二か月前はそろそろ終息だという予測を行ったが、
今回は、またまた感染拡大が東京と全国で発生しつつあるので、対数グラフを描いて、どの程度ヤバいのかを評価してみようと思う。
なお、利用したアプリやデータ収集方法(労働省ページから入手)は前回とほぼ同一です。
前回の感染爆発は3月下旬から4月上旬に起こり(2週間程度の時間遅れがあるので、実際は3月中旬から4月上旬が感染ピークだった)、非常事態宣言も出されてどうにか終息した。
今回は、この非常事態宣言解除、そして東京アラート解除という終息宣言の後、やはりゆるみが出て今日に至ったようだ。
###東京の増加がヤバい
グラフで見ると以下のとおりです。(6月1日からの推移)
このグラフを見ると、新規感染数は徐々に増加しており、ついに100人を3日連続で超えてしまいました(本日も111人で4日連続になりました)。
しかし、実際の現在の患者数は赤いプロットが示すように、治癒数総数の緑のプロットに比較すると非常に小さいと言えます。
じゃ、このままでいいのかという議論をしたいと思います。
そのために、前回の3月下旬から4月の感染数の推移がどうだったかを見てみましょう。(3月27日からの推移)
これを見ると、4月上旬のピーク時の値は200人程度だったことが分かります。
そして、上記のグラフをこれと同じスケールで表すと以下のようになります。
これを見ると、確かに棒グラフも増加し、さらに赤いプロットも急に増加しだしたが、まだまだ上図と比較すると少ないと思われます。
しかし、下のようにこれを対数プロットしてみるとどうでしょうか?
そして、現在は
これらの二つのグラフを比較すると、もう現在の棒グラフも赤いプロットも3月下旬から4月の爆発的な増加とほぼ同様なラインまで来ていることが分かります。
つまり、指数関数的な増加というのはそういうもので、あっという間に増加する傾向があります。今回の増加率は、たまたまだろうと思いますが、前回の増加率(傾き)と非常に似ています。つまり新規感染数は10倍/月程度の傾きを持っています。また、赤いプロットは10倍/2w程度の傾きです。
つまり、一月後には東京の新規感染数は1000人程度まで上がりそうです。その前に、赤いプロット、すなわち現存感染数であり、入院数に比例する数字ですが、二週間後程度で10000人レベルになりそうです。
二週間が重要な時間で、今なんらかの対策を打ったとしても、二週間はその対策が効果が出る前にやってきてしまいます。
ということで、これらのグラフを見るとこの傾向を減らすための、効果的な対策を早急に打つことが肝要だと思います。
※ただし、今は解放感から心が緩んだ為に発生したものと考えられるので、もう一度気持ちと行動をきちんと示す対策を打つことが必要たと思います
###実は全国もヤバい
当然、非常事態宣言解除は全国共通に実施されたものです。
ということで、全国のデータを3月下旬から4月のデータと現在のデータを比較してみます。
リニアスケールは以下のとおり
3月下旬から4月のデータ
現在のデータ
上記の比較では、まだまだ小さいので当分の間は大丈夫そうです。
しかし、これも対数プロットすると以下のように豹変します。
3月下旬から4月のデータ
現在のデータ
つまり、新規感染数が200を超えるということは、前回ピークの700位のレベルはあっという間、だいたい1週間位で達成してしまうでしょう
つまり、たぶん危険を察知して今後少しは鈍ってくると思われますが、新規感染数も感染者数も前回のピークを越えてくることが予測できます。
###問題はこの後の対策
問題は、この後の話です。
やはり、出来るだけ早く非常事態宣言を出して、初動対応するべきです。内容は経済を再度止める対策は必要ないと思います。
緩んだ気を引き締めて、一人一人が工夫して
・ソーシャルディスタンス
・集まらない
・マスク
・手洗い
・不要不急の移動自粛
・職場や遊戯場における3蜜回避
...
要は8割削減を再度目標にすべきだと思います。
これまで培ってきたノウハウを発揮して、経済を回しながらより慎重な感染させない・感染しない対策を日々改善すればいいのだと思います。
そうでないと、今は若者中心の罹患者が高年齢層・基礎疾患持ちへ拡大して、最悪海外で遭遇しているような思わぬ犠牲者増を招くと考えられます。
###まとめ
・今起きている感染拡大を対数プロットして前回の感染拡大と比較した
・現在の感染拡大は既に第二波と呼べるスケールであり、放置すれば前回の感染拡大を超えると考えられる
・感染症モデルでフィッティングしようと考えたが、第一波の余波が治癒数や死亡数として残っており、工夫しないと妥当な計算ができない