![将棋AIで学ぶディープラーニング](https://qiita-user-contents.imgix.net/https%3A%2F%2Fqiita-image-store.s3.amazonaws.com%2F0%2F233744%2Fded117b9-37c7-1b41-033d-960e63ca5fe1.jpeg?ixlib=rb-4.0.0&auto=format&gif-q=60&q=75&s=935ba98476ebc61c2169e698c737d5cf)
帰無仮説;H_0 :P=P_0(=0.5)
つまり、勝率は0.5である。
サイコロは、
「このサイコロを12,000回振ったときに1が出るのは2,000回(=12,000/6)である」
対立仮説;H_1:P>P_0
勝率は0.5より大きい
サイコロは
「このサイコロを12,000回投げたときに1が出るのは2,000回ではない」
2.有意水準を設定する
α=0.05とします。
3.適切な検定統計量を決める
というわけで、今回は以下のような二項分布の検定統計量になります。
二項分布の場合、Xを確率変数とすると「期待値np、分散np(1-p)」であり、統計量を以下のように規格化すると、その分布は標準正規統計に従う分布になる。
z=\frac{X-np}{\sqrt{np(1-p)}}
この式を変形すると
z=\frac{X/n-p}{\sqrt{p(1-p)/n}}
つまり、このzは標準正規分布(平均0、分散1の正規分布)に従う。
ここで、
r=X/n;勝率
n;試行回数(対戦回数)
p;成功確率(将棋;勝率=P_0、サイコロ;1が出る確率)
4.棄却ルールを決める
将棋;統計数値表(おまけ)からZ_0.05の値を読み取ると「1.644854」
サイコロ;両側検定で、統計数値表(おまけ)からZ_0.025の値を読み取ると「1.96」
【参考】以下の参考サイトで計算しました
・標準正規分布@CASIO
・標準正規分布(パーセント点)
5.検定統計量を元に結論を出す
将棋;X=38回、n=50回(正確には49とすべきだが)、p=0.5
z=\frac{38/50-0.5}{\sqrt{0.5(1-0.5)/50}}=\frac{0.26}{0.07071}\fallingdotseq 3.68
このzは、上図のxに対応する量なので、上図でz=3.68を見ると、もともとの仮説した値のはるか上なので、仮説棄却域にあり、優位に強いと云える。
サイコロ;X=2200,n=12,000,p=1/6
z=\frac{2200-2000}{\sqrt{2000(1-1/6)}}\fallingdotseq 4.899
こちらも同じで4.899はやはりはるか上なので仮説棄却域にあり、ばらつきがないとは言えないので、1/6の確率で出るとは言えないという結論が得られる。
###まとめ
・50回対戦してやはりLesserKaiを打倒した
・二項分布を標準正規分布に規格化して、有意水準を設定し、帰無仮説を棄却し、有意に強いことを示した
###おまけ
標準正規分布表