BasisVRとは?
MITライセンスで開発されている、Unityを使ったVRプロジェクトの基盤となるフレームワークです。
つまりどういうこと?
たとえば企業やクリエイターが、VRChatのような独自のVR空間でのイベントの開催やゲームの開発などを行いたいとき、その核となるコンテンツ以外のシステムを簡単に構築し、コンテンツ作りに注力できるようにするためのものです。
VRChat向けのワールドを作る際にUdonを使わなければいけないなどの制約があるのに対して、BasisVRはフレームワークのため、純粋なUnityプロジェクトとして扱うことができます。1
こういうことではない
少し厳密な話ですが、次のような話はBasisVRに対しては間違いです。
- BasisVR用のアバターを作らなきゃ!
- VRChatやResoniteのみんながBasisVRに移住してくれれば…
- BasisVRでのカメラの使い方は…
現在はBasisVRのデモサーバーが公開されているため少しややこしいことになっていますが、あくまでBasisVRは新しいVRアプリケーションを開発するためのフレームワークであって、プラットフォームではありません。分かる人には分かる例えをすると、VR版のWordPress的な存在と思ってもらえればよいです。
そのため、BasisVRという「場所」について言及している上記例は厳密には間違いというわけです。
余談
元来、VR空間をゼロから構築するのは非常に労力のかかることでした。
少し考えてみるだけでも、次のようなものを作る必要があります。
- アバターシステム
- 3点トラッキングIK
- オブジェクトのリアルタイム同期・所有権管理
- ボイスチャット
- サーバー
しかしこれらは共通して、企業やクリエイターが 「見せたかったもの」ではない はずです。
そこで今までは、大きく2つの路線に分かれていました。
- コストを承知でゼロから構築する
- VRChatなど、既存のプラットフォームを使う
1は言わずもがな、莫大なコストがかかります。有名なものだとバーチャル万博とかありましたね。
2は「コンテンツ作りに注力できる」という点では良いですが、既存のプラットフォームに完全に依存する形になります。そのため、
- プラットフォーム自体の評判が影響する
- プラットフォームが終わってしまったら再公開することは実質的に不可能になってしまう
- プラットフォーム側の制約が適用され、自由が効かない
といった問題があります。特に自由が効かないのはかなり致命的で、実際VRChatで行われるワールド展示型イベントでは来場者が平均何分ワールドに居たかというようなデータさえも正確に取ることができません。
そこで第3の選択肢を与えるのがBasisVRです。既存のプラットフォームには依存しないが、ゼロからではなく、必要なものがほとんど揃えられた状態から構築を始めることができる。それがBasisVRの魅力です。
そしてBasisVRはMITライセンスの下で開発されています。つまり、改変ができます。
作りたかったものに対してBasisVRの挙動が気に入らなかった場合、フォークして書き換えることができます。公式にもフォークが推奨されています。
またBasisVRの魅力を語るうえで外せないのが、圧倒的な最適化です。フレームワークとして、様々なプラットフォームに組み込まれることを想定して非常に処理が軽量になるよう作られています。
現在BasisVRは非常に活発に開発が続けられています!
もし興味を持って、BasisVR公式に配られているデモアプリ・サーバーを使ってみたいという方は、この記事などを見て始められると良いと思います。著者の方が日本人向けのサーバーを立ててくださっています。
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UGC(ユーザー生成コンテンツ)としてスクリプトをロードする場合は、Cilboxというサンドボックス環境を経由するようになっています。が、これもあくまでBasisVRの標準実装であって、もちろん他のシステムに置き換えることもできます。 ↩