サーバ監視と言っても、色々なツールがあるのは事実です。機能面で比較しようとしても、結局、名の知られている監視ツールでは、視覚化、アラート、API、インテグレーションなど、そこまで大きな差はなく、どれも素晴らしい機能を保持しています。
結局、導入を決定するにあたり、最終的に気になるところは値段ではあると思うのですが、今回の記事では、MetricFireの顧客の平均データ量である150,000メトリック(約800ホスト)を基準とした場合、Datadog, CloudWatch, Mackerel, MetricFireのそれぞれの監視ツールで一体どれくらいの価格の差が生まれるのかを検証していきたいと思います。
注:この価格比較は、各ウェブサイトを参考としたまでで、実際の価格とは異なる可能性があります。
#エントリーNo1:Datadog
言わずと知れた、世界に知られているDatadog。ただ、高価なことで有名でありますので、どれくらいになるのか気になるところではあります。
Datadogの公式の料金ページをチェックしてみましょう。
https://www.datadoghq.com/pricing/#section-infrastructure
ここでは、Pro planとEnterprise Planが準備されていますが、今回のデータ量の場合、Enterpriseの方がお得となりそうなので、詳細を確認していきましょう。
####Enterprise Plan
- 月額 27USD/ホスト (年間契約で月額 23USD/ホスト)
- 100ホスト以上から使用可能
- 1ホストで200メトリックまで
- アラート無制限
- 15ヶ月のデータ保管
Datadogはホスト数での価格設定となっており、1ホストで200メトリクスまで可能であり、200メトリクスを越えると、プラスで1ホストがかかるようです。
150,000メトリクスのデータの場合、
$150,000メトリクス / 200=750ホスト$
となり、最低でも75ホスト分の料金がかかります。(実際には、ホスト数が200ギリギリで75ホストを抱えることはないと思うので、さらならホスト数が請求されるかと思われます。)
すると、この時の月額の支払いは、
$750ホスト*27USD = 20250 USD$
ということで、月額20,250USDということで、とんでもない数字になってしまいました。
一応、Pro Planでも計算しましたが、こちらはさらに高額となったので、Datadog使用の場合は、最低でもこれだけかかるということです。
#エントリーNo2:CloudWatch
AWS使用者なら、使いたくなるCloudWatch。ただ、こちらも、高額で有名です。実際はいくらくらいになるのでしょうか。
以下のウェブサイトから、どのように課金されていくのが、簡単に把握できます。
https://aws.amazon.com/cloudwatch/pricing/
非常に分かりやすい値段設定となっていますので、実際に値段を確認してみましょう。
サイトからメトリック数をタイプすると、以下の値段の詳細を表示してくれました。
Tiered price for: 150000 metrics
10000 metrics x 0.3000000000 USD = 3000.00 USD
140000 metrics x 0.1000000000 USD = 14000.00 USD
Total tier cost: 3000.00 USD + 14000.00 USD = 17000.00 USD (Metrics cost (includes custom metrics))
CloudWatch Metrics cost (monthly): 17,000.00 USD
ということで、こちらも月額17,000USDということで、かなりの高額となりました。Datadogよりも3,000USD安いといえど、かなり手が出しづらい額ですね。
#エントリーNo3:Mackerel
日本生まれの監視ツールといえば、Mackerel。日本企業に好まれる傾向はありますが、いくらぐらいになるのでしょうか。
Mackerelの公式の料金ページをチェックしてみましょう。
https://mackerel.io/ja/pricing/
- 月額 1833円/ホスト
- 1ホストで200メトリックまで
- 460日(約15ヶ月)のデータ保管
MackerelもDatadogと同じで、ホスト数による課金システムです。ですので、計算方法も同じになります。
$150,000メトリクス / 200=750ホスト$
$750ホスト*1833円 = 1374750 yen = 12,850 USD$
月額でいうと約12,850USDということで、Datadogよりかなり安くなった印象です。約半額。
Mackerelが日本で人気な理由がここにもあったようですね。
#エントリーNo4:MetricFire
ここで新星のサーバ監視ツールのMetricFire。海外では実績があるものの、あまり日本では知られていないツール。それもそのはず!2020年5月に日本マーケットへ介入してきており、ここから日本で流行るツールとなるはずです。
それでは、まずは料金体制をチェックです。
https://www.metricfire.com/pricing
MetricFireでは、ホスト数ではなく、メトリック数が関係してきます。上の表から、150,000のメトリック数の場合はPremiumプランに該当します。
####Premium Plan
- 月額 4,495USD
- 250アラート
- 2年間のデータ保管
ということで、このプランの時は、月額4,495USDときっちり明記されています。
####4,495USD!!!!!!
今までの他のツールと桁が違いすぎて、一瞬、信じられなくなりそうです。しかも、さらにびっくりなので、これを年間プランで契約すると、月額が3,389USDとなります。
#料金比較表 (USD):最低料金を計算した場合
メトリック数 | Datadog | CloudWatch | Mackerel | MetricFire |
---|---|---|---|---|
10,000 | $1,350 | $3,000 | $900 | $1,299 |
30,000 | $4,050 | $5,000 | $2,600 | $1,895 |
100,000 | $13,500 | $12,000 | $8,500 | $4,495 |
150,000 | $20,250 | $17,000 | $12,850 | $4,495 |
250,000 | $33,750 | $27,000 | $22,000 | $5,500 |
#まとめ
今回は、サイトに出ている料金設定を元に、それぞれの価格を算出してみました。結果として、驚きの価格の違いとなり、MetricFireはDatadogの1/4で提供されているということが分かりました。
ここにプラスでアドオンとして、費用がかかることも多々あるとは思うので、さらにこの価格差が開くものと思われますので、あくまで参考程度にご理解いただければと思います。
言えることは、少ないメトリック数では、まるで値段がそこまで変わらなようですが、データ量が増えれば、増えるほどMetricFireのお得度がわかってもらえたのではないかと思われます。これだけの価格差があった時、もうどのツールを選ぶべきかは、決断できそうですか?
急に、MetricFireに興味が湧いてきたと思います。 MetricFireはオンラインでのデモを提供していますので是非お申し付けください。また、14日間の無料トライアルもございますので、是非登録してみてください。
それでは、またの記事で!