
- PowerShellを起動する。
- PowerCLIをインストール。
Install-Module -Name VMware.PowerCLI -Scope CurrentUser
- 一時的に実行ポリシーを緩和。
Set-ExecutionPolicy -ExecutionPolicy Bypass -Scope Process
実行ポリシーの変更をしても良いか聞かれたら、はい(Y)を選択。
(参考)MACだとサポート外って表示されて、これ以上進めませんでした。 - ImageBuilderをインポート
Import-Module VMware.ImageBuilder
- 不要な出力がでないようにする。
Set-PowerCLIConfiguration -Scope User -ParticipateInCEIP $true
実行するか否か聞かれるので、はい(Y)を選択。 - VMwareアカウント登録(ライセンスキーを控えておきましょう)
https://www.vmware.com/jp.html - イメージプロファイルをダウンロード。
https://customerconnect.vmware.com/jp/patch
ESXiで検索して、こちらのファイルをダウンロードします。
VMware-ESXi-7.0U2e-19290878-depot.zip
※後述するネットワークドライバよりも更新が古いものを選択します。 - vSphere7試用版(.isoファイル)をダウンロード
https://customerconnect.vmware.com/en/downloads/info/slug/datacenter_cloud_infrastructure/vmware_vsphere/7_0
https://customerconnect.vmware.com/en/group/vmware/evalcenter?p=vsphere-eval-7
執筆時では、VMware vSphere Hypervisor (ESXi) 7.0U3d
が最新版でした。GOTO DOWNLOADS
をクリック。
Download Free Trial
をクリック。(ログインしてください)
VMware vSphere Hypervisor (ESXi ISO) image
を手動ダウンロード。
VMware-VMvisor-Installer-7.0U3d-19482537.x86_64.iso
こんなファイルがダウンロードされると思います。 - Community Networking Driverをダウンロード。
https://flings.vmware.com/community-networking-driver-for-esxi - NVMe Driverをダウンロード。
https://flings.vmware.com/community-nvme-driver-for-esxi - Network Driverをダウンロード。
※バージョンに注意!EXSiのバージョンに合わせること
https://flings.vmware.com/usb-network-native-driver-for-esxi - ドライバの取り込み。
※Documentsフォルダで操作してます
PS C:\Users\User\Documents> Add-EsxSoftwareDepot .\VMware-ESXi-7.0U2e-19290878-depot.zip
PS C:\Users\User\Documents> Add-EsxSoftwareDepot .\Net-Community-Driver_1.2.7.0-1vmw.700.1.0.15843807_19480755.zip
PS C:\Users\User\Documents> Add-EsxSoftwareDepot .\nvme-community-driver_1.0.1.0-3vmw.700.1.0.15843807-component-18902434.zip
PS C:\Users\User\Documents> Add-EsxSoftwareDepot .\ESXi702-VMKUSB-NIC-FLING-47140841-component-18150468.zip
- イメージプロファイル情報を控える
PS C:\Users\User\Documents> Get-EsxImageProfile
Name Vendor Last Modified Acceptance Level
---- ------ ------------- ----------------
ESXi-7.0U2e-19290878-no-tools VMware, Inc. 2022/01/31 7... PartnerSupported
ESXi-7.0U2e-19290878-standard VMware, Inc. 2022/02/15 0... PartnerSupported
- ドライバが取り込まれていることを確認
PS C:\Users\User\Documents> Get-EsxSoftwarePackage |ft -AutoSize
Name Version Vendor
---- ------- --
net-community 1.2.7.0-1vmw.700.1.0.15843807 VM
vmkusb-nic-fling 1.10-1vmw.703.0.50.55634242 VM
nvme-community 1.0.1.0-3vmw.700.1.0.15843807 VM
- 変数を宣言しておく。
$esxiImageProfileName = "ESXi-7.0U2e-19290878-standard"
$newImageProfileName = "ESXi-7.0u2e-IntelNUC11"
- イメージプロファイルの作成
PS C:\Users\User\Documents> New-EsxImageProfile -CloneProfile $esxiImageProfileName -Name $newImageProfileName -Vendor VendorName
Name Vendor Last Modified Acceptance Level
---- ------ ------------- -------
ESXi-7.0U3e-IntelNUC11 VendorName 2022/06/14 0... Part...
- ドライバ追加。
Add-EsxSoftwarePackage -ImageProfile $newImageProfileName -SoftwarePackage net-community,vmkusb-nic-fling,nvme-community
Name Vendor Last Modified Acceptance Level
---- ------ ------------- -------
ESXi-7.0U3e-IntelNUC11 VendorName 2022/07/10 2... Part...
- イメージを書き出す
Export-EsxImageProfile -ImageProfile $newImageProfileName -FilePath "ESXi-7.0U2e-IntelNUC11.iso" -ExportToIso -NoSignatureCheck
※エラーがでる場合、以下のコマンドでUSBドライバを対象外とする。
PS C:\Users\User\Documents> Remove-EsxSoftwarePackage -ImageProfile $newImageProfileName -SoftwarePackage net-community,nvme-community,vmkusb-nic-fling
Name Vendor Last Modified Acceptance Level
---- ------ ------------- ----------------
ESXi-7.0U3e-IntelNUC11 VendorName 2022/07/10 2... PartnerSupported
ESXi-7.0U3e-IntelNUC11.iso
というファイルが出来上がる。
Rufusを使ってUSBに書き込む
下記のページを参考にしました。
https://rufus.ie/ja/#google_vignette
ESXiをNUCにインストールする
- 作成したUSBメモリをNUCに指します。
- NUCを起動します。
- 起動中にF2キーを押してBIOS設定画面が開かれます。
- Bootタブ-> BootPriority-> Boot USB Devices Firstにチェックして反映。
- NUCが再起動され、ESXiのインストールが始まります。しばらく待ちます。
- Welcome to the VMware〜が出てきたらEnter
- End User License Agreementが出てきたらF11
- インストールディスクを聞かれたら、SSDを選択
- Please Select a keyboard layoutはJapaneseを選択
- rootパスワードを何にするか聞かれるので入力(確認のため2回入力)
- インストールが開始します
- インストールが完了したら、USBを抜いて再起動します
- 再起動してきたら、DHCPでESXiに接続するためのURLが表示されます。
以上でインストール完了です。
その他の参考サイト
BIOSアップデート
- https://qiita.com/m-tmatma/items/3735e0de8201be304050
- https://www.pizaman.com/entry/nuc-f7-bios-update/
BIOS設定
vSphere Hypervisor(ESXi)カスタムイメージ作成
-
https://tekunabe.hatenablog.jp/entry/2020/07/11/exsi70b_nuc_10th
-
https://github.com/tanzu-japan/ouchi-cloud/blob/main/vol3/02_esxi_custom_installer.md
-
https://communities.vmware.com/t5/Japanese-Discussions/ESXi無償ライセンスキーの有効期限/td-p/2819410