はじめに
気ままに勉強会 にて、Power Automate のアップデート情報を紹介しております。
Power Automate をメインに、Power Platform について扱う勉強会になりますので、ご興味ある方は是非ご参加ください
2024年の Power Automate の Update 情報として、Microsoft Power Automate Blog より月ごとに記事を纏めました。
多忙な方へのサマリ
私見も入りますが、主なアップデートを列挙します。
Power Automate for desuktop に対するアップデートが多い一年でした。
Power Automate
- Power Automateライセンスの自動請求機能
- 新しい環境に対するカスタマーマネージドキー(CMK)をGA
- Power BIレポートにPower Automate Visualを埋め込む機能がGA
- クラウドフローのデザイナーの改善
AI Builder
- ドキュメント処理のカスタムモデル機能強化(請求書モデル、AIによるカスタムフィールド抽出など)
1.AIプロンプトでマルチモーダルコンテンツ処理(テキスト、ドキュメント、画像を単一の自然言語指示で処理可能)
1.AIプロンプトで構造化JSON出力(GA)
1.AIプロンプトでDataverseグラウンディング
1.AIプロンプトでモデルをGPT-4oとGPT-4o Miniから選択可能
1.AIプロンプトでプロンプトテンプレートを提供
Power Automate for desuktop
- すべてのPower Automateコネクタがデスクトップフローで利用可能に
- ecord with Copilot(画面を共有しタスクを説明してフロー構築)
- プロンプロからフロー構築
- 推奨されるアクション(プレビュー)
- ダークモード
- ピクチャーインピクチャー機能追加
- 変数ピッカーにフィルタリングとソート機能追加
- デスクトップフローで出力されるログレベルを、Power Platform 管理センターで環境ごとにの設定可能
- UI要素コレクション機能(プレビュー):複数デスクトップフローでUI要素を共有
- 環境ルーティングを導入
- Copilotによるフローの説明生成
- Dataverse コネクタがプレビュー
- Power Automateにホスト型RPA機能が追加
- 動的サブフロー
- アクション追加(Excel、Word、SPO、SAP、HTMLコンテンツ作成など
2024年1月
デスクトップ用 Power Automate の 2024 年 1 月の更新(バージョン2.40)
推奨されるアクションがプレビューで利用できるようになりました
アクション パネルからアクションを追加するだけでなく、AI を活用してフローの次のステップとして使用できるアクションの一覧を生成できるようになりました。
大規模な無人自動化のためのホストされたコンピューター グループ
ホストされたコンピューターグループを使用することで、非アテンド型自動化を大規模に実行できるようになりました。
その他アップデート
シングル サインオンのサポート:
Windows セッションへのサインインに使用したアカウントで迅速にサインイン可能。
新しいアクションの追加:
Word の専用アクションや、HTML コンテンツ作成、SAP インスタンスへのアタッチ、SharePoint 操作などが追加。
2024年2月
請求書およびドキュメントフィールドタイプのカスタム処理が一般公開
ドキュメント処理のカスタムモデルで以下機能が一般提供されました。
カスタム請求書処理
請求書から日付や数値フィールドを自動的に抽出する機能が一般提供されました。
カスタムフィールドの抽出
標準フィールドに加えて、カスタムフィールドを抽出するためのAIモデルを作成できます。
ドキュメントフィールドタイプ
数値や日付など、フィールドのタイプとフォーマットを指定して抽出する機能が追加されました。
これにより請求書処理の効率が向上し、フィールドタイプの指定により、ドキュメント抽出の精度が向上します。
デスクトップ用 Power Automate の 2024 年 2 月の更新(バージョン2.41)
ピクチャーインピクチャー実行モード
プレビュー版として導入され、仮想ウィンドウ内でローカルのデスクトップフローを実行できます。
Power Fxの文字列補間サポート
Power Fx対応のデスクトップフローで、文字列補間を使用してテキストを直接入力できるようになりました。
2024年3月
Power Automate のユーザー ライセンス自動請求による管理者のライセンス管理の簡素化
Power Automateライセンスの自動請求
Power Automateライセンスの自動請求機能が一般提供されました。
Microsoft 365管理センターでポリシーを設定することで、必要なユーザーに自動的にライセンスを割り当てることができ、管理者の負担を軽減できます。
また、手動でのライセンス管理が不要になり、効率化とコンプライアンスの向上が期待できます。
ユーザーがプレミアムフローをトリガーしたり、Power Automateユーザーベースのライセンスを要求するようなシナリオで適用されます。
デスクトップ用 Power Automate の 2024 年 3 月の更新(バージョン2.42)
変数ピッカーの改良
フィルタリングとソート機能が追加され、変数の選択がより直感的になりました。
関数ピッカーの導入
Power Fx対応のデスクトップフローで、利用可能な関数のリストをスクロールして確認できる新しい関数ピッカーが追加されました。
IntelliSense機能
Power Fx対応のデスクトップフローで、構文の色分け、リアルタイムの提案、自動補完機能、および関数シグネチャヘルパーが利用可能になりました。
クラウド起動のデスクトップフローの実行ログ
クラウド経由で起動されたデスクトップフローでも、最小実行ログがサポートされるようになりました。
Excelワークシートのセルクリアアクション
指定された範囲のセルの値をクリアする新しいExcelアクションが追加されました。
2024年4月
デスクトップ フロー ログのガバナンス制御の強化
デスクトップフローの実行アクションログを管理するための新しいプレビュー機能が追加されました
デスクトップフローで出力されるログレベルを、Power Platform 管理センターで環境ごとにの設定可能となります。
有効(デフォルト)
通常のシナリオで、トラブルシューティング、監視、監査のためにログをキャプチャします。
実行失敗時のみ
実行エラーが発生した場合のみログを記録し、データ量を削減します。
無効
ログを全く記録しない設定です。
デスクトップ用 Power Automate の 2024 年 4 月の更新(バージョン2.43)
UI要素コレクションのプレビュー
UI要素コレクションが公開プレビューで利用可能になり、複数のデスクトップフローで共有可能。
Copilotによるフロー説明生成
Copilotを使用して、フローの説明を自動生成できる機能が追加。
ライセンス自動取得
Power Automate Premiumライセンスが自動的に割り当てられる機能が導入。
SAP自動化の新アクション
SAP要素と簡単にやり取りできる新しいアクションが追加。
Excelの新アクション
Excelワークシート内のセルの並べ替えやフィルタリングなどの新しいアクションが追加。
Power Fx対応フローの新アクション
Power Fxを使用してデータソースを直接操作する新しいアクションが追加。
Power Automate の新しい環境向けのカスタマー マネージド キーの一般提供の発表
Power Automateの新しい環境に対するカスタマーマネージドキー(CMK)の一般提供が開始されました。
CMKを利用すると顧客は自分のAzure Key Vaultから暗号化キーを使用して、クラウドデータを保護できます。これにより、特に医療や金融サービスなどの高度に規制された業界でのデータ保護が強化されます。
管理者は、エンタープライズポリシーを設定し、新しいPower Platform環境に適用できます。この操作は、ローコード開発者や他のユーザーには見えません。
既存のフローがある環境では、デフォルトのMicrosoft管理キーで暗号化されたままです。
Power BIレポートにPower Automate Visualを埋め込む機能が一般提供開始
Power Automate VisualがPower BIで一般提供(GA)開始しました。
ユーザーはPower BIレポート内で自動化フローを直接実行可能となります。
これにより、レポート内のボタンをクリックするだけでフローをトリガー。フィルターに基づいて動的に適応するコンテキスト対応の自動化が可能です。
ビジュアライズペインからPower Automateアイコンを選択し、レポートページに追加。編集モードでフローを作成し、ダッシュボードから直接実行可能。
2024年5月
Power BIレポートにPower Automate Visualを埋め込む機能が一般提供開始
Power Automate VisualがPower BIで一般提供(GA)開始しました。
ユーザーはPower BIレポート内で自動化フローを直接実行可能となります。
これにより、レポート内のボタンをクリックするだけでフローをトリガー。フィルターに基づいて動的に適応するコンテキスト対応の自動化が可能です。
ビジュアライズペインからPower Automateアイコンを選択し、レポートページに追加。編集モードでフローを作成し、ダッシュボードから直接実行可能。
コンテンツ処理を自動化するためのジェネレーティブAIプロンプト
Power AutomateにAI Builderの新機能が追加され、生成AIを活用したコンテンツ処理が可能に。
プロンプトの利用: 自然言語の指示を使用して、GPTを活用したテキスト生成やデータ処理が可能。
エンタープライズ知識の追加: Dataverseのデータをプロンプトに追加し、企業固有の知識を活用したコンテキスト対応の応答が可能に。
モデル選択と温度設定: GPT-4やGPT-3.5などのモデルを選択し、生成AIの温度設定を調整可能。
JSON出力フォーマット: プロンプトの出力をJSON形式で構造化し、信頼性の高い自動化を実現。
デスクトップ用 Power Automate の 2024 年 6 月の更新(バージョン2.44)
Dataverse コネクタがプレビューで導入されました
環境に新しい行を追加
環境から行を削除
環境からファイルや画像をダウンロード
環境からIDで行を取得
環境から行をリスト
環境でバウンドアクションを実行
環境でアンバウンドアクションを実行
環境で行を関連付け
環境で行の関連付けを解除
環境で行を更新
環境にファイルや画像をアップロード
2024年7月
デスクトップ用 Power Automate の 2024 年 7 月の更新(バージョン2.46)
Excelアクションを追加
Excelワークシート内のセルの色を設定する新しいアクションが追加。
環境ルーティング
デスクトップフローで環境ルーティングが導入され、開発者の個人環境に自動的にリダイレクト。
ラベルアクション
'Go to’アクションが異なるスコープ(条件ブロックなど)でラベルをターゲットにできるように拡張。
新しい Power Automate Hosted Process ライセンスと Hosted RPA の最新の更新プログラム
概要
Power Automateにホスト型RPA機能が追加され、Azure上でホストされるインフラを利用してRPAワークロードを効果的に管理可能。
ホスト型マシン
開発者が自動化を構築・テストし、ビジネスユーザーが実行できる個別ホストマシン。
ホストマシングループ
無人自動化を最適化し、ビジネスプロセスの継続性とガバナンスを向上させるためにワークロードを自動的にスケール
新しいPower Automateホストプロセスライセンス
専用ホストマシン
Azure上でホストされる仮想マシンを使用し、自動化を構築・テスト・実行可能。
無人RPAの権利
ホストマシンまたはホストマシングループで無人デスクトップフローを実行可能。
クラウドフロー
デスクトップフローアクションをターゲットにしたクラウドフローをライセンス。
Microsoft Entraハイブリッド参加
ホストマシンがオンプレミスのActive DirectoryとMicrosoft Entra IDに参加可能。
自動スケーリングの強化
ホストマシングループの自動スケーリング機能が強化され、重要な自動化タスクに必要なリソースを確保。
キャパシティ利用ダッシュボード
ライセンスの利用状況を監視・管理するためのダッシュボードが公開プレビューで提供。
2024年8月
デスクトップ用 Power Automate の 2024 年 8 月の更新(バージョン2.47)
動的サブフロー呼び出し
「サブフローの実行」アクションに新しい「式として入力」プロパティが追加され、変数を使用してサブフローを動的に呼び出すことが可能に。
ログサイズの増加
Log messageアクションの最大ログサイズが128文字から10,000文字に増加。
「スクリプト」アクションも同様
トラブルシューティングツールの改善
インストール問題に関する新しいカテゴリが追加され、Power Automateのバージョン、.NET Frameworkのバージョン、WebView2 Runtime、保留中のWindowsアップデートに関する情報を提供。
2024年9月
Power Automateの新しいAI機能の発表
Power Automateに新しいAI機能が搭載されました
ecord with Copilot
画面を共有し、タスクを説明するだけでデスクトップフローを作成可能。
説明からデスクトップフローを作成
自然言語でタスクを説明するだけでフローを構築。
生成アクション
クラウドフロー内でAIを活用したアクションを追加し、複雑なタスクを自動化。
クラウドフローのデザイナーの改善
アクションのコピー/ペースト
フロー内でアクションを簡単にコピー/ペースト可能。
人選択機能
メールや承認、Teamsアクションで名前やメールアドレスを入力すると候補が表示。
Copilot表現アシスタント
自然言語で表現を作成し、動的データを参照可能。
2024年10月
デスクトップ用 Power Automate の 2024 年 10 月の更新(バージョン2.49)
新しいコネクタ
デスクトップフロー用の新しいクラウドコネクタが追加され、Microsoftおよびサードパーティのサービスと直接統合可能。
CitrixおよびRDPセッションでのWeb自動化
CitrixおよびRDPセッションでのWeb自動化がサポートされ、リモートマシンシナリオでのフローが強化。
デスクトップアプリからのテーブル抽出
新しいアクション「テーブルからデータを抽出」が追加され、デスクトップアプリケーションからのテーブルやデータグリッドの抽出が可能に。
ワークキュー処理の新アクション
「複数のワークキューアイテムの追加」と「フィルターによるワークキューアイテムの取得」の2つの新しいアクションが追加され、ワークキューアイテムの処理が強化。
2024年11月
デスクトップ用 Power Automate の 2024 年 11 月の更新(バージョン2.50)
クラウドコネクタの一般提供
すべてのPower Automateコネクタがデスクトップフローで利用可能に。
CyberArk認証情報の統合
新しい「Get credential」アクションがプレビューで導入され、CyberArk認証情報をデスクトップフローで直接使用可能。
Power Fxの一般提供
Power Fxによるフロー作成機能が一般提供。
Microsoft Power Automate カスタマー マネージド キー サポートの一般提供開始
Power Automateのカスタマーマネージドキー(CMK)サポートが一般提供開始。
CMKを使用して、クラウドフローを含む環境全体のデータを保護します。
ユーザーは自分のAzureキーを使用してデータを暗号化し、Microsoftがアクセスできないようにすることで、データの制御を強化できます。
エンタープライズポリシーを設定し、CMKを適用することで、クラウドフローの定義、アクション、入力、出力、実行履歴が保護されます。
特に医療や金融サービスなどの高度に規制された業界に適した機能です。
生産性の向上: Microsoft AI Builder でメール、ドキュメント、画像を自動化します
マルチモーダルコンテンツ処理
テキスト、ドキュメント、画像を単一の自然言語指示で処理可能。
構造化JSON出力
一貫したデータ形式で信頼性の高い自動化を実現。
Dataverseグラウンディング
組織のデータを活用し、コンテキストに応じた応答を生成。
モデル選択
GPT-4oとGPT-4o Miniから選択可能。
プロンプトライブラリ
事前設計されたプロンプトテンプレートを提供。
2024年12月
デスクトップ用 Power Automate の 2024 年 12 月の更新(バージョン2.51)
フロー自動化エラーの修復(プレビュー)
UI要素セレクタに関連するエラーを修復する新しいフロープロパティが導入。Copilotの提案をレビューして承認するか、手動で修復可能。
ダークモード(プレビュー)
コンソールの設定からダークモードを有効にできるように。