要約
- 公式アプリ(SF EIG)は Android 版が Google Play から消えており利用不可。
- 「アプリなしでどうにかならないか」と調べた結果、機器自体にフル機能の Web UI が内蔵されていた。
- OMRONのエネルギーモニター KP-MU1P-M には、公式ドキュメントに記載のない Web UI と JSON API がポート 80 で動いている。
背景
Solar Frontier / OMRON の住宅用太陽光計測ユニット KP-MU1P-M は、専用スマホアプリ「SF EIG」で監視するのが公式手順とされている。しかし Android 版は 2024〜2025 年ごろに Google Play から非掲載となり、iOS 版も推奨 OS が iOS 14/15 と古く、実質的にサポートが終了した状態にある。
環境
- 機器:OMRON KP-MU1P-M(エナジーインテリジェントゲートウェイ 住宅向けPV用)
- ファームウェア:v3.3.3.3(CGI バージョン 3.2.2)
- LAN 接続済み(有線 or 無線どちらでも可)
Web UI へのアクセス
機器が LAN に参加していれば、ブラウザで IP アドレスを開くだけ。
http://192.168.x.x/
自動的に user.cgi?id=1 へリダイレクトされ、発電量・消費電力・売電量のリアルタイム表示画面が開く。スマホ・タブレット・PC ブラウザすべてで動作する。
JSON API
asyncquery.cgi エンドポイントが JSON を返す。アプリや自作ダッシュボードから直接叩ける。
curl "http://192.168.x.x/asyncquery.cgi?type=Navi&timeStamp=0"
レスポンス例(抜粋):
{
"instantPower": {
"pcsGeneratedPower": 373,
"consumedPower": 500,
"tradedPower": 127,
"todayEnergy": 140,
"totalEnergy": 540488
},
"powerStatus": {
"voltageU": 1019,
"voltageW": 1012
}
}
| フィールド | 意味 | 単位換算 |
|---|---|---|
pcsGeneratedPower |
瞬時発電電力 | W |
consumedPower |
瞬時消費電力 | W |
tradedPower |
売買電力(正=買電、負=売電) | W |
todayEnergy |
本日発電量 | ×0.01 kWh |
totalEnergy |
積算発電量 | ×0.1 kWh |
voltageU / voltageW
|
系統電圧 U相・W相 | ×0.1 V |
tradedPower の符号確認:発電 373W + 買電 127W = 消費 500W で一致することから、正値が買電を示すと判断。
Python でカスタムダッシュボード
標準ライブラリだけで定期ポーリングできる。
import json, time
from urllib.request import urlopen
URL = "http://192.168.x.x/asyncquery.cgi?type=Navi&timeStamp="
for ts in range(999999):
with urlopen(URL + str(ts), timeout=4) as r:
d = json.loads(r.read())
p = d["instantPower"]
print(f"発電:{p['pcsGeneratedPower']}W 消費:{p['consumedPower']}W "
f"売買:{p['tradedPower']}W 本日:{p['todayEnergy']*0.01:.2f}kWh")
time.sleep(5)
CSV ダウンロード
Web UI 内のメニュー「実績」→「CSV ダウンロード」から、過去の発電・消費データを CSV で取得できる。USB メモリ不要。
ECHONET Lite も有効
ポート 3610/UDP で ECHONET Lite が動いており、Home Assistant の echonetlite_homeassistant カスタムインテグレーション(HACS)でもデータを取得できる。EOJ は 0x0279(住宅用太陽光発電)と 0x0287(分電盤メータリング)の 2 デバイスが見える。
ただし瞬時値・本日発電量・系統電圧まで含めると HTTP API の方が一度に取れる情報量が多い。
まとめ
- KP-MU1P-M はポート 80 で Web UI と JSON API を提供している
- ブラウザで IP を開くだけで即座に監視できる
- 公式アプリ(SF EIG Android)は不要
-
asyncquery.cgi?type=Naviで発電・消費・売買電・本日発電量・系統電圧が一括取得可能 - 外出先からは WireGuard VPN 経由で同様にアクセスできる

