本記事は、前回投稿した記事の続きです。
比較検証
前回の記事では、新しく利用可能となった機能の紹介のみでした。
今回の記事では、他のモードと比較することで、Elastic Throughputモードが実際にどう機能しているのかを確認します。
それぞれの機能についてのおさらい
バーストスループットモード
・ファイルシステムサイズに応じてベースのスループットが高くなる。(1TiBあたり50MiB/s、最低1MiB/s)
・ベースより高いスループットが必要な場合、読み取りで100MiB/s、書き込み300MiB/sまで自動でバーストしてくれる。
・バーストするとバーストクレジットが消費される。クレジットがなくなるとベーススループットに戻る。
・月額料金 = ストレージ料金 (1GBあたり0.36$)
Elastic throughput モード
・ワークロードに合わせて自動でスループット性能を調整してくれる。
・スループットの最大値は読み取りで3GiB/s、書き込みで1GiB/s
・月額料金 = ストレージ料金 + スループット料金 (転送1GBあたり読み取り0.04$、書き込み0.07$)
プロヴィジョニングスループットモード
・必要なスループットの数値を設定することで、一貫したスループットを提供してくれる。
・月額料金 = ストレージ料金 + プロヴィジョニングしたスループット料金 (1MiB/sあたり7.2$)
より詳細な情報については以下の公式ドキュメントを参考にしてください。
Amazon EFSのパフォーマンス
条件
datasyncを用いて、EFSへ18.8GB(5万ファイル、1ファイル400KB)のデータ転送を行いました。
バーストスループットモード
最初は一定値で、その後バースト状態に遷移し、その後また一定であることが確認できます。
計算したところ、スループット速度は最大192MiB/sでした。
また、今回の検証により、バーストクレジットが約9GB消費されました。
Elastic throughputモード
スループットが柔軟に変化していることが確認できます。
計算したところ、最大速度は419MiB/sでした。
まとめ
今回は、Amazon EFSにおけるElastic Throughputモードが機能していることを確認しました。
さらに、他のモード比べ、最大スループットが速く、転送時間も短い結果となりました。
また、EFSは途中でモード変更できるため、コスト考慮した使い方も可能です。
よって、これから様々なワークロードにてElastic Throughputモードの適用が促進されると考えられます。
参考文献
この記事は以下の情報を参考にして執筆しました。