この記事の対象者
- 個人投資家
- パラボリック解析は何をやっているか知りたい人
- パラボリック解析を自分でcodingしたい人
- パラボリック解析をトレードに使いたい人
1 この記事は何?
株式投資チャート分析の1つにパラボリック解析というものがあります。パラボリック解析が何かはこちらの記事を読んでいただければと思いますが、現在上昇トレンドか、下降トレンドか、トレンドの変換点が一目でわかるテクニカル分析です。スマホのトレードアプリでは、パラボリック解析は実装されていないことも多く、また自身のポートフォリオの中でどの銘柄がトレンド転換をしたかを銘柄ごとにパラボリック解析結果を表示させると手間がかかります。(例えばマネックス証券では、パラボリック解析結果をチャート図にプロットする機能はありますが、1銘柄ごとに表示させると大変な時間と作業量になってしまいます。)トレンドの転換が直近に起きた銘柄のみをまずはスクリーニングし、スクリーニングした銘柄についてボリンジャーや一目均衡表なども用いて分析すると利確できる確率はあがりそうですね。
ここでこの記事では、下記の内容を解説したいと思います。
- パラボリック解析を行うアルゴリズムの解説
- ポートフォリオの中でどの銘柄がトレンド転換をしたかを一見できるWebアプリ
2 何がやりたいの?
- パラボリック解析を行うアルゴリズムの解説
パラボリック解析のアルゴリズムの解説を行います。またJupyterで作成したPythonコードを提供します。
- トレンドが変換した銘柄を一見で探すアプリ
自分のポートフォリオの情報を管理するアプリを作って運用しております。詳細こちらの記事をご覧ください。このアプリに、パラボリック解析の機能とトレンドの転換点が一見でわかる機能を追加で実装します。
3 どのようにやるの?
3-1 パラボリック解析のアルゴリズム
こちらの記事:matplotlibでパラボリックSARを描画に記載されているコードを読み取り、流れ図に落としました(一部コードを追記しております)。
流れ図に落とした情報をまずはエクセルシートに移管しました。このエクセルシートに銘柄のOHLCデータを入力していただくと、パラボリック解析の計算をエクセルシート上でできるようになっています。さらに、jupyterにソースコードを移管しましたので、jupyterでも同じパラボリック解析を実行することができます。
以上のファイルは、GitHubに上げておりますので、触ってみてパラボリック解析の動作を理解してみると面白いと思います。
パラボリック解析実行結果 at paraboric.ipynb
4 何ができたの?
パラボリック解析の機能を実装しました。自分のポートフォリオの中で、トレンドの転換が過去3日以内に発生した銘柄を抽出できるようになりました。1銘柄ごとにパラボリック解析結果を表示し、トレンドの変換がいつ起きたかを探すのは大変ですがこの機能のおかげで、トレンド変換が直近に発生した銘柄をすぐに抽出できるようになりました。
下記はVOO(バンガードS&P500 ETF)のチャート図です。下降トレンドから上昇トレンドに転換して3日目にBuyし、SARとろうそく足が接近しそうになったので、Sellを行い利確できた例です。